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力のゴリラ妹と技のゴリラ私の悪役令嬢物語  作者: 鍵っ子
二章:技のゴリラ初等期
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悪役令嬢特有のアレ

 ……昨日は久しぶりに邪気眼目覚めちゃって覚醒したのに自己嫌悪。メタリアでございます。今日もいい天気でございます。えー、チートとか調子乗ってごめんなさい。


「それで、昨日のお話は、直ぐにでも旦那様に報告なさるのですか?」

「えぇ。こういうのは早い方がいいから。当日の詳細を詰めるのはお父様にお願いするつもりよ。私が出来るのは、きっかけを作ることくらいだから」


 チートって言ってもまぁこのくらいが精々だ。結局のところ、私自身交渉が出来るわけでもなく、商いのノウハウがあるわけでもなく。とはいえ、そのきっかけを作るのも重要といえば重要なので、まぁ一切何もしてないと言う事にはならないだろう。


「将来的にはこう言うこともやった方がいいのかもしれないけど、まぁ、今は時期尚早という事で……それに、気分が高揚して忘れてたけど、重要な一件が残ってるし」


 忘れちゃいけないファラリスとの因縁。勉強会の流れで話が逸れてしまってそのまま解散したが、元々は彼女への対策の為に色々やろうと思っていたのだ。


「しかし、予想と反して今のところは穏やかなもの、ではないのですか?」

「まぁ、そうなんだけど……」


 おかしな話なのだが、授業が始まって、私たちの勉強会がスタートしてから、今日。そこまで数日時間があった。だが全くもって向こうからのアクションはない。ので、こうやって悠長に策を練る余裕があったのだが。


「いつ動き出しても仕方ない、と考えておいた方がいいと思うのよ」

「左様ですか……差し出がましい事を申しました」

「いや謝る必要はないわよ。実際、このまま沈静化してくれないかなって私自身考えてるから……でも、それで穏やかに収まるとは思えないのよねぇ」


 主に今までの不幸の連鎖とかを考えて。泣きたい。




 さて、今日までのクラスの変遷、というか、クラスの状況の変遷を見てみよう。


「お早う、ヘリメル。図書室に新しい本は入ったかしら」

「お早うございます、メタリア様。いいえ、今の所入荷の予定はございませんわ」


 ヘリメル。クラスで何人か選ばれる、図書室の手伝い……まぁ図書委員の様なものに選抜。精力的に活動中。昨日の勉強会で使っていた参考書はこの子が図書室から借りてきたものが多い。


「ヘリメルが頑張ってるのはすごいと思うけど、朝、一緒に過ごせないのはちょっと不満ね。偶にはいっしょにモーニングを取って欲しいわ」

「はい、忙しい時期が終わったら是非!」


 ベスティ。変わりなし。だがその持ち前の明るさとコミュニケーション能力の高さでクラス内に止まらず、色々なところで知り合い、友人を増産中。羨ましい。


「むー、絶対よ?」

「はい、絶対。というか、ベスティアーゼさんにはメタリア様がいるではありませんか」

「人数は多い方がいいの! ……というか、メタリィはクラスの統括、引き受けなくて良かったの、本当に」

「器じゃないもの。貴女達二人と付き合うくらいで、ちょうどいいのよ」


 私。なんかいつの間にか『大公の娘だし』という理由で祭り上げられそうになったクラス統括の地位を全力辞退。そんなもんなったら面倒しか見えない。

 で、その地位に最終的に着いたのが……他ならぬ彼女だ。


「こら! 貴方達、教室の入り口前で屯しない!」

「げぇっ、エリィア!?」

「初日みたいなお説教は勘弁! 許して!」


 ファラリス。私の全力辞退に対し『情けない!』との一喝と共に統括に立候補。初日の圧倒的なインパクトも相まって、ほんの僅かな反対意見(ベスティとかボッコボコにされた男子とか)を押しのけ、見事当選。今はクラスの規律を保つ為に奔走中。


「……むー、納得いかないわ。メタリィが辞退するのはまぁ、いいけど、あの女がそこに収まるのは、全くもって納得いかない」

「そう言われても、私はやるつもりがないのだし、やる気のあるあの子にやらせた方が良いと思うのだけど」

「それは、そうだけど……なんか納得いかないのよぉ」


 ベスティ的にはこれにご立腹らしい。まぁ、心情の問題はどうしようもないし、そのうち収まるだろうとは思うので、特に宥めるような事はしてない。


「というか、メタリィに初日から喧嘩売っておいて、今更いい子ぶるなんて」

「クラスの規律を保つのと、個人への恨みは両立可能よ、ベスティ」

「……メタリィの意地悪」

「ふふ、ベスティ相手にはちょっと、ね」


 私としては面倒を押し付けつつ、可愛い妹分と新しい友達と交流できる現状は最高である。控えめにいって我が世の春。不穏要素を除けば。

「……それにしても」


 ファラリスには、もう一つの変化があった。というか、コレは何と言うか必然と言うかああ言うキャラなら仕方ないというか。えー、まぁ。はい。


「ファラリス様の言う通りよ! 迷惑になる前に退きなさい!」

「そーよそーよ!」


 ファラリス様のお隣、えー三人くらい、いや四人だわ。いるんですけど。まぁ、アレですわ。悪役令嬢名物、取り巻き、ってやつですよ。マジで作りやがった。


「お二人とも、そんなに慌てないで……ルキサとエーナを見習いなさいな、ホホ」


 で、そのうち二人に見覚え有。多分以前出会った取り巻き二人。まさかの同じクラスだっとですか……運命かな。


「派閥、って奴のつもりかしら! キー!」

「落ち着いてベスティ。派閥なんてたいそうなもんじゃないわよ」


 まぁ多分その前身のつもりはあるだろうけど……まぁ、それに関連して問題が一つ。


「あのう……私達、睨まれてますよね」

「ヘリメル、見ちゃだめよ」


 私たち三人がアレに抵抗するグループと認識されてしまった事なんですよね。


いよいよ本格的に対立構造が。

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