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べギアと鍵と少女と。  作者: あさり
2年夏
74/85

3‐11 お湯は水になる

よくありそうな回です(ง ˙˘˙ )ว

 今日はもう遅いのでしっかり食べて寝るようにとミシュさんに言われて郷愁亭に戻ってくる。

 あの後も稽古を付けてもらったのでヘトヘトだ。

 みんなは俺が稽古をしてる間に繁華街で買い物をして先に宿屋に帰っている。どうやらシルアが疲れて眠そうにしていたらしい。

 

 明日も稽古なのでみんなとは別行動だ。ルレンは見ていたいと言っていたが稽古している姿を見られるのは恥ずかしいのでセシアに無理やり連れてってもらおう。

 今日も途中から無理やり連れていってもらったからな。


 「あ!おかえり!」

 ミリーナが俺に気づいて駆け寄ってくる。まるで仕事から帰ってきた父親の気分だ。癒される。

 「あら、べギアおかえりなの。ご飯にするの?それともお風呂にするの?」

 新婚みたいだな。

 

 「汚れたから先に風呂にするよ。こっちだったよな?」

 俺は温泉のある方へ足を運ぶ。早く温泉に入ってゆっくりしたい。やっぱり広い風呂は良いよな!


 「あ、待ってべギア!そっちは今……」

 何かリル姉が言っていた気がするが気のせいだろう。



 …………ガラガラガラ。

 ちょうどそこには着替え最中のセシアの姿が居た。

 よく見たらみんな居る。

 お風呂上がりで濡れた体が艶めいている。


 「え?」

 昨日も俺はここで風呂に入ったよな?なんでセシア達が入ってるんだ?


 「きゃ─────!?」

 

 「す、すまん!!」

 俺はドアをすぐに締め後ろを向く。 


 「べギア見たの?」

 走って追ってきたリル姉が俺に尋ねる。

 「み、見てない!」

 ピンク色の何かが見えたけど黙っておく。


 

 着替えが終わりみんなが出てくる。

 「みんな、さっきは済まなかった。よく確認しないで開けてしまった。」

 俺は深くお辞儀をして謝る。


 「ううん。男湯に入ってたのは事実なんだし、最初はびっくりしたけど見えてないって聞こえたから大丈夫だよ。こっちこそごめんね?」

 ごめんなさい、少し見えてました。

 「い、いや許してくれるならそれでいいんだ。俺も風呂入ってくるな」

 これ以上ここにいたらボロが出そうだ今度こそ温泉に浸かりたい。


 「あっ、ま、待って!」

 今度はセシアに止められた気がするが、もう誰も入ってないだろうし大丈夫なはずだ。

 俺は一目散に脱衣所を目指した。


 「ふぅ……」

 稽古の後の温泉は最高だ。俺の家にも温泉があればな。セシアの家にも大浴場があるが、あれは豪華すぎて壊さないか緊張して入った気がしない。


 ……プクプクプク。

 ん?なんだ?温泉の真ん中に何故か泡立っている。


 「炭酸か?」

 でも昨日入った時は何も無かった。気付かなかっただけか?

 

 「…………ぶはぁ」 

 そう思っていると泡の主が現れた。


 「シルア!?大丈夫か!?」

 まさかシルアが潜っていたとは。逆上せたりしてないだろうか。


 「ん、べギア。あれ、みんなは?」

 どうやら温泉に入ってからずっと潜って遊んでいたらしい。セシアが呼んでいた気がしたのはそういう事か。


 「みんなならもう上がったぞ。シルアもそろそろ上がったらどうだ?」

 シルアが上がってくれないと俺も温泉から出づらい。

 「ん」

 短く頷くと温泉から上がり、脱衣場に行くかと思ったら洗い場へ行き椅子に座った。


 「なんだ、まだ洗ってなかったのか」

 「ん、べギア洗って」

 こちらを向きながらシルアがお願いして来る。いつも家では一人で洗っているのに昨日セシア達に洗ってもらって気持ちよかったのだろうか。

 最近、魔強間だったりテストだったりであまりシルアに構ってやれてなかったし偶には良いか。

 「今行くから待ってろー」

 俺は温泉から上がりシルアの居る方へ向かう。


 …………シャカシャカシャカシャカ。

 「女の子の髪なんて初めて洗ったな。痛くないか?」

 小さい頃、セシアと風呂を入る機会があったが洗い合うなんて無かった。シルアの髪はこんなに柔らかいんだな。

 「ん、ちょうどいい。」

 気持ちよさそうにしている。


 「そうだ、べギア」

 少ししてからシルアが喋りだした。いつもは自分から話すことがないので珍しい。

 「プルス山で会ったドラゴン覚えてる?」

 あー、俺が死にかけたアレか。それが切っ掛けでシルアと出会って鍵も手に入れて魔法も使えるようになったんだ。一生忘れないだろう。

 「もちろん覚えてるぞ」

 「友達になった。今度紹介する」

 え?あれと友達になったのか!?俺が会ったら襲ってこないだろうな……。

 「あ、あぁ。今度な」 

 シャンプーを流しながら答える。この話も泡と同じで流れて欲しい。殺されかけた相手に会うのは抵抗があるからな。

 

 シルアと他愛のない会話をしながらシルアの背中を流し、先に出させる。

 会った時は凄く無表情だったけど、少しだけシルアの事が分かってきた。

 無表情に見えるが、感情の揺れ幅が小さいだけのようだ。 

 小さいと言えば、シルアの身長って結構小さい方なんだな。ミリーナと比べたらミリーナの方が少し大きい。もしかしたら、平均より少し大きいだけかも知れないけどな。

 さて、明日も稽古だ!ご飯をいっぱい食べていっぱい寝よう!

ピンクの……布を見たなんて言えないですよね。

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