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助手の力量は?2

目的の階に着くと警備の人に何かを告げ、中へ入る。

入り口は真ん中にあるようで細長い廊下が左右に伸びている。


エルランドは左の方へ進むと1番奥の小さめの扉を彼の持っていたカギで開けた。


中に入ってメガネを掛けてキョロキョロしている私に気が付いたのだろう。


フッと笑って説明を始めた。


「ここは私専用の魔法部屋だ。この階は魔法の練習階で各部屋が時空魔法で隔離されているので、何かあっても建物に大きな被害が出ないようになっている。ただしドアノブの魔石が時空魔法を発生させているので、君は念のため触らないように」


説明と同時に釘を刺された。なんでも壊すそのイメージを何とか変えさせたい。


「さて、君が、幽霊の君が魔法を使えるか。とても興味がある。試してみようではないか!」


「え?私は助手のはずでは…?」


「興味があるのはもちろんだが、助手の力量を知っておくのも大事だろう?」


(ど、どうしよう。まだ本当に信用していいかわからないし…悪い人ではないと思うけど…)


色々考えているうちにいつの間に用意したのだろうか?壁際には円柱型の的が立っていた。


「本当は鑑定の魔道具に触れるのが速いのだが、昨日の魔法陣と同じで破壊されても困る。昨日の原因がわからないから念の為旧式の方法でやってみよう」


エルランドは何やら楽しげだが、こちらはそれどころではない。鑑定の魔道具なんて使われたらバカ強い力量を隠せない。昨日の魔法陣も力がありすぎて壊れたのかもしれないと思うが、黙っておこう…。

あとは属性はどれにしようと考える。火は何となく危ないし、稀なものは使えると知られるのは今のところは良くない。とりあえず、水と地で様子を見ようと決めると、目の前にエルランドの顔があった。


「な、なんですか?!」


「こっちが折角説明しているのに上の空だったからな。やっぱり次からは念話で話すか。とりあえず、やりながら説明することにする」


「すみませんでした…」


「で、属性は思い出せるか?」


「水だったかと…」


「よし。では、あの的に向かって撃ってみろ」


その的にひびを入れる位の強さをイメージしてアクアボールを放つと的に中った瞬間に飲み込まれるように消えた。


「あれ?消えた?」


隣にいたエルランドが的の背後に行き何かを確認している。気になったので行ってみると背後に6個の水色の玉と4個の透明な玉があった。


「これはなんですか?」


「これが君の魔法の強さだ。強さによって玉が光る。多ければ多いほど強い。平均は4つ。5個で中の上。6個光れば優秀だ」


「へー。そうなんですか…」


かなり手加減したのに6個点いたということは、全力でやったらきっとこれも壊してしまうだろう。


なるほどという顔をしつつ、内心冷や汗をかいた。次はもう少し弱めにしようと密かに誓う。


その後他の属性も調べることになり、地属性の魔法はさらに弱めにやって5個点灯。他の魔法は詠唱していると見せかけて、ただ思いついた関係ない言葉を言って残念そうな顔をしておいた。声が聞こえてなくてよかった。


「よし。今日のところはこれで終わりだ。君の属性は水と地、無属性はまた機会があればやってみよう。君が元から優秀だったのか幽霊だからなのかわからないのは残念だが、幽霊でも魔法は使えるのだな。興味深い」


「ところで、エルランド様は何が使えるんですか?」


何となく気になって聞いてみる。


「私は風と闇と無属性と時空を少々だな」


え…4種…。何この超人。


「す、凄いですね」


「いや。まぁ、普通3種でも珍しいようだが、私の年代は逸材が多いようで友人の何人かは3種持っている。だからすごいとは感じないんだ。時空なんかまだまだだし」


ゲームの設定か…。それともたまたま実力があるものが多い年なのか。




「さて、午後の授業の前に昼食を摂るが、君はどうする?」


食べる必要はないけど、どんな料理があるか興味がある。とりあえず、食堂で料理を見てその後はさっき見たモンスター資料室へ行ってみようかな。


「もし、迷惑でなければ一緒に食堂までいってもいいですか?この国の料理を見てみたくて」


「ああ、構わない。ここを出たらメガネを取るから好きな時に離れてくれて構わない。放課後研究室にきてくれればそれでいい」


そういい終わると時空の魔法で先ほどの魔道具をしまう。


ドアを開けてもらい私を先に出す。


わた火が出たのを確認してカギをかけメガネを外した。


「迷子になってもわからないから、ちゃんと付いて来るんだぞ」


「はい。頑張ります」




そう返すとエルランドは食堂に向けて歩き出した。



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