3‐10 実践
果たしてミシュさんに攻撃を当てることが出来るのか!
剣を置いて戻って見学しているルレンに審判をして貰う。
「制限時間は三分。魔法防御と魔法障壁以外の魔法は禁止。時間内にべギアさんがミシュさんの体に攻撃を当てればべギアさんの勝利。時間切れとなった場合は、ミシュさんの勝利でいいですね?」
ルレンが改めてルールを説明する。
「あぁ!」
俺とミシュさんは返事をしてお互いを見る。
実際に剣を使って戦ったことが無いので緊張する。
「それでは開始の合図を……始め!!」
ルレンが交互に俺たちを見てから開始の合図をする。
ミシュさんは立ったままで何もして来ない。ならば先手必勝だ!俺は足に力を入れて勢い良く向かう。
先ずは一ノ型だ。
「いけぇええええ!」
………カン。
俺の剣はミシュさんの剣で簡単に防がれてしまう。
くっ、ならば次は二ノ型だ。
少し距離を取り。木剣を横に振る。
それもミシュさんは距離を取り。躱してしまう。
それなら三ノ型だ!俺は間合いを詰めて左斜め下から剣を振るう。
ミシュさんは魔法障壁でそれを防ぐ。
「うんうん、教えた通りに攻めてきて嬉しいけど、これは対人だからね?魔物に攻撃してるんじゃないんだ、考えて攻撃しな、よ!」
ミシュさんは魔法障壁で俺の木剣を押し返す。
「うわっ!?」
俺は後ろによろめいてしまう。
確かにそうだよな。型を知っている人ならば攻撃パターンが分かってしまう。
でもどうすればいい。
「悩んでいるようだね?でも実践はそんな時間がないよ!」
考えているとミシュさんが攻めてくる。
……カン、カン、カン。
防ぐだけで精一杯だ。ミシュさんはわざと俺の木剣に当ててくれている気がする。
「残り時間一分です!」
ルレンが残り時間を教えてくれる。
あと一分しかない。このまま何も出来ないで終わってしまうのか。
「坊主、終わりだ!」
ミシュさんが一ノ型で俺を攻撃しようとしている。
横で防がないと!俺は急いで右から左に木剣を振るって防ぐ。
この防ぎ方じゃ力が入らない。このままでは木剣が手から離れてしまう。
一か八かだ。俺は右手で持っていた木剣を離す。
そして、すぐさま左で持ち右から左へ二ノ型を繰り出す。
……ガンッ。
それも予測済みだったのか魔法障壁で防がれてしまう。
「今のはちょっと危なかった。鍛えがいがありそうだ!」
「うわぁぁぁ」
俺は魔法障壁を破壊され、木剣も飛ばされ倒れてしまう。
「時間です!」
そこで制限時間を過ぎた事を知らされる。
「痛ててて。やっぱりミシュさんには敵いませんね。」
俺は横になりながら喋る。剣術ってかなり体力使うんだな。
しかも、十分手加減をされてこれだ。本気を出したらもっと強いのだろう。
「何言ってんだ、坊主も鍛えたら私なんてすぐ越えていくよ。」
「ほんとですか?」
「あぁ、もちろんだとも!これからミッチリ鍛えてやるから覚悟しとけよ!話しておきたい事も出来たし。」
話しておきたい事ってなんだろう。でもそれより鍛えてくれるなら有難い。
俺も将来は強くてカッコイイ、ミシュさんみたいになれるかな。
「はい!よろしくお願いします。」
立ち上がってミシュさんにお辞儀をする。
「おう!任せとけ!」
ちょっと不安もあるけど頼もしい。パラクリントにいる間ミシュさんに稽古を付けてもらう事にした。
最初は当たるか当たらないか悩みました。




