2-19 大都市へ向けて
実習訓練に向けて移動です( ๑•̀ω•́๑)
「一週間ほど実習訓練で居ないからな。ご飯足りなくなったら好きなもん買って食べていいからな?」
俺は実習訓練で大都市へ行くことになった。
大都市は初めて行くので楽しみだ。
「ぎょい」
一緒に行きたがるかと思ったんだがな。
駄々捏ねたりしないので有難い。
「リル姉にも会えるといいな」
俺は淡い期待を胸に集合場所である、学園へ向かう。
「べギアくん、おはよう!」
学園に向かう途中でセシアと会う。
待ってるんじゃないか?と思うほどよく会うな。
1週間ほど大都市に泊まるので荷物はそれなりに持っているようだ。
女子だから荷物いっぱいだな。
重そうなセシアの荷物を一つ持つ。
昨日のリレーでは姑息な手を使ってしまった申し訳なさもあったので、そのお詫びも込めてだ。
学園に着くとほとんどの人は集まっていた。
俺達AグループとDグループが一緒に大都市で実習訓練をするらしい。
Dグループにはギルネとリツリが居る。
うん、大都市では会いたくないな!
移動は馬車だ。
馬車には久しぶりに乗る。
移動と途中の休憩だけで十二時間も掛かるので今日は1日潰れそうだ。
学園のご好意、もとい会長の権限で俺達はいつものメンツで馬車に乗ることが出来た。
何時間も知らない人と馬車に乗るのはしんどそうだからすごい助かる。
でも流石に生徒だけとは、いかないので俺達のクラスの担任、エマ先生も同席する事になった。
エマ先生とは、学園の行事などで少しは話した事あったが、個人的な話はした事がない。
おっとりとしていて、セシアと会長を足して割った様な感じだ。
「具合が悪くなったりしたら、エマ先生に言ってくださいね?」
出発時に先生っぽさを見せるエマ先生だったが。
今は酔って横になっていた。
「ごめんなざい、先生なのに、先生なのにい゛い゛い゛ぃ゛〜。うっぷ」
喋ると吐きそうになってるから安静にして欲しい。
セシアに回復魔法を使ってもダメなのか聞いてみた。
「傷とかは治せるけど、酔いは直せないの」
という事らしい。
エマ先生は動かなければ大丈夫と言っていたので、まずは隣街へと向かう。
たぶん痩せ我慢だろう。
馬車に揺られて一時間くらい立った頃、セシアがみんなに提案してきた。
「みんなで遊びませんか?」
そう言うとセシアが鞄から何かを取りだした。
「お、それ見たことあるぞ」
セシアが出したのは山積みになっている魔物のカードに名前を付けて遊ぶゲームだ。
一人ずつ山積みになっているカードを捲っていき、見たことが無いものなら捲った人が名前を付け溜めていく、次にその魔物が出たら、付けた名前を答えると、その溜めてあったものを自分のカードにできると言うやつだ。
俺はやった事ないけど少し前に流行っていたのを覚えている。
遊んでいるうちにラビアの隣街であるジューディに着いた。
ここでは、各自でご飯を食べる事になっている。
ジューディは、三年ほど前にセシアとルレンの三人で遊びに来た事がある。
「エマ先生、大丈夫ですか?」
会長がエマ先生を心配している。
セシアの持ってきたボードゲームが白熱して、エマ先生の存在を忘れていた。
「えぇ、地に足を付けたら少しは良くなりました」
顔色の悪いエマ先生が肯定する。
また痩せ我慢だろう。
どこか、揺れない横になれる場所で休んでもらいたい。
そう言えば、ずっとセシアがそわそわしている。
「セシア、どうしたんだ?」
トイレか?
「べべべべ、べギアくん!?な、なんでもないよ?」
ジューディに着いてからセシアの様子が明らかにおかしい。
「それよりエマ先生が、ゆっくり横になれて揺れない場所ってなかったかなー?」
セシアが辺りを見渡しキョロキョロしだす。
しかも凄い棒読みだ。
「あ!あそこに休めてご飯も食べれるようなお店があったよ!すぐ近くだし、広そうだし、きっとエマ先生も横になれると思うよ!」
棒読みかと思ったら力説し出した。
うん、最初からあそこに入りたかったんだな。
「そうだな。他に店も分からないし、そこにするか」
腹も減ったし、他の店を探すのも大変だからな。
何より吐きそうなエマ先生も居るし。
俺達はジューディに着いてから歩いて五分ほどの場所にある喫茶クルルー二へ向かう。
ん?クルルー二?どこかで聞いたことあるような。
その答えは喫茶店のドアを開けるとすぐに分かった。
「お帰りなさいませ、お嬢様。お待ちしておりました、みなさま」
メイド服を着た二十代くらいの人が俺たちを出迎えた。
うん、クルルー二ってセシアの苗字だったよ!
貴族以外は苗字が無いから忘れてた。
俺達は喫茶クルルー二でお昼ご飯を食べた。
もちろんセシアは喫茶特製のパンケーキだったのは言うまでもない。
セシアのフルネームはセシア・フォン・クルルーニです。
噛みそう。。。




