表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
べギアと鍵と少女と。  作者: あさり
第2章 魔法強化月間
43/85

2-18 一筋縄ではいかせない

魔強間の体力作り最終日です。

 今日も魔法ありのリレーだ。 

 どうやら今日で基礎体力作りの日が最後らしい。


 俺以外のみんなは鍛えた事により、少しだけ攻撃魔法や妨害魔法等の発動が早くなっていた。

 まさか、ほんとに魔法と関係があったなんてな。


 スティブン先生曰く、強化魔法を使う人は普通の人と比べて魔法の発動時間が早いらしい。

 確かに、叔父さんを見てると強化するのに1秒も掛かってないように見えた。


 魔物と戦うとなると、その1秒が致命的になるかもしれないからな。

 俺の風魔法は相変わらず微風だが、魔法防御と魔法障壁は発動が早くなった気がする。

 これならレフ先生が俺の魔法障壁を破壊しても、ちゃんと魔法防御で防ぐことが出来そうだ。


 そして、魔法ありのリレーでは俺のチームは1回も勝てていない。

 ルレンが強すぎるのだ。

 最終日という事もあり何としてでも勝ちたい。

 対ルレンのために色々考えておいた。

 もちろんその策は会長とルナには教えてある。

 

 「えぇ!?そんな事をしても大丈夫なんでしょうか?」

 会長は驚いている。


 「わかりました!お兄ちゃんの為に頑張ってみます!」

 ルナの方が会長より重要なので頑張って欲しい。


 「準備はいいかー?始めるぞ?」

 スティブン先生がみんなを呼んでいる。


 「それじゃ最終日、頑張りますか!」

 俺が気合を入れる。



 「よーい、始め!!」

 最初はルナが走る。

 が、スタート地点で盛大に転んでしまう。


 「きゃあああ!いてててて。」

 もちろんルナは自分に補助魔法を掛けているので、そこまで怪我はない。


 「ルナ!大丈夫か!?」

 補助魔法を掛けているが転ぶと痛いはずだ。


 「うっ、擦りむいたかもしれません」

 ルナはその場から立とうとしない。

 相手チームはそれを勝機と思ったのか、急いで次の人にバトンを渡そうとしている。


 そして、次の人にバトンを渡す瞬間だ。

 「ごめんなさい、スピードアップ!」

 ルナは相手の走者に向かって足が速くなる魔法を掛ける。


 「ああぁぁぁああ!」  

 走者はそのまま真っ直ぐ走ってしまう。

 グラウンドを越えて見えなくなってしまい、相手チームは呆気にとられていた。


 「よし!ルナ今だ!」

 俺はルナに声を掛ける。


 「はい!スピードアップ!」

 ルナも自分に加速する魔法を掛けて走って次の走者にバトンを渡す。


 俺達のチームが第3走者になった所で、相手チームの第1走者が帰ってくる。

 そのバトンがセシアに渡る。


 セシアは風の魔法を駆使してあっという間に次の人の番になる。


 そして、リレーは中盤戦になる。

 ルレンはまだ出ていないが、相手チームの方が優勢だ。

 俺達のチームは会長が走者だ。

 よく見ると俺達のチームはみんな後ろを向いている。

 リレーに集中して、相手チームは、それに気付く人はいない。


 「いきます!フラーーーッシュ!」

 会長の呪文がグラウンド中に響くと、会長は光り輝き出した。

 ほんとは明かりを灯す魔法だ。

 あれだけ明るくしたので相当魔力を消費しただろう。  

 さすが3年で会長なだけある。

 魔力切れを感じない。


 「うわぁぁぁぁ」

 相手のチームは眩しくて目を抑えている。

 どうやら成功したようだ。


 会長は喜びながら走る。

 あまり速くないので会長が走り終わる頃には視界は治っていた。

 それでも相手チームが優勢だったが、同等にはなった。


 お互いのチームは攻防を繰り返し、アンカーになる。


 こっちのチームのアンカーは俺だ。

 相手のチームのアンカーはルレンだ。


 「またルレンと走る事になるとはな」

 対ルレンとして何人かを序盤に入れていたが、無駄になってしまった。


 「魔法ありなら負けませんからね!」

 また岩に閉じ込める算段だろう。

 今回は足掻かせてもらうからな!


 ………………パンッ。


 両チームにバトンが渡る。

 俺は警戒しながら走る。

  

 最初に仕掛けてきたのはルレンだ。

 「また捕まってください!ロックムシュレ!」

 ほんとは防御に使う魔法だが、俺の足元を岩が囲おうとする。


 「2度も同じものを喰らうか!守れ!」

 俺は全身より一回り大きい魔法障壁を張り、岩が俺を囲う前に防ぐ。

 だがしかし、ルレンの方が優勢になってしまう。


 「流石に2度も同じ手はくらいませんか。ならこれはどうですか!」

 ルレンは俺の前に身長の何倍も大きい岩を横一列出そうとしていた。


 「こんな事も出来るのかよ!?」

 左右からどんどん岩が大きくなっている。

 くそ!これが完成されたら俺の負けになってしまう。

 魔法障壁を張って突っ込んでも間に合うか?さすがにこれだけ大きいと魔法障壁じゃダメだ。

 一か八かだ。


 「壊せぇぇぇぇえ!アーバイトウィンド!」

 俺は右手を前に出しそれを左手で支えながら魔法を出す。

 すると、ドラゴンを攻撃した時のような風の刃が現れ、ルレンの作った岩の壁を粉々にした。


 「よっしゃ!」

 そして、俺はルレンを追い越し、そのままゴールした。


 「うおぉぉぉぉおお!」  

 俺達のチームは初めてリレーをした時のように喜びあっていた。


 「両チーム共いい勝負だった。今日は負けたヤツらも走らんでいいぞ。ゆっくり休んでおけよ」

 スティブン先生はそう言うとグラウンドを後にする。


 「お兄ちゃん!やりましたね!」

 「べギア君のおかげですね!」

 ルナと会長がVサインをする。

 俺もVサインで返す。


 「あはは、負けちゃったよぉ」

 セシアは笑いながら俺の所へ寄ってくる。


 「べギアさんがあんな凄い魔法使えたなんて驚きです!」

 ルレンは目を輝かせながら言う。

 なんだかんだいつものルレンに戻ったようだ。


 「魔法ならルレンの方が凄かったよな?あれだけ岩を出したなら相当魔力を消費したんじゃないか?」

 あそこまで岩を出せたならルレンが本気を出せば、岩をガチガチにして完全に出られなくする事も可能だったかも知れない。


 「えぇ、ほとんど魔力を消費してしまったので最後の最後で追い越されてしまいましたね。もうヘロヘロです」

 やっぱりそうだったのか。

 これだけ凄かったら将来はきっと立派な魔法師になるだろうな。


 明日は実習訓練のため大都市まで馬車で移動だ。

 どんな事をやるのか少しだけ楽しみだ。

そろそろストック増やさねば。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ