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力のゴリラ妹と技のゴリラ私の悪役令嬢物語  作者: 鍵っ子
二章:技のゴリラ初等期
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悪、純、そして新たなる令嬢種類、剛

 ……さて。話をしよう。あれは……いやお巫山戯はやめよう。明らかにヘリメルちゃんの目は透き通って私を見通しておる……ふふ、嘘は許されぬか。


「……あの、メタリア様。先ほどの事なのですが」

「先ほどのこと……もしかして、私が体調を崩した時のことかしら?」

「は、はい。よくお分かりになりましたね」


 いやまぁそれくらいしかないからねぇ。不審がる点って言ったら。っていうか、そりゃあ体調崩したんじゃないかって思うくらい顔色悪くなった直後、すっかり良くなりましたって……そりゃなんか言われて然りだろう。


「えっと、その、ですね」

「……いいのよ。遠慮せずに、聞きたいことを聞いてちょうだい」


 ぶっちゃけるとさ、その辺りで聞きたいことがあるって、もう一つしかないなぁ、ってのは分かってるからさ。フフフフフフフ……内心はもう降伏してるのと同義よ。


「……メタリア様、さっきのアレ、もし私の勘違いではなければ……調子を崩した、というわけではない、と思ったのですけれど」

「……」


 デースーヨーネー! そりゃあそう言ってきて然りですわ!


「……そう思った、理由は?」

「えっと、それをお話しても構わないのですけれど……その前に」


 え、まだなんかあるんですか……ま、まさか仮病をして勉強会を中断しようとか画策したと思われてる!? いや、状況からしてそう思われても仕方ないけれども! いえ、それには理由があって……!


「怖かったですよね。後ろのお二人のアレ。それでパニックになってしまったんですよね」

「許して……わ、私だって……なりたくなってああなった訳じゃ……え?」


 ……ん?


「……え、あの、えっと」

「あ、もしかして。私がメタリア様に何かしら言おうと思ってた、とか?」

「え? あ、その……そう、ですけれど」


 えっと、怖かったって……あの。もしかして……


「……空気が悪かったの、気がついてた?」

「あ、はい。一応武門の出ですから。兄たちが本気で喧嘩した時なんか、鍛え上げた武術の粋を凝らして殴り合いますから、似たような事になるんですよ」


 あ、そうなんすか……似たような事になるんですか……


「ですから、『すごい熱気だなー』と思って勉強してました、他の方はそういうのに慣れていらっしゃらないでしょうし、実際、他の皆様は後ろの事なんて気にも留めず、勉強に集中されていらっしゃいました! 私も見習わないと!」

「……そう、なんだ……」


 あれ? ヘリメルちゃんって、こう、百合の花みたいな嫋やかで繊細な印象があったんだけど……なんだろう、急に道端に力強く咲くタンポポみたいな、そんな感じが。


「それで、あのまま勉強が進むのかと思ってたら、突然メタリア様が……びっくりしましたよ。長兄と次兄達の殺気に初めてあてられた一つ上の兄にそっくりで!」

「あ、そんな顔してた……」

「えぇ、急いで勉強を中断して気付の一つでもしないと危ないかと思ってたんですけど」


 そうね。そこでベスティが異変に気がついて中断したんだっけね。


「さすがメタリア様とベスティアーゼさんだと思いましたわ。ほんの僅かな付き合いの私とは違う、お互いのことをよく見ていらっしゃると」

「そ、そうね」

「とはいえ、メタリア様の事がしっかり分かってたのは私だけのようでしたけれど」


 ……そ、そりゃあ苦笑もするわ。ヘリメルちゃんからすれば、『へ? 体調を崩したとかそういう事じゃないよね』って、話だもんねぇ。


「あ、そういう事でしたら、言う事ありましたわ。誤解されているそのままに、それを言い訳にしてしまうのはよろしくないです! ちゃんと真実を説明しないと!」

「は、はい!」


 あ、はい。そこま言い訳のしようもなく……嘘をついてしまったのは、その、はい。心配してくださった皆様には不誠実だったかな、と。


「……えっと、その、ヘリメルは、後ろのあれ、平気だった?」

「平気、ではないですけれど、慣れていますので。落ち着いている為のコツもありますし」

「そ、そうなの。力強い、のね?」

「いえいえ、私なんて。元気だった頃の父なんて、野生の熊を目の前で見ても、とっても大きな声で笑いながらのしのし目の前を歩いていたくらいですもの」

「あっ、はい。豪快ですわね」


 うーん。わが国って豪傑多すぎやしないかしら。お父様といいダリア様といいヘリメルちゃんとお父様といい。ビビっちゃうわよ……


「……なんていうか、心配かけてごめんなさいね?」

「いいえ! 私としてもこうやって……あれ? お役には立ててないですね?」

「いえお役に立つ必要はないと思うけど……でも、こうやって話を聞いてもらうだけでも助かったわ……今日の事は、腹の底へずっとしまっておく予定だったし」


 人って、根本的に隠し事に向いていない生き物だと思います。隠し事って重ければ重いほど、隠してるだけでも意思っていうか、精神っていうかをゴリゴリ削るんですよねぇ。


「そう、なんですか?」

「えぇ、こうやって話を聞いてもらうだけでも、楽になる事があるのよ……」


頭脳系パニック、天然系フレッシュ、そして純粋系ワイルド。

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― 新着の感想 ―
[一言] タイトル何だっけ? 技(柔)のゴリラと力(剛)のゴリラ。 既に妹が、純粋系でとてもワイルドなゴリラじゃなかとですか? あれ? 妹の属性変わった? 無いものとされた? それかコンパチキャラ?…
[一言] 戦隊作れそうですねwいや、プリキュア的な方向かな?www
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