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べギアと鍵と少女と。  作者: あさり
第1章 出会い
2/85

1-2 ドラゴンと少女

続きもよろしくお願いしますm(*_ _)m

 「グオオオオォォォーン」


 ドラゴンが大きな咆哮をあげた。

 めちゃくちゃ怒ってそう……。

 

 どうする!?戦う?逃げる?食べられる!?

 そう考えていると、どこからか水の音が聞こえてきた。

 「近くに川があるのか? どこだ……?」


 ドラゴンが炎を吐く準備をしている。


 「あった!!」


 ドラゴンが炎を吐く瞬間と同時に俺は、水へと勢いよく飛び込んだ。間一髪であった。

 あんなの食らってたら完全に丸焦げだ……水の中からその光景を見ていた瞬間であった。


 ゴボボボボボボッ……


 水がすごい勢いで流れて行ったのだ。

 これは川でなく滝だったのだ。

 「またおちるのかよおおおおぉ…ゴボボ」


 今日は、なんて日だ。間違いなく次は死んだな……来世はカッコよくて魔法の使える人になりたい……。最悪、魔法使えればなんでもいいや……。




 「……んん?……まだ生きて、る?」

 目を覚ますとまだ洞窟にいた。でもさっきより少し明るい。

 出口付近まで来たんだろうか?もう花なんてどうでもいいから帰りたい……。

 山の花ならなんでもいいだろ……またギルネにいじめられても今日より辛いことはないだろう。


 少し歩くと白色の花を見つけた、


 「ほんとに花なんてあったんだな…さっさと摘んで帰ろ。」


 そう思ったんだが、なかなか花が摘めない。ん?なんだこれ? 

 よく見たら花だけど布で出来ているような……?

 そう思った時だった。


 「だ……れ……?」


 そこには白いワンピースを着た少女が居たのであった。


 ワンピースには花なんて付いてないな…?もしかしたらあれは、気のせいかな?


 「は、初めまして?俺の名前はべギア。訳あってここの洞窟の花を摘みに来たんだ。君は?」


 「私はシルア」


 それだけ言うと少女は、また眠りに着こうとしていた。


 「ちょ、ちょっと待って!? なんで君はここで寝てるの?てかここはどこなの?」

 「シルア」

 どうやら名前で呼んでほしいらしい?


 「えーと… シルアはどうしてここで寝てたんだ?」

 「結界の修復 ただ寝てるわけじゃない」

 「結界の修復?」

 「そう」


 それだけ言うとまた眠りに入りそうだった。

 「待って、待って!あと少しだけ起きて!ここからどうやって出ればいいの!?」

 「知らない」

 冷たく言ったように聞こえるけど、ほんとに知らないみたいだ。


 「あっ…」

 シルアがいきなりびっくりした。

 「どうしたシルア?」

 「結界が壊れた」

 「え?」


  するとすぐに


 「ゴオオォォォーン」


 見覚えがあるやつが……まさか匂いを辿ってきたのか!?今はそんな事考えてる暇はない、すぐに逃げねば!


 「シルア!魔法は!?」

 俺達はドラゴンの吐く炎から逃げながらシルアに尋ねる。

 「鍵2つあるけど使えない」

 「鍵が二つ!? 普通1つしか持って生まれないのに二つ持ってるとは俺に対する嫌味かよ……」

 「べギア魔法は?」

 「あー……鍵持って生まれてきてないから魔法使えないんだよね」

 「なら1つあげる」

 「いやいやいや、それって本人にしか使えないからね!?」


 きっと長い間ここで暮らしてきたから知らないのだろう

 てかご飯とかどうしてたんだ?

 見たところ服は綺麗だし、親とここで暮らしてるのかな。

 二回も落ちたし、たぶん山の麓まで来たんだろう。


 「あげる」


 でも麓に人が暮らしてるなんて聞いたことないな?まさか捨て子だったりしないよな!?


 「あげる」


 そうだったら叔父さんに相談してみないとな……いきなり連れて帰ったら誘拐だと思って殴られたりしないかな?叔父さんのパンチはこの街一番だからな……やだな


 「あー!げー!るー!」


 会ってからずっと無感情だったシルアが大きな声で喋って、鍵を押し付けてきた。どうやらずっと俺に鍵をあげると言っていたらしい。


 「だから本人にしか使えないって〜 ほんとシルアちゃんは何も知らないな〜」


 街のおばちゃんみたいな口調でシルアの鍵を触ってみた。普通なら電流みたいな痛みが走って弾かれるのにシルアの鍵は弾かれなかった。


 「えっ……?」


 驚く俺と、だから触れるでしょ?と言わんばかりの顔のシルア。


 「グルオオオオオオン」


 絶対に丸焦げにしてやると言わんばかりのドラゴンの咆哮。


 「くそっ、こうなったらやけくそだ!」

ワンピースに花は付いてない…となると後の布は…ご想像にお任せします( ˇωˇ )

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