クラゲ
透明な指先
触れ合うことに
付随する
傷つけること
傷つくこと
あなたは
それがあたりまえだと
開き直ることなど
出来なくて
無防備な心を
晒したまま
後悔の波間を漂いながら
あの夜空で
さみしさを照らす
優しい月のようには
到底
なれやしないと
嘆くけれど
冴え渡る光
届かぬ場所で
ひっそりと泣く声に
見下ろすばかりの
月よりも
痺れる指先
それでも
抱き締めたいと伸ばす
傷つけられては
傷ついて
傷つけては
傷ついて
その手を見つめる
そんなあなたが私は好きだ