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べギアと鍵と少女と。  作者: あさり
第2章 魔法強化月間
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2-32 リンちゃん

もっと発想力が欲しいです。

 次に俺達は雑貨店を見て回る。

 パラクリントの雑貨店は観光向けに作られてるだけあって魔物を可愛くデフォルメにした商品が多い。

 魔物を食べる文化が広まりつつあるせいなのか?

 「わぁ!見てくださいべギア君!スライムのクッションですよ!」

 会長が興奮している。噴水の時もそうだったけどスライムが好きなようだ。

 さっそく買いに行った。

 ルナも何かを手にして買いに行ったようだ。


 「ルレンは何か欲しいものないのか?」

 ルレンはこれと言って買っていない。

 リレーの時みたいに自分の事をもっと意思表示した方がいいと思う。


 「いえ、欲しいものは買えたので満足です。それにパラクリントの繁華街は女性向けの商品が多いみたいなので男の僕にはちょっと……」

 あー、確かにな。でも似合いそうだけどな?


 「あれなんてルレンに似合うんじゃないか?」

 俺は展示してあった黄緑色のスライムの着ぐるみパジャマを指差した。


 「ぼ、僕には似合いませんよ!?」

 ルレンは否定しながら両手を振る。

 そうか?


 「すいません、これって試着できますか?」

 店員さんがこっちへ来たので聞いてみる。

 快く承諾してくれた。

 すぐさまルレンに着替えてもらう。


 「ど、どうですか?」

 ルレンは試着室から恥ずかしそう顔を出している。

 そりゃそうだろうな。俺なら絶対着ないからな。


 「うん、よく似合ってると思うぞ?」

 カーテンの隙間からパジャマを着てるのが見えた。


 「ほんとですか!?店員さん!これください!」

 早速お買い上げだ。

 せっかくパラクリントまで遠出してきたんだ、ルレンも自分に何か買わないとな。

 俺達2人は先に買い物を済ませ雑貨店の前で待つ。

 

 「んー!んー!」

 店内からエマ先生の声がする。

 「んー!んー!べギア君!手伝ってください!」

 結構買い込んだな。両手に荷物を持って俺を呼んでいる。

 「はいはい、今向かいます」

 仕方ないから手伝ってやるか。

 やたらぬいぐるみが多かった。

 重くは無いけど嵩張るな。


 「エマ先生ってお子さんとかいるんですか?」

 「いえ、独身なので居ないですよ?先生の事、気になっちゃいましたか?」

 やけに嬉しそうに聞いてくるな。

 

 「ぬいぐるみが多かったので子供にあげるのかな?って思ったけど違ったんですね」

 「先生用ですね。パラクリントに来たら買うって前々から決めていたので!」

 なるほどね。ラビアからだと行って帰ってくるだけでも2日は掛かるからな。


 「この猫ちゃんの魔物は、ずっと欲しかったんです!」

 袋から黒い猫のぬいぐるみを出して俺に見せる。

 

 …………………パンッ。


 その黒い猫のぬいぐるみがいきなり破裂した。


 「きゃっ────」

 「エマ先生!」

 俺達はエマ先生に駆け寄る。

 「怪我は無いですか!?」

 セシアがエマ先生を心配して声を掛ける。

 「え、えぇ…でも先生のリンちゃんが……」

 エマ先生が泣きそうになりながら喋る。

 ぬいぐるみは綿が出てぐちゃぐちゃになっていた。


 その犯人は直ぐに分った。

 小さいクマのような魔物が暴れていたのだ。

 「ルレン、あれって、もしや……」

 「クマモットですね」

 さっき乾物屋さんで話を聞いたクマモットだ。

 

 「きゃぁぁああ」 

 繁華街は沢山の悲鳴でごった返していた。


 荒らすだけ荒らしたクマモットがどこかへ逃げる。

 あの魔物をそのまま野放しにする訳には行かない。

 住宅街でも暴れるかも知れない。

 「追いかけよう!」

 俺はみんなに声を掛けクマモットを追いかける。

 「エマ先生は、今度こそ騎士団の人に連絡を!」

 「先生も行きます!リンちゃんの恨みを晴らします!サァちゃん!スゥちゃん!お願いします!」

 エマ先生も行く気みたいだ。

 

 俺達はクマモットを追う。

まるでべギアとルレンが恋人みたいなやり取りな気がする( ˇωˇ )

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