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力のゴリラ妹と技のゴリラ私の悪役令嬢物語  作者: 鍵っ子
間章:技のゴリラ初等期・休暇
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少し活躍! ……できませんでした。

「……久しぶりのお説教、なんだか感慨深かったわね」

「そんな風に言うものでしたっけお説教って。もっと反省する、とかだった気が」

「久しぶりだとね。なんでもこう、嬉しいものなのよ。特にお母さまからのお説教とかだと、特にね。やっぱり実家に帰って来たっていう実感が湧くからかしらね」


 いやー切れ味鋭く、何もかも胸に突き刺さる様な良き説教でござった……まぁアレウスの言う通り反省するのが多分先だとは思うんだけど……人それぞれって事で一つ。


「けどアメリア大丈夫かしら……こんな夜もお母様と練習、なんて。私が学び舎に行く前は昼間だけだったのに」

「ちゃんとついていけるようになってからは、一日二回、朝と夜に。それぞれの環境に慣れさせるのが大切、らしいです」


 護身術だから、どんな状況でも使えなけりゃ意味がないって事なんだろうか。まぁ襲われた時、暗かったからって抵抗できませんでした、じゃあ済まないだろうしなぁ。


「まぁそんなに時間はかからないって言ってたし……大丈夫かしら」

「いつも帰って来た時はとても疲れてますけど、それくらいですよ。あんまり心配しなくても大丈夫だと思います。アメリア姉さんは強いですから」

「……そうね。自慢の妹だわ」


 でもって、将来の私の運命を決めるカギでもある。とはいえここまで仲良くなったのだからそう簡単に『しねぇ!』される事も無いとは思うのだが。


「……あ、そうだ。学校行ってて暫くやってなかったけど、久しぶりにやってみようかしらね。特訓を頑張ったあの子にご褒美を、なんてね」

「?」

「あの子にも見せない秘密の作業よ……ちょっと見る? アレウス?」

「! アメリア姉さんにも見せない……良ければ、見せていただければ」


 むふふふ。まぁ、学校行っている時はやる余裕なかったから。っていうかそんな事してたら成績とか色々がた落ちだったと思うし?


「いいわよ、部屋においで。まぁ久しぶりにやるから大分かかると思うけど」

「アメリア姉さんにも見せない、メタリア姉さんの……」


 まぁ、そんな凄いもんでもないよ? 凄い地味だし。




「……これって」

「よーし、久しぶりにやるわよー……ドレスのデザイン!」


 いつもの木の板。墨。これだけ。これだけあれば私は幾らでも書けるってもんだ。今から歯とか磨く時間になるまで、ガンガン行くぞ!


「あ、あのドレスをデザインしたっていう……物凄い量ですね、板」

「こんだけ書かないと全然いい案が出ないのよねぇ。やっぱり才能無いわ私」


 さて。何を書こうかなぁ……ううむ、最近はこう、斬新なデザインばっかり(転生する前のコスプレドレスからアイデアを拝借してただけ)が多かったからなぁ。ここらでめっちゃ王道なドレスとか。


「……ゴシックロリータで王道か……となれば、やっぱり変にフリフリしたのは無しよね。色も……あえて白は控えめで黒を重視して……」

「……お、おぉ……」


 あ、駄目だこれミスった。イメージと全然違う。落ち着け私。


「やり直し……! ここら辺を膨らませちゃうとゴスロリの魅力が絶滅する」

「ぜ、絶滅って、うわ、確かにこの、カボチャみたいなスカートは」


 曲線じゃない、どっちかと言えば、某イチゴとカカオの三角錐チョコレート菓子みたいな……あんな感じのがいい。良し、ちょっと書いてみよう……!


「……ちょっと三角過ぎるわね。これじゃあ民家の屋根よ……」

「あ、ホントだ、角度なんかそれっぽい。姉さん、角度はこれくらいの方が」

「あらそう? じゃあちょっと修正して……わ、凄い。イメージピッタリ」


 ええっと……これにやり過ぎないくらいのふくらみを……うぬぬ。駄目だな。


「蛇の頭にしか見えない……いや、逆にそれを生かして……こう……」

「へ、蛇の瞳風の模様!? 流石にちょっと露骨に書き過ぎなのでは!?」

「……言われてみれば」


 娘の下半身を食べる蛇型ドレスとかシュミ若干悪いかもしれない。ワンポイントとして入れたつもりが、それが全ての方向性を決めてしまっているか……!


「えっと、でも結構目立ちますし使わないというのはもったいないので、こう……」

「あ、成程。直接的じゃなくて、そう言う風にも見えない事がないくらいのを二つ」

「はい。そうすれば……うわ、凄い。姉さんの配置が絶妙!」


 うん。完璧……と言えるかどうかは微妙にしても、結構方向は見えてきた気がする。成程、王道を行こうかと思ったが、これはこれでなかなか……


「よし、方針転換。ちょっと全身に、こう……」

「……鱗模様、ですか?」

「露骨になり過ぎないように……」

「それは逆にさりげなさ過ぎて唯の模様にしか見えないかと」


 ……なんだ、と……!?


「うぬぬ、そ、そう言われると、く、確かにしっくりこない」

「え、っと……まず模様を木の板で考えてみるのは」

「成程、流石アレウス。天才ね」

「て、天才って……そこまで言うほどでもないですよ」


 照れてる。可愛い。さーて……ガンガン書いていこう。今日は何故か進みが早い! どうしたんだろう、もしかして眠れる才覚が……才覚が……うん、現実逃避はやめよう。


「……うん。アレウス、ありがとうね」

「? いいえ、姉さんのお役に立てたのなら!」


 私って、悉く弟と妹に負けるのね……まぁいいけど。アレウスが頑張ってアドバイスしてくれたのは嬉しいし、効率よくなったし。可愛いし。


そう言えばメタリアにもそんな特技あったし、久しぶりに実家編だしやってみるか……→アレウスと一緒にしてメタリアスゲー!をやってみよう→アレウスに全部持っていかれた……

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