入学早々貴族の息子を煽らない。
「オリーはどのクラスになったの?」
ナジミーが尋ねる。
「ふん、俺がどのクラスであろうが君には関係のないこと、おい、デコピンしようとするな。」
「で、どのクラスなの?」
「Aクラスだ。まあ、俺の実力から見て正当な評価だと言えるな。」
「そうね。私もAクラスだけどよろしくね。」
「そう。Aクラスとはこの国において選ばれたものだけが入ることを許される特進クラス。貴様ら二人も合格できていたとはな。」
ロベルトが現れる。すかさずオリヴァーは笑顔になって
「ロベルト君、よろしく。僕はオリヴァー・ミル。オリーって呼んでくれてもいいよ。入学試験では色々あったけど、今後は同級生と仲良くしよう。…ちゃんと挨拶したよナジミー。僕の後ろに立つのはやめてくれないか?怖いから。」
「ふん、俺は下級市民が同級生だなんて認めないからな。」
ロベルトは冷たい目でオリヴァーを睨む。
「そうよそうよ!認めないわ!」
取り巻きも囃し立てる。
「ふふ、かまわないよ。それでも僕は君たちの友達さ。何かあったらなんでも言ってくれ。…。ちゃんと平和的な挨拶をしたから圧をかけるのをやめてくれないかナジミー。」
「なんだ後ろの女、お前はオリヴァーのお母さんか?」
「そうよそうよ!お母さんみたいよ!」
ロベルトと取り巻きがナジミーに突っかかる。
ロベルトは恐ろしい顔で睨まれたので黙った。