1-5 ティム叔父さん
サブタイトルが思いつかなかった( ꒪⌓꒪)
「はぁ、セシアが来てくれて助かったよ」
セシアが来てくれなかったらどうなってたことやら。下手したら両親と同じ世界に行くところだったよ……叔父さん容赦ないからな。
「あはは、ティム叔父さんはいつもああだからね」
苦笑いで言うセシア。
「ほんとなー。もう少し考えてから行動して欲しいぜ」
なんて居間のテーブルで寛いでいると後ろから怒鳴り声が。
「べギアァァァァァ!」
街の人に迷子が居ないか聞いてきた叔父さんが帰ってきた。
「まずい……」
さっきの話聞こえてたか!?と思ったけど呼んだだけらしい、なんて紛らわしい。
「さっきは済まなかったな、てっきり愚息が罪を犯したもんだとばっかりに。」
俺はティム叔父さんと二人暮らしで、実の息子のように可愛がって?くれてるのは嬉しいけど愚息って言うのは、やめてもらっていいですかね?たしかに魔法も何もできませんけど!
「あっ……」
俺は首にぶら下げてあるシルアからもらった鍵のことを思い出した。
「べギアお前…魔法が使えないからってただの鍵を作ってもらったのか……お前が魔法使えなくてもな……良い所はいっぱいあるから気にするなよ……」良い所いっぱいってなんだよ…さっきまで誘拐犯だと思ってたくせに……。
ギルネの事は話さずに俺は今日あった事を話した。ギルネの事を言ったら叔父さん、殴り込みに行くだろうからな…貴族に手を出したら流石の叔父さんでも抵抗出来ないだろうし……。
「ドラゴンだと!?今すぐ討伐隊を編成して倒しに行かねば、住民に被害が!」
「待って、叔父さん!もう大丈夫だってば!人を襲わないようにドラゴンに言い聞かせたから!」
ほんと人の話を聞けよな叔父さん…だから奥さんに逃げられるんだぞ……これ言ったら完全に殺されるから言わないけど。
「べギアくん、ほんと無事でよかった……」
セシアが涙ぐみ、俺の手を握りながら言ってくる。この街で俺のことを心配してくれるのはセシアだけだと思う。叔父さんも見習って欲しいぜ……。
奥さんに逃げられたけど離婚はしてないティム叔父さん。