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ダンジョンの隠し部屋でのんびり生活  作者: 泪
ダンジョンの暮らし
9/54

迷子と生姜湯 上

今回にゃ~にゃ~言ってて、読みにくいです……ご免なさい。

「ゴホッゴホッ、ハァハァ」

「パパ、ママ苦しいにゃ?お水飲むにゃ?」

「大丈夫よ、ニャニャ」

「うつると大変だから、離れてなさい」

 どうしよう?パパとママの熱が下がらないにゃ、里の人の殆どが病にかかってポーションが足りにゃいって……


 薬草は魔力の高い場所でしか生えにゃい、薬草が生えるほど魔力が高い場所では、野菜は育てられにゃい為この里の中には薬草が生えにゃい。

 黒竜様がくれるポーションと、ダンジョンの20階にあるセーフティエリアに生える薬草を、里の大人達が耳や尻尾を隠して採りに行ってたにゃ。

 今回の病は20階に薬草を採りに行った人達が、其処に居た人間の病人からうつされてきたのがきっかけにゃ。


 パパとママが心配でいてもたってもいられず、家を飛び出すと幼なじみのシバが里の外に走って行こうとしてるにゃ。

「シバ!どこへ行くにゃ?里の外は危険にゃ」

「ニャニャっすか、俺はこれからサクラちゃんの所へ行くっす、あそこには薬草が生えてたし、ポーションも作ってたから分けて貰えるよう頼みに行くっす」

「本当にゃ?ニャニャも一緒に行くにゃ、パパとママの熱が下がらないにゃ」

「ダメっす、里の外は危険っす。子供は連れて行けないっす」

「2歳しか違わないにゃ、ニャニャも行けるにゃ」


「シバ!まだこんな所にいたのか、早く行きなさい。ニャニャもワガママを言うんじゃない」

「里長すいませんっす。行ってきます」

 里長に捕まってお説教されている内に、シバはいなくなってたにゃ……

「ニャニャ、お前は里から出てはならんと言ったはずだ、危険すぎる」

 ……ニャニャもお手伝い出来るもん……


「ニャニャどうしたみゃ?元気ないみゃ、ニャニャも病気みゃ?」

 家に向かってとぼとぼ歩いているとニャタロウに会ったにゃ、ニャタロウは猫族の中では珍しい折れ耳だにゃ。

 小さい頃それでいじめたワルガキ共からシバとニャニャで助けたにゃ、それからいつも一緒に遊んだにゃ。


 だけど、最近シバは黒竜様が神様から預かった人間の家に、野菜を運ぶ仕事を始めたにゃ。

 ニャタロウをいじめたワルガキ達も、大人達に混じって20階の薬草を採りに行く仕事を始めたのに、ニャニャとニャタロウはまだ里の外に出る仕事をしたことがないにゃ、里長からは、

「お前達を話し方は、まだ語尾が獣人の子供特有の癖が抜けておらん。それにニャニャの三毛は人間には無い髪色だ、ニャタロウの白い髪も若い者にはあり得ん色たと聞く、二人は里から出てはならん」

 と言われたにゃ。

 子供扱いは面白く無いにゃ。


「ニャニャ大変みゃ!シバも病気になったみゃ~」

 翌朝ニャタロウが家に飛び込んできたにゃ、昨日シバが持ち帰ったポーションでは足りなかったから、サクラちゃんが追加で作ってくれるポーションを今日もシバが貰いに行く事になってたにゃ。


「ニャニャそんな格好でどこ行くみゃ?」

「ニャタロウ……サクラちゃんの家にポーション貰いに行くにゃ」

「ダメだみゃ!里の外は危ないみゃ!」

「シバが一人で行けるんだよ、ニャニャも行けるにゃ、そんなに心配ならニャタロウも一緒に行くにゃ」

 ニャニャはニャタロウと手を繋ぎ、ダンジョンに駆け出した。


「……此処どこだにゃ?……上の階に行く階段が見つからないにゃ」

 ……怖いにゃぁ……里の場所も分から無いにゃぁ……

 ニャタロウも震えてるにゃ……

「こ、怖いみゃ~、あっちから魔物の気配がするみゃ、ニャニャ逃げるみゃ」

「「にみゃ~~~~!!」」


 ……33階で妙な気配がしますね……獣人の子供!何故こんなところに?

 不味い、あの方向には人間の冒険者が、黒竜様が留守の時に問題を起こしてもらっては困りますね。

 とりあえず、あの子達は捕まえてお説教ですね。


 ニャタロウと二人、手を繋いで無我夢中で逃げると、ドンッと何かにぶつかった……顔を上げて見れば、

「あなた達、こんな所で何をしているのですか?里の外は危険だから子供は出ては行けないと大人達に言われているはずですが、この耳は飾りですか?」

 怖い顔したアイン様に、耳をひっぱられてたにゃ

「痛いにゃ~、放してにゃ~」

「まったく、人間に見つかったらどうするつもりだったんですか?あなた達だけの問題では無いんですよ、里の獣人全て殺されたかもしれないのですよ、分かってますか?」


 ガクガクと足が震えて、立っていられないにゃ……アイン様が怒ってるにゃ……普段里に来る時は、ハイオーガとは思えない程穏やかなのに……眼鏡の奥の目が怖いにゃぁ

「里の皆が病気で苦しんでるみゃ、サクラちゃんのポーションが必要みゃ」

 ニャタロウが両手を広げて、ニャニャの前に立って庇ってくれたにゃ。

「だからと言って、道しるべの鈴も持たずに、ダンジョンに入ったら迷子になるに決まっているでしょう。おかしいですね、彼が里の外に出る者に鈴を渡さないなんて……あなた達、里長の許可を得ずにダンジョンに出たのではないですよね?」

 …………怖いにゃぁ……

「アイン様ご免なさいみゃ、でも本当に早くポーションが必要みゃ、サクラちゃんの家に連れて行って下さいみゃ」

「仕方ないですね、サクラさんからポーションを頂いたら直ぐ里に戻りますよ」

アイン様怖かったにゃ……ちょっぴりチビったにゃ(T-T)

怖かったみゃ~(T-T)ニャタロウもチビったみゃ(T-T)



次は2月13日の予定です。

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