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べギアと鍵と少女と。  作者: あさり
2年夏
85/85

3‐22 巨神兵

これで一旦投稿を止めます


 「魔物が襲撃してきたのは騎士団が!?」

 さっき団長と呼ばれる人は俺に剣を貸してくれたけどあの人達が犯人か?

 「正確に言うと騎士団の中に反パラクリントを唱える者が居るのです」

 なるほど。なら団長さんは大丈夫だろう。


 ……ゴゴゴゴゴゴゴゴ。


 城が揺れている。地震か!?


 〖 ゴオオオオオー!〗


 何やら呻き声がする。


 「あ、あれはパラクリントの護衛用ゴーレムです」  

 二階に上がってきた、きっとこの人を守るために来たんだな。

 パラクリントはそういうのがあるのか。ならここの被害がないのはゴーレムのおかげかな?


 「護衛用ゴーレムが居るなら安心そうですね。俺は他の魔物を倒してきます!」

 礼をしてその場を立ち去ろうとする。


 〖 ゴーーーーー!〗

 ゴーレムは階段を破壊してしまう。


 「何!?」

 城から出ようとしたのに出れなくなってしまったじゃないか。


 「もしかしてこれは……?」

 俺は恐る恐る女の人に尋ねた。

 「反パラクリントの仕業ですね」

 って事はこのゴーレムも反パラクリントの物なのか!?

 「あれを停めることは可能なんですか!?」

 「破壊するか魔力が尽きるまで壊れる事はありません」

 家電と同じような仕組みなのか……あれだけ大きいと相当魔力を溜められそうだ。


 とりあえずこの部屋に居たらゴーレムにやられてしまうだろう。

 「逃げましょう!」

 「そうですね」

 幸い、ゴーレムの移動は遅い。俺達は最上階へと急ぐ。


 バルコニーの入口までやって来た。途中何体か魔物が居たけど俺の風魔法で倒す事が出来た。

 その間、互いの自己紹介をして、この女性が王位継承権第一位のフロン・パラクリントだと言うことが分かった。彼女は数ヶ月前から騎士団の動向に疑問を持ち、パラクリント祭で城に誰も居なくなるのを利用して調べていたようだ。そこで、反パラクリントの存在に気付いてすぐ魔物に襲われていたとの事だ。

 

 「それで、王女様。これからどうしますか?」


 「フロン」

 名前で呼んで欲しいのか……。


 「フロン様」

 流石に呼び捨てはまずいだろう。昔からの知り合いでもないしな。


 「フロン」

 あれ?このやり取りどこかでしたような。


 「ふ、フロン。これからどうしますか?」

 「そうですね。敬語も要りませんね」

 そっちなのかよ。

  

 咳払いをしてから仕切り直す。

 「それでフロン。これからどうする?」

 タメ語で言ったのは良いが不敬罪とかにならないよな!?異国の地、までは言わないけど他所の国で捕まりたくない。ラビアでも捕まりたくないけど。


 「そうですわね。反パラクリントの存在が分かった以上、下手に応援を呼ぶと返って危険になってしまいそうですね」

 確かに……誰か魔物に詳しい人居なかったかな……?

 居るじゃないか!俺は鍵を使いルレンに通信する。会場のみんなは無事だろうか。無事でいてくれよ。


 『うわぁ!?』

 鍵からルレンの声がする。

 「ルレン!?大丈夫か!?」

 くそっ、会場に魔物が集まっていたか。


 『べ、べギアさんですか!』

 「あ、あぁ。俺だ!みんな無事か?」

 『はい!みなさん無事ですよ。騎士団の方が避難所まで案内してくれました。今出ようとしたら鍵を落としかけたんです。それよりべギアさんどうしたんですか?』

 

 まったく。びっくりさせやがって。

 「なあ、ルレン。ゴーレムの倒し方って分かったりしないか?今パラクリント城に居るんだけど、どうやら護衛用ゴーレムが暴走してしまったんだ!」

 『ゴーレムですか……護身用ともなれば必ず術者が居るはずです。術者を気絶させれば止められると思います。もしくは──』


 ルレンがゴーレムの倒し方を教えてくれる。

 「俺の方では無理そうだな……術者には心当たりがあるから探してくれないか?」

 『誰なんですか?』

 

 「犯人は騎士団の中にいるんだ」


 『えぇ!?騎士団にですか!?』

 「しっ、声が大きい」

 誰かに聞かれたらまずいだろう。


 『す、すいません。でもどうしてそんな事がわかったんですか?』

 まぁいきなり言われてもそうなるよな。

 「私が居るからです!私はパラクリント王位継承権第一位フロン・パラクリントです。王位継承権第一位のフロン・パラクリントが命じます、反パラクリントを捕らえなさい!」

 俺の鍵に大声でフロンが喋っている。


 ルレンの鍵からざわざわと声がする。当然の反応だよな。でも他の人にも聞こえただろう。逆に反パラクリントの人にも聞こえたぞこれ……。

 俺は無言でフロンを見つめる。

 目を逸らされた。

 

 『坊主、それは本当か?』

 騎士団の団長の声がする。

 「団長さん!さっき剣を借りたべギアです!フロンが言っていたので間違いありません、護衛用ゴーレムが何者かに操られて迫って来ています」

 そこに居るなら団長は大丈夫だろう。

 「はい、私。フロン・パラクリントが断言します!」

 『そうか……姫様が言うなら本当の事なんだろうな。坊主!姫様を頼む! おい、お前ら!騎士団をここに並ばせろ!討伐に向かっているやつも退却させるんだ!避難はもう済んだだろう。急げ!』

 団長が動いてくれるなら安心だ。


 ……ゴゴゴゴゴゴゴゴ。


 ゴーレムの足音が近くなっている。

 「そろそろこっちにゴーレムが来そうだ。俺が時間稼ぎをするからフロン、お前は逃げてくれ!」


 「でも、べギアが……」


 「一刻の姫君が怪我したら大変だろ!この件が終わったら事を証明できるやつも必要だろ?早く!」


 「分かりましたわ。べギアご無事で!」

 「あぁ!」

 フロンをバルコニーに行ったのを見届け部屋を出る。

 ゴーレムと戦うのは自信が無いが、時間稼ぎだ。


 「よくも祭りを台無しにしてくれたな!」

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