1-20 学長と魔物
今回はマリアラ視点です。べギアくんにはお休みしてもらいます。
「べギア君!べギア君!」
私は倒れている、べギア君に声を掛ける。
スー、スー。
よかった、息をしてるみたい。気を失っているだけのようです。
そのまま回復魔法を続けます。
「マリアラ君、彼を頼みましたよ」
学長がべギア君を私に任せ、魔物の方を向く。
「はい!」
学長に任され私もべギア君の回復に力を入れる。
「ホホホ、魔物と戦うなんて何年ぶりかのぉ?」
長い髭を触りながら学長が言います。
「ギィア!」
学長に竜巻を簡単に消されて怒っているように見える。
「ギュイギュイ!」
それならば!と言わんばかりに魔物が催眠魔法を使う。
「ザーファー学長!それは危ないです!」
私は叫んで学長に知らせます。
「ホホ、効かんよ?」
学長はそのまま魔物の攻撃を受ける。
………言葉通り催眠魔法が効いてないようです。
「ギュギュイ!?」
魔物が驚いている。
………バタバタバタバタ。
学長には勝てないと思ったのか魔物が急いで逃げようとする。
「ホッホ、逃がさんよ?」
今までニコニコしていた学長が目を開け鋭く魔物を見る。
「イグニステンペスト!」
学長が持っている杖の先端から炎の嵐が放たれる。
「ギュアアアアアアアア……」
魔物が叫びながら燃やされた。
跡形もないです。
「骨のない魔物じゃのぉ」
学長は左手で腰を抑えて喋ります。
すごい…流石学長なだけあります…。
「遅くなってしまって済まなかったのぉ」
私の方を向いて学長が謝る。
「いえ!来てくれて助かりました」
私は素直にお礼を言いました。
「校舎の方にも魔物が現れてのぉ、ごたごたして遅くなってしまった。」
学長は髭を触りながら校舎にも魔物が出現した事を私に教えてくれます。
「ほ、他の人達は大丈夫なんですか!?」
私は驚いて学長に訊ねます。
「他の先生達が対応してるから、問題なかろう。まさか、ワシまで出ることになるとは思わんかったがのぉ。最近の若いものは修行が足らんようじゃ」
ホホホ、と笑いながら 学長は笑いながら答える。
「さて、ワシも彼を保健室まで運ぶのを手伝うとするかの?」
学長がべギア君を運ぼうと肩に掛けようとします。
「ま、待ってください!私が運びます!」
流石に学長にそんな事させる訳にはいきません!
無理に運んで腰を悪くされたら大変ですから。
「そうかの?ならば、ワシは他に魔物がいないか見て回って来るかの」
そう言うと学長は足早に訓練場を後にします。
私は緊張の糸が解れ、その場に座り込む。
「ふぁ、怖かったあ。おとと、べギア君を運ばないと!」
休んでる暇はありません!早く保健室まで運ぼうとします。
「んー!んー!」
私はべギア君を肩にかけて移動しようとする。
身長差がありすぎてべギア君の足を引きずってしまいます。
「私一人じゃ無理でした!やっぱり学長にも手伝ってもらえばよかったです……。んー!んー!」
私が後悔していると、前から誰かやってきます。
「べギアくん!」
「べギアさん!」
そこに現れたのはセシアちゃんと、ルレン君です。
「すいません、1人じゃ運べないので手伝ってください!」
私は2人に助けを求めます。
「わかりました! ってマリアラ会長!?」
セシアちゃんは私を見るなり驚いています。
べギア君で良く見えてなかったんですかね?
セシアちゃんはべギア君の右肩を担いで運びます。ルレン君は、どこか残念そうにしています。なんででしょうか?
「行きましょう、マリアラ会長!」
セシアちゃんが運ぶ準備が出来たようです。
ルレン君に魔物が襲ってこないか見てもらいながら訓練場を後にして保健室に向かいます。
保健室まではそこまで遠くないので、すぐ着きました。
中には怪我をした生徒や先生が何人かいましたが、べギア君のような重症な人は居ませんでした。よかったです。
べギア君をベッドに寝かせます。
「私は他に負傷者がいないか見回ってきます!」
名だけの生徒会長ですが、みんなのために頑張らないとね!
「マリアラ会長、気をつけてください!べギアくんを助けてくれてありがとうございました」
セシアちゃんがお礼をしてきます。
「私もべギア君に助けられたので、彼が目覚めたら私がお礼を言ってましたって言っておいてください。それでは」
私も彼に守られた事を伝え、お辞儀をして保健室を後にする。
そういえば、あの眠そうにしていた女の子は誰だったんでしょう?
もう20話目になるんですね。相変わらず文才が育たないです( '꒳' )




