種族一覧表 全156種族
モンスター図鑑が書き終わり次第種族図鑑も書く予定です。
モンスターは多いですが知的生命は156種族しか居ないので、書くのは後回しにしました。
第4章が終わるまでに書ければ的なノリですが、どの様な種族が未来の世界に出てくるのかを妄想でもしながらお待ちくださいね。
人間族は作者も含めた皆さんの事です。
私が亡くなって、あなた達も亡くなって、その子孫もその子孫もいずれその命は終わります。
それでも、世界は進み続けます。
ならばそんな世界を一生懸命に生きる私達の知らない世界の知的生命を想像してみても楽しいかも知れません。想像して、万が一それが当たったとしてもそれを証明することは出来ません。
私達はその世界を生きる事は出来ないですから。
でも、私達の遠い子孫はそんな世界を生きているかもしれません。
下に書かれている種族たちとはるか遠くの自分の子孫たち…
想像するのも楽しいでしょう?
妄想するのは自由ですから。
【世界観存在種族】
・人間族
空迷時代の人々が旧時代と呼んでいる、ラグナロク前に生きていた人間達の総称。
1章から3章までの大半はこの種族に分類される。
1章の主人公、朝霧 境
2章の主人公、上野 零香 大崎 美結 プレイアデス 星園 夜空
3章の主人公、赤澤 零 フランソワーズ・ディートリッヒ 藍沢 連 藍沢 海夢 深瀬 律 ツヴァイ・ヘルドリクセン
・人族出産種
人族に存在する二種類の種族のうちの一つ。
最も旧時代の人間に近い種族であり繫殖方法も旧時代と変わらないと言われている。
卵ではなくそのまま出産する為、産卵種よりも宿ってから出産するまでの期間が長い。
そして例外はあるが、基本的に一度の出産で誕生する赤ん坊は一人である。
しかし極稀に双子や三つ子が産まれる事もある。
4章の主人公であるグライフ・スウェルヴェンはこの種族である。
・人族産卵種
人族に存在する二種類の種族のうちの一つ。
出産種は人間の子供をそのまま出産するが、産卵種の人間は卵を産むとされている。
そしてその子供の数も出産種は基本的に1人なのに対して、一度の産卵で平均して5つの卵を産む。
人族にこのような存在が居る為、人族の住んでいる国では卵護院のような施設を作る事が義務付けられている。しかし9国以外の国である機械生命国メルロイトや地底国デルタ等では
卵護院の様な施設は存在しない。その為、人間の卵が鳥や龍の様に置かれている光景も多々見られるという。
5章と6章の主人公である美咲野 なのは はこの種族である。
・猫人族
空迷時代に広く分布する獣人族の人々。
人族に次いで二番目に繁栄している種族である。
基本的に人間族と大差はないが、彼等は人耳を持っておらず、その代わりに頭部に獣耳を生やしており、尻尾も生えている。彼らには特殊な力があり、その力を使ってあらゆる物質の力を更に高める事が出来るという。彼らが指先に力を籠めると体毛の中に隠された鋭い爪を露出させる事ができ、接敵時にはその爪を使って対象を攻撃する。
猫人族の中には稀に猫又人という特殊個体が産まれる事があるが、その存在と猫又というモンスターは関連性は無いとされている。
・兎人族
兎の尻尾と耳が生えた獣人族の人々。
人族の何倍も発達した脚の力はとても強力な蹴りを繰り出すだけではなく、圧倒的なジャンプ力を生み出している。
そのジャンプ力を生み出したのは足の力だけではなく、他の種族よりも体重が軽い事も支えとなっているようだ。
彼等は短命であり平均して8年の命しか持たない。
その為、その短い命で次の命を繋げなければならないという性質上、兎人族は性的欲求がかなりかなり強い。
その影響で数を増やし、獣人族の中では猫人族に次いで2番目に数が多いという。
・鳥人族
飛行能力を有した獣人族の人々。
翼を有して飛行が可能となっている獣人族はかなりレアなケースである。
しかし彼等の翼は腕が変化したものであり、天使の様に別の器官として翼が生えている訳ではない。
翼を持つ知的生命という観点から天使との繋がりを考える者も多いが、鳥人族と天使は偶然進化の方向性が似てしまった所謂収斂進化というものである。
天使と鳥人の違いはペガサスとヒッポグリフの様なものだろう。
・人狼族
狼の様な性質を持つ獣人族の人々。
とは言っても基本的には猫人族と大差はない。
あるとすればそれこそ少し目つきが鋭い事と、身体中から生えている真っ黒な体毛。
そして猫人族よりも鋭い牙位だろう。
人狼族の特性が発現するのは夜である。
正確には満月の日の夜、人狼族は全身が真っ黒で赤き眼の狼へと姿を変える。
事情を知らない人狼族以外の人々からは怖がられる事も多く、そのことで少しだけ寂しく思っている人狼族もそこそこ多い。嗅覚が鋭く人狼族同士は狼の姿になったとしても誰が誰なのかすぐに分かるという。
そして人狼族が怖くないと分かっている一部の人々の中には人狼族の事を犬人族と呼ぶ者もいる。
彼らは生息域が狭く、分かっている範囲では世界樹の都と魔族国ルシリスのみである。
・猿人族
獣人族の中では比較的人族に近しい種族である。
これは昔話の一説に過ぎないが、人類の共通祖先は猿人族であったという昔話も存在する。
その理由は猿人族の身体構造があらゆる知的生命の基礎となるような構造をしているかららしい。
猿人族には全部で3つの民族が存在しており、それぞれをゴリラ民族・チンパンジー民族・リスザル民族と言った。その民族差もかなり大きく体格も大きな差異がある。
ゴリラ民族は体格が大きく鈍重でパワーが高い。
リスザル民族はその反対で体格が小さくパワーが低いが身軽である。
そしてゴリラ民族の様なパワーもリスザル民族の様な身軽さも持ち合わせていないが最も知能の高いチンパンジー民族。パワー属性のゴリラ民族にスピード属性のリスザル民族にテクニック属性のチンパンジー民族と言った所だろう。
・蛙人族
獣人族の人々。
とは言ってもほかの獣人族と違い髪の毛以外の体毛はほぼ生えていない。
シモゼキ森林と九州島とビル群廃墟に生息している種族であり、とても長い舌と超人的な跳躍力が特徴。
彼らはその跳躍力とロープの様に強靭な長い舌を使って木々や廃ビルを飛び回りながら生活している。
故に発展している国では逆に生活がしにくく、主要国家で暮らしている蛙人族は皆無に等しい。
体色は大半が緑色で所々に斑点がある。勿論緑以外の体色を持った蛙人族も存在する、それは極めて稀である。蛙人族には服を着るという文化が無い為、普段の生活では素っ裸で生活している。
しかし服を持ってないという訳ではなく他文化に対する理解もある為、あくまでも服を着ないのはシモゼキ森林と九州島とビル群廃墟の3エリアのみであり、9国などの他文化エリアへと出向くときはしっかりとした服を着ていくという。
・羊人族
獣人族の人々。
ユーラシアを中心とした幅広い地域に生息している知的生命。
列島にその数は少ないが、未開森林北部と絶海の雪原ではその姿を見る事が出来る。
羊人族を初めて見た列島の人間は頭の角を見て悪魔族であると勘違いされる事もあるが、彼らは魔法を扱う事が出来ず、魔法を扱える悪魔族とはその性質は全く違うのが分かるだろう。
しかし、羊人族の事情など考えずにその見た目だけで羊人族を恐れる他種族の者も多く、それを嫌がる羊人の中には自らその角を切り落とす羊人も一定数存在していると言われている。
・人虎族
獣人族の人々。
全身が黄色と黒の縞模様の体毛に包まれており、口には鋭い牙が生え揃っている。
普段は二足歩行で生活しているが、何かを追いかける時や何かから逃げる時など、スピードが要求されるような様な状況下では手を地面に付けて、四足歩行形態へと移行する。
人族から見たら走りづらそうと思うかもしれないが、人虎族にとってはそれが一番走りやすくスピードも出せる為、四足歩行へと移行するのだ。
その為、人虎族の人々が四足歩行形態になった時は本気モードであると思っていいだろう。
獣人族の中では一番の戦闘能力を持っていると言っても過言ではないが、滅多にその力を振るう事は無い。
・鼠人族
獣人族の人々。
他の獣人族と比べてその体格は極端に小さく、その大きさは妖精族と肩を並べるほどだと言われている。
細く長いその尻尾とその体格からしては大きな耳を持っている。
その小柄な体格をカバーする為か常に10人以上の束となって行動している。
そしてノースリーブにショートパンツというかなりの軽装をしている事も鼠人族の大きな特徴である。
チーズや牛乳などの乳成分が彼らにとっての大好物であり、それらの物を贈与すると後日お礼が家に届くと言う。鼠人族に調達できる物の場合はそのお礼品はお願いした物が届き、万が一お願いした物の調達が不可能だった場合には、人間サイズに合わせて作成された衣服が届くと言う。
・栗鼠人族
獣人族の人々。
栗鼠人族は名称表記で想像は容易いと思うが、鼠人族の亜種とされている種族である。
栗鼠人族は鼠人族と生息域が少し違い、鼠人族が地上生活なのに対して栗鼠人族は樹上性の獣人族である。大半の栗鼠人族は世界樹の都領の都市である、樹林都市フォウレスという都市で生活しており、少数のフォウレスに住んでいない栗鼠人族もまた世界樹に住んでいる。とは言えそこでしか見かけないという訳ではなく、樹林都市フォウレスと世界樹以外でも栗鼠人族を見かける事はあるが、それは樹林都市フォウレスと世界樹の間のエリアであり、そこで見かける事のある栗鼠人族はフォウレスと世界樹を行き来する事が目的である事が殆どだ。
樹林都市フォウレスと世界樹に近づけば近づくほど、イガグリやドングリなどの木の実の食べかすが落ちているのが多く確認できるが、それは栗鼠人族の仕業であると言われている。
・妖狐族
獣人族の人々。
正式名称は妖狐族であるが、化け狐と呼ばれる事もある。
一般的に化け狐は悪口であるように思われる事もあるが、妖狐族にとって化け狐という言葉は特に蔑称という認識ではないようだ。
彼等は日中に姿を見せる事は無い。
その理由は姿を見せていても日中は狐の姿である為、姿を見せても気づかれる事が無い為だ。
しかし例外というものあり、人狼族等の鼻の良い種族にはバレてしまうそうだ。
そして彼らは夜になると、とても美しい美男美女へと姿を変える。
そんな彼らは油揚げが大好物であり、彼らを祭る神社などでは、よく油揚げを捧げ物とする事がある。
基本的に妖狐族は一本の尻尾を持っているが、時々それ以上の本数を持った妖狐族を見かける事がある。
二本や三本程度ならそこそこの割合で見かける事が出来るが、その本数が多くなればなるほど数を減らしていく。中には9本の尻尾を持った九尾の狐という者も存在するらしいが、それは最早伝説の類である。
人間の姿に化けても耳と尻尾を隠す事は出来ない為、彼らは耳を帽子などで物理的に隠そうとするらしいが、一目瞭然である。
・多毛族
獣人族の人々。
生態自体は猫人族と変わる事は殆ど無いと言っていいだろう。
多毛族は猫人族から進化分岐したとされているいわゆる亜種である。
猫人族よりも全身の毛量が多く、猫人族は耳と尻尾のみに毛が生えているのに対して多毛族はその名の通り、身体全体に毛が生え揃っている。
しかし全身を形成している身体は猫人族と同じである。
鋭い爪を露出させて攻撃する点も変わらない。
多毛族は猫人族との共通点が多い為、先祖返りの形質を持った猫人族が多毛族なのかもしれないとの仮説を立てている研究者も多い。
9国内でも多毛族が生息している国はあるが、列島に存在している多毛族の大半は絶海の雪原に生息している。
・人魚族
水都ミレヴァンレティアとそこから北東沿い側で暮らす獣人族の人々。
モンスターの中にはマーメイド種の様なモンスターが存在しているが、人魚族とはそのマーメイド種の友好種の事である。
人魚族の大半はマーメイドという女性型人魚であるが、極少数のみ男性型人魚であるマーマンという人魚族が存在する。
しかしマーマンは極端に数が少ない為、一生のうちに会えることはほぼ無いと言っても過言ではないだろう。
その為、人魚族の繁殖には他種族の男性と繫殖行為をするのが一般的である。
人魚族は遺伝子が他種族よりも強い傾向がある為、他種族と交わっても相手の種族の特性が発現する事はまずないと言えるだろう。
・スキュラ族
スキュラ族は人魚族の近縁種であり、通常の人魚族は下半身が魚のヒレになっているのに対し、その部分が蛸の様な触手になっている種族である。
人魚族同様にスキュラ族も水場で暮らしており、彼らは人魚族と違い男性と女性がほぼ同じ割合で誕生しているとされている。
スキュラ族は他種族よりも体が柔らかいという特徴を持っており、その柔軟な身体であらゆる隙間を潜り抜ける事が可能となっている。
上半身は人魚族と同様に人族と大差はない。
彼らは人魚族と少しだけ生息域がズレており、人魚族が住む水都ミレヴァンレティアから南下した機械国家アストラ、そして無木草原の泥土の池と言うエリアに生息しているという。
・ローチニア族
彼等は元々ゴキブリ族と呼ばれており、他種族からは不潔な存在として疎まれていた。
当人たちはそのように疎まれている事実を知っていたが、特に気にしてはいなかった。
しかしいつの日か人族を中心にとある議論が巻き起こった。
それは、知性ある生命であるゴキブリ族に対してあの不潔な虫の象徴であるゴキブリの名を付けるのはどうなのか?という議題であった。
当人たちが気にする気にしないは置いておいて、その差別は他の種族に対して行っても許される物なのだろうか?という事だった。他の種族が顔を顰めるような名前を付けるのは種族差別となってしまうとの観点から、ゴキブリ族とは呼ばれなくなっていき、ローチニア族と呼ばれるようになった。
彼等は他種族とは比べ物にならない様な生命力を有しており、それに加えて足がとても速い事でも知られている。
現在はローチニア族に対する差別意識は殆どの人々から消えているが、未だに水都の一部の人々はローチニア族を不潔であると罵る者も居るという。
・竜人族
元々竜人族は獣人族の中の一種族として猫人族や人狼族等と同じ括りだと認識されていた。
しかし、竜人族は他種族と比べて明確に戦闘能力が高く、その能力は獣人族としての範疇を大幅に超えていた為竜人族は獣人族の括りから外される事となった。
長く伸びた尻尾や頭部の角、眼の色は白目部分が黒く黒目部分が赤くなっている。
その背中からは巨大な竜の翼生えており、通常時は人間のような腕も力を籠めると龍の腕に変形して攻撃力が大幅に上昇するという。
そのおかげで竜種モンスターといった強大な相手に対しても、彼等は何の道具も持たずに倒しきる事が出来る等、かなり戦闘に特化した種族である。
彼らの大半は水都ミレヴァンレティア領レティア湖北部龍領地という場所に住んでいる。
そして彼等はドラゴニュートとも呼ばれており、よく彼らはリザードマンと言うモンスターと間違えられることがあるが、リザードマンは知性の無いモンスターであり、竜人族とはその本質が違うため注意が必要である。
・ラミア族
世界最古の獣人族と言われている種族はこのラミア族である。
彼等は性別によって呼び方が違い、女性はラミア、男性はナーガと呼ばれる。
彼等は人間と蛇のキメラ種と言われており、大昔はラミア族以外にキメラ種が居なかった為、人間に不気味がられ迫害されていた種族である。
しかし100年以上前の事、ラミア族の1人の少女と人間族の1人の少年が恋に落ちた事がきっかけだったのか、その時を境にお互いの種族の事を知る様になり、それ以降人間に友好的となった。
現在、ラミア族の多くは人間に対してとても友好的であり、人間もまたラミア族に対して友好的な感情を抱いている。現在のラミア族は世界樹の都領最西都市ホロウレスやサナの里、最北都市ルシラテスを含んだ世界樹の都領ウレス大樹林周辺域に分布している。
・イフラ族
炎都イフラディーンと魔族国ルシリスから北上に延びるエル砂漠にて生活している排他的な民族である。
他の国よりも気温の高い炎都イフラディーンで生活している影響か、イフラ族の人々は皆、褐色肌をしており、その体力も人族よりも多い。イフラ族は3つの種族が混在して1つの種族となっており、それぞれを赤髪のイフラ・金髪のフラデ・黒髪のディーンと言った。
イフラ族の大多数は短気で脳筋な性格をしている為、その中で数少ない冷静なイフラ族が族長として選ばれる傾向がある。
また、彼等は高い耐熱能力を持っており、炎に長時間触れている程度では火傷一つしないという。
イフラ族は大岩を削り取って自らの大剣を作るという文化を持っており、それはかつてのイフラ守護の歴史に起因すると言われており、大岩で骨の様な形状を作り出す骨剣ラディンと呼ばれるその大剣は、イフラ族の文化で守護の象徴とされ長きに渡る繁栄の祈りを叶える剣としてとても大切に扱われているという。
・イグニス族
炎都イフラディーンに住まう少数種族。
その肉体を形成している物はイフ魔法エネルギーの集合体であり、彼等はエネルギー体が形成した知的生命である。それ故に大半の種族はイグニス族の人々と触れ合う事すら出来ないという。
イフラ族は短気で脳筋な性格をしているが、イグニス族はその反対にかなり穏やかな性格をしている者が多い。無論、人によって例外はある。
イグニス族は遺伝子の作りが他種族と逆転しており、その影響か遺伝子的に遠い者との繫殖行為は産まれて来る子供に悪影響を与え、その結果奇形児が生まれやすくなる。
その為、イグニス族は遠い遺伝子を持つ者との繫殖行為は推奨されておらず、なるべく遺伝子的に近しい兄妹・姉弟・双子・親子等で繁殖行為をする事が推奨されており、イグニス族が遺伝子の遠いイグニス族と繫殖行為を行う事は遠親相姦と呼ばれ、忌避されている。
・ウンディーネ族
水都ミレヴァンレティアに住まう少数民族。
その肉体を形成している物はリコ魔法エネルギーの集合体であり、彼等もまたエネルギー体が形成した知的生命である。それ故に大半の種族はウンディーネ族の人々に触れても手が濡れるだけでその手はウンディーネ族の肉体を貫通してしまう。その際にウンディーネ族が痛みを感じる事は無いという。
その見た目自体は人族と何の違いも無い様に見えるが、全身がリコ魔法で形成されているという特性上、その体温は滅茶苦茶冷たいという。
またウンディーネ族もイグニス族と同様に、他種族と比べて遺伝子の作りが逆転している為、遠い遺伝子での繁殖行為は推奨されない。
・シルフ族
木材で作られた双剣を携えた森の戦士。
彼等は森林国家アルトリアに住まう少数民族である。
彼等は皆風読みの布というマフラーを首元に撒いており、その身体はユグ魔法によって形成されている。
彼等はイグニス族やウンディーネ族と違い、明確に肉体という物を持っている為、イグニス族・ウンディーネ族・シルフ族の中では最も人族に近いだろう。
また、シルフ族とエルフ族は名称が似ているが直接的な繋がりは無い。
彼らの体表は絶えず微風が吹いており、その微風と洗練された双剣術の組み合わせによって、アクロバティックな戦術を得意とする。
シルフ族もまた、イグニス族やウンディーネ族と同様に遺伝子の作りが逆転している為、遺伝子の遠い者との繫殖行為は推奨されない。
しかしシルフ族は同族への殺生を固く禁じており、その影響かイグニス族とウンディーネ族の様に奇形児を殺す事はせず、奇形児もまたシルフ族の一員として歓迎される。
しかし奇形児は免疫力が低い事が多く、大半の奇形児は大人になる前に亡くなってしまうという。
・ノーム族
通常ノームという存在はモンスターとされており、臨海政府局もまたノームは討伐対象モンスターとしている。しかしそんなノームというモンスターの中にも人間に友好的な特異個体が存在する。
そんな特異個体こそがこのノーム族である。
見た目自体はモンスターとして登録されているノームと大差は無いが、モンスターとして登録されているノームと異なり、こちらは終始穏やかな表情を浮かべており、モンスターとして登録されているノームは皆牙を剝きだしにしているが、ノーム族は他者に牙を見せる事は殆ど無いという。
その様な特殊個体とモンスターであるノームを区別する為に、臨海政府局はノーム札という物を発行した。それは他の種族がモンスターのノームと勘違いして攻撃を加えないように、自分はノーム族ですと意思表示をする為の札である。ノーム札を受け取ったノーム族はその瞬間から人権を獲得し、他種族と同様の暮らしが保証されるのだ。臨海政府局はノーム人権法を9国に通達している為、9国内においてノーム族が攻撃される事はまず無いだろう。
・エルフ族
アルトリア湿密林とウレス大樹林とユグドラシル大樹林とスウェルヴェン連邦国で暮らしている長い耳を持った種族。彼等は圧倒的な弓術センスを持っており、遠距離戦ではかなりの戦闘能力を発揮する。
しかしその反面、彼等は他種族よりも体力が低く、長距離移動などには向かないという。
一般人が精霊という名で呼ぶ光生命体の事を彼等はオベロンの民と呼び、その者達の力を借りる術を有しており、エルフ族は常に精霊と共存している。
エルフ族はゴブリンが天敵であり、ゴブリンと言う種族はエルフを集中的に狙う性質を持っている。
しかしそのゴブリンは精霊が天敵であり、精霊はエルフ族を守り、またエルフ族も精霊を守る為に力を発揮するのだという。
現在はスウェルヴェン連邦国と世界樹の都と森林国家アルトリアに生息しているエルフ族は、元々世界樹ユグドラシルに根付いている種族であった。
彼らは一般の知的生命と比べて寿命が長く、平均して500歳まで生きると言われている。
そしてエルフ族の名付けは、必ず名前の最期にナを付けるという法則がある。
・フロスト族
フロスト族はエルフ族の亜種であると言える。
体の作りはほぼエルフ族と同一。
しかし、フロスト族はその名前の通り寒冷地に生息している種族であり、どれだけ長い間極寒の地に居たとしても凍える事の無い、凍り付きもしない。寒さ対策に特化した種族である。
その影響かフロスト族は温度に弱く、その服装は寒冷地に居るにも拘らず肌の露出面積が多く、ほぼ下着姿であると言っても差し支えない。
一般人がフロスト族を見ていると、まるでこちらの方が寒く感じてしまう程だ。
フロスト族は絶海の雪原から出る事が無い為、他の地域で出会う事は無いと言い切れるだろう。
彼等は雪の降るエリアでしか生活していないため、男性フロスト族は雪男、女性フロスト族は雪女と呼ばれる事も多い。
体の作りはエルフ族と同一であるが、フロスト族の寿命はエルフ族の様に長くなく、人族と同様に80歳前後だと言われている。
しかしフロスト族が子供で居る期間は短く、婚姻の儀を10歳から行う事が出来るという。
・ドワーフ族
彼等は小人族とも言われる。
未開森林の森の都というエリアにのみ身を潜めて暮らしている種族であり、滅多な事でもない限り人里へと降りてくる事は無い。
彼等は彼等のみで独自の社会を築いており、その器用な手先で様々な物を作っているという。
また、ドワーフ族の大半はお酒が大好きであり、彼等はあらゆる調合を研究してオリジナルのお酒を造っているという。
体色が緑色で尚且つ滅多に人里へと降りて来ない影響か、人間族の中にはドワーフ族の事をゴブリンであると誤認して攻撃しようとする者も多い。
しかしドワーフ族は穏やかな種族であり、例え人間族に誤解されたとして攻撃を受けたとしても身を守る動作をするだけで、反撃をする素振りは無いようだ。
彼等は人間族との関りこそあまりないが、他種族を拒んでいるという訳ではなく、とても体の小さい種族であるモスキート族とはかなり仲がいいとされている。
・ドール族
世界樹の都領ニエの里で人形店を営んでいるハモン・ダイスリーという人物の店の人形に命が宿って誕生した最も新しい知的生命。
ドール族は元々ただの人形であった。
ハモンの人形店で購入された一部の人形はその後に魔女国ドゥラグリフへと持ち込まれる事となる。
魔女国ドゥラグリフに持ち込まれた人形はドゥラグリフの国民であるドゥラザード族に命を与えられた。
己の心臓と脳を得たドール族は、正真正銘の生命となるのだという。
その為、魔女国ドゥラグリフに生息しているドール族の大半はニエの里由来である事が多い。
そして一部のドール族は自らの故郷に行きたいと願う者も多く、魔女国ドゥラグリフで命を得た後に世界樹の都へと戻ってくるドール族も多いのだ。
・単眼族
彼らは単眼族と言われる通り、その顔には1つの大きな眼がある。
それこそが単眼族最大の特徴である。
全体的な特徴としてはそれだけでそれ以外の基本的な体の作りは人族と大差は無いと言えるだろう。
しかし単眼族の特徴はそれだけではない。
彼らは体色がとてもカラフルであり、ペールオレンジから白人色素に黒人色素、果ては赤肌やピンク肌、青肌、緑肌など、その色素は多岐に渡る。
そして単眼族には出身エリアというモノはなく、列島のほぼ全域でその姿を確認する事が出来る。
人族ほど多くは無いが、ある意味では一番繫栄している種族なのかもしれない。
単眼族が生息しているエリアが多い影響か、彼らを呼称する呼び方は単眼族だけではなく、時にはゲイザー族と呼ばれる事もある。
・刃族
まず初めに、読み方はジンゾクではなくヤイバゾクである。
ジンゾクと読むと別の種族になってしまうので注意が必要だ。
基本的な見た目は人族と同じである。
しかし刃族の最大の特徴は身体の至る所から生え揃っている鋭い刃だろう。
元々、彼等は人族であった。
彼等はかなり戦闘狂な性格をしており、それは年に一度の刃撃決闘会という大会を開くほどだ。
それを昔から開催しており、刃族の骨は体を突き破り、強力な刃となった。
現在もその風習は変わらず、刃族の人々は毎年刃撃決闘会の為に一年間準備を整えるのだという。
列島で言う所のイフラ族に似通った生態を持っているが、イフラ族は大剣を用いて戦うのに対して刃族は己の刃を用いて戦う為、イフラ族の何倍も戦闘スピードが速い。
そしてイフラ族は砂漠で戦うのに対して、刃族はサバンナで戦う所もイフラ族との違いと言えるだろう。
刃族が生息しているエリアにも砂漠はあるが、砂漠の砂が刃族の刃の切れ味を落としてしまう為、サバンナでのみ戦いを行うという。
そして彼らが戦う最大の目的は己の戦力を高める為であり、他者によって傷つけられた切り傷からは、より強靭な刃が生えてきて自分の戦闘力が上がる為、あえて負けて己の戦力を高める事も彼らの作戦の一つである。その証拠に刃族が何者かに襲われた際、生き残った者は刃撃決闘会でランク圏外だった者が多い。
・妖精族通常種
妖精族と精霊はよく一緒にされる事が多いがその本質は全然違う存在である。
生息域は樹々が生い茂る場所。
見つかっているエリアであれば、・ユグドラシルの樹周辺・森の都・未開森林・シモゼキ森林などの広く樹々が生い茂ったエリアで暮らしている。
そのサイズは人族の手のひらサイズ程しかなく、その見た目は人族に羽根を付けたようである。
通常種とは二種類の妖精族の中でトンボの様な羽根を持った個体の総称である。
フォレスト族と同様に、妖精族もまた10年程の寿命しか持たない。
妖精族は元々ユグドラシルの樹に根付いている種族である。
その為10年が経過してその寿命を終えると、その妖精族がどのような場所に居てもその身体は光となり生まれ故郷であるユグドラシルの樹へと飛んでいくのだ。
そしてユグドラシルの樹の内部へと入り込んだ妖精族は記憶の洗浄を行われ、再び生を受けるのだという。
・妖精族蝶翼種
蝶翼種の生態は通常種と同様である為省略させてもらおう。
トンボの様な羽根を持った通常種と違い、こちらは蝶の羽根を持った妖精族の亜種個体と言える。
通常種とのほかの違いは、蝶翼種は花の蜜を主食としており、普段から未開森林の花の都に集まっている。10年が経過すると通常種はユグドラシルの樹へと飛んでいくが蝶翼種はフローラの祭殿と言う場所に集まって、妖精族通常種と同様に記憶の洗浄を行い、再び生を受けるという。
・フォレスト族
未開森林南東部に暮らしている子供だけの種族。
フォレスト族にとっての親は樹々そのものであり、フォレスト族は未開森林南東部の木々から産み落とされている。
妖精族ほど広い範囲に分布している訳ではないが、彼等とは生息域が重なっている為、古くから友好関係となっている。
またドワーフ族と同様に彼等も小人族に入るが、フォレスト族とドワーフ族は明確に違う点がある。
それは、彼らのフォレスト族は10歳ほど迄成長したのち新たな樹となる事。
彼らが子供だけしか居ないのはそれが理由である。
フォレスト族誕生一年は樹の子として、その一年で樹の子は形を変えていき、人のような形を形成する。
その後フォレスト族は地面から切り離されて、残り9年のフォレスト族としての生を歩む。
彼らの髪質もかなり特殊であり、周りの環境に強く影響される。
春になると髪色はピンク色に染まり、夏になると緑色に染まる。秋になると髪は真っ赤に色付き、冬になると脱色されて真っ白になる。
・八尺族
女性だけの種族である。彼女らは繫殖条件がとても厳しく、生息しているエリアは広いがその数は少ない。そしてその繫殖条件というのは1つが人間の男性のみであるという事。
そしてもう一つが、その男性が15歳以下であるという事。
八尺族は身長が2m40cmあり、服装の大半は白いワンピースと白い麦わら帽子を被っている事だ。
八尺族は太陽光を苦手としており、活動場所は基本的に廃墟などの中。
しかし、夜は太陽が無い為外を歩く事が出来る。
繫殖行為を行いたい八尺族は敢えて夜の人里へと降りて、幼い男性を活動場所である廃墟などに誘い込むのだ。太陽光が届かないエリアなら朝でも昼でも活動が可能である為、暗がりに誘い込むと言う生態を持った。八尺族の生息域は魔女国ドゥラグリフ以外の殆どのエリアである。
八尺族は言葉を発する事が出来ず、ポポポとしか喋る事が無い。
その為、高度なコミュニケーションを取る事は出来ないが、15歳以下の男性の言葉には比較的従順である。基本的に他者に危害を加える事も無い為、親しみを込めて八尺様と呼ばれる事も多い。
一度繫殖行為を行った男性とはもう交わる事は無く、八尺様には他者と交わった者とそうでない者との違いを見分ける能力を持っており、他の八尺族と出会おうとも一度八尺族と交わった男性を繫殖行為に使う事は無い。列島に住まう人間族の男性の初体験は殆どが八尺族であり、そこで性教育がなされるのだという。
・巨人族
タイタン系統とオーク系統のモンスターを総称して巨人族と呼ぶとされている。
彼らはモンスターであり、基本的に味方になる事は無い。
しかし明確に敵と認識して襲ってくるという事も無く、他の生命体を気にする素振りも見せない。
しかし、ただ歩くだけで大地を揺らす様はあらゆる生命体に威圧感のみを与える。
そして、タイタン族と呼ばれる者達はユグドラシルの樹の最上層にのみ生息していると言われているが、時々巨人が落ちてくる所を目撃される事もある。
そして、落ちた巨人は再びユグドラシルの樹を登り、最上層へと戻っていくのだ。
一方でオーク系統の巨人族はタイタンほど大きな身体は持っておらず、最大でも5mほどである。
オーク系統の巨人族もタイタン族と同様に、他生命体に対して気にする素振りは見せないが、タイタン種よりも小柄である影響か、オーク系統の巨人族同士の争いなどに巻き込まれる他生命は後を絶たない。
彼らに対しては言葉も伝わらない為、やむを得ず討伐する事もあるのだという。
しかし巨人族の一部には言葉が伝わっている様な素振りを見せる個体も少なからず確認できる為、味方になれる可能性もあるのかもしれない。
・ドゥラザード族
魔女国ドゥラグリフに住まう魔女たちの総称。
ドゥラザード族本人たちは自らの事をドゥラザード族と呼んでおり、臨海政府局もまた正式名称はドゥラザード族であると結論付けている。しかし彼女らの呼称には様々なものがあり、素直にドゥラザード族と呼ぶ者、ウィザード族と呼ぶ者、ウィッチ族と呼ぶ者、魔女族と呼ぶ者など。
しかし臨海政府局は正式名称をドゥラザード族と結論付けているが、確定させている訳ではないのでその他の名で呼ぶ事も認められているし、ドゥラザード族達もそれを認めている。
普段彼女らは身体をコウモリに変化させて辺りを移動しているが、コウモリ状態だと体が小さくなる影響で速度を出す事が出来ないという。
その為、急ぎの用事がある場合等は箒の法器という魔法具を使って空を駆ける。
ドゥラザード族1人につき1匹の八咫烏を保有しており、その八咫烏は普段彼女らが被っている黒色のとんがり帽子の中に住んでいる。
そして彼女らは、ドール族という新たな種族を生み出した。
・石人族ストニア種
身体が石で出来ている者達の総称。
石人族はとても変わった名前を持っており、彼らの風習もまた他の種族と比べてかなり変わっている。
生息している人数は多いのだが生息しているエリアがノト岩地と呼ばれるエリアのみである為、ノト岩地に行かない限り会う事は無いだろう。
己の傷の少なさや己の輝き等によって自分達の価値を測り、それによって族内カースト制度が存在する。
石人族にとってその価値はとても重要なものであり、その為に己を磨き上げるのだ。
しかしどう足掻いてもストニア種がジュエニア種に輝きで勝つことは出来ず、ストニア種は族内の負け組となってしまっているのが現状である。
ジュエニア種よりも産まれて来る確率の高いストニア種だが、ジュエニア種よりも身体の強度が脆く、衝撃に弱い。
現状、ストニア種はジュエニア種の負け組となってしまっているが、それを変えたいと一番思っているのはストニア種の石人族当人たちだろう。
・石人族ジュエニア種
一定確率で誕生する石人族の亜種。
石人族内の族内カーストは身体の輝きで決まる。
その点において元々宝石に様に輝いているジュエニア種はカースト有利であり、ジュエニアとして生を受けたその瞬間から勝ち組が決定される。
身体のひび割れなどによって多少その価値が落ちる事もあるが、そもそもストニア族よりも強度が高い傾向にある為、下手な事では身体にヒビは入らない。
しかし、一度欠けてしまった身体は二度と戻る事が無い為、場合によっては悲惨な最期となってしまうジュエニア種も多い。そして、そうなってしまったジュエニアは地面に埋もれてただの宝石となってしまう。そうなってしまったら二度とジュエニアとして生きた証を遺す事は出来ないだろう。
永遠にただの宝石となる。輝きに満ちたジュエニアもその命を終えれば、それはただの宝石に過ぎないのだ。
・淫魔族サキュバス通常種
一般な淫魔族の女性個体
悪魔の様な角を持ち、背中ではなく腰辺りからコウモリの様な翼を持つ種族。
彼女らにとって食事と性行為は同じ扱いであり、男性との性行為を持って性力を吸いそれをエネルギーとする。そして彼女らにとって性行為はそのままの意味でもあり、食事行為で使用されなかった性力は彼女らの子宮へと至り、新たな淫魔族を妊娠する。そしてサキュバスは例外として人間の女性から産まれる事もある。その例外とは人間の女性がインキュバス種に魅了された場合である。
サキュバスとインキュバスは男性型と女性型という違いでしかない為、インキュバスが人間の女性を魅了した場合、人間の女性からサキュバスが産まれる事もある。
・淫魔族サキュバス吸飲種
淫魔族の女性個体の亜種
基本的な生態は通常種と同様であるが、吸飲種が食事を行う時は生殖器は使わない。
吸飲種のサキュバスは尻尾が通常種と違う作りになっており、鋭く尖がっている通常種と違い、内側が無数の短い触手と粘液で覆われた穴が開いており、柔軟な尻尾は自由に開閉させる事が出来る。
しかしあくまでも食事の際に生殖器を使わないのであって、全く使わない訳ではなく吸飲種は食事行為と生殖行為を分けて行うのである。
・淫魔族インキュバス通常種
一般的な淫魔族の男性個体
サキュバスと同様に悪魔の様な角と尻尾を持ち、腰辺りからコウモリの様な翼を持つ点もサキュバスと類似している。彼らのの多くは身長が高く、その態度も紳士的な者が多く、誰しもがそんなインキュバス達をかっこいいと褒め称えるだろう。それこそがインキュバスの最大の作戦であり、そうして人間の女性を魅了して、サキュバスと同様に性行為によって性力エネルギーを得るのだという。
・淫魔族インキュバス吸飲種
淫魔族の男性個体の亜種
こちらもサキュバス吸飲種と同様に、食事を行う際に生殖器は使わない。
サキュバスと同じようにインキュバスの方も尻尾が通常種と違う作りになっており、そこから粘性のある生殖細胞を放出する。
そしてその尻尾は放出だけではなく吸引を行う事も可能であり、それで女性の潮を吸引する。
それ故に吸飲種という亜種個体と認知されたのだという。
・機械生命族アルファ種
魔族国ルシリスにあるルシリス山を超えた先に存在する機械生命だけの国、機械生命国メルロイト。
そこに存在している意思を持った機械達。
彼等は多種多様な身体構造を持っているがその中の半数程は旧時代の人間をモチーフにしており、アルファ種は人型機械生命という存在であると言える。
しかし彼らは9国に住んでいない為、研究する事が出来ないという。
魔族国ルシリスのルシリス軍は機械生命国メルロイトへと進軍を行っているが、現状は膠着状態となっている。
アルファ種は人間をモデルにして作られた機械生命である為、男性型機械生命と女性型機械生命という二つのモデルが存在する。
彼らは意志を持っている上感情機関と発声機関を搭載しており、他種族との意思疎通を容易に行う事が出来る。
そして、男性型機械生命と女性型機械生命というのは見た目だけではなくその態度や性格にも表れているようだ。
・機械生命族ベータ種
身体が機械で出来ている点・感情機関を持っている点・発声機関を持っている点はアルファ種と同様であり、アルファ種の機械生命たちもベータ種の機械生命を自らと同じ存在であると認識している。
アルファ種は機械生命の約半数を占める人型機械生命の事であるが、その残り半数はベータ種と呼ばれる特異個体となっている。アルファ種と同様に、男性型機械生命と女性型機械生命に分かれているが、ベータ種が作られた際にモデルにされたのは人間ではなかった。
人間以外の動物・機械・構造物・兵器等
その様な物にアルファ種と同様の感情機関と発声機関を搭載した人型ではない機械生命。
それがベータ種と言われる存在である。
本質はアルファ種と全く同じ存在ではあるのだが、人型で人間の警戒心を緩めやすいアルファ種と違い、人の姿を取れないのでアルファ種以上に怖がられる事が多い。
しかし彼らにとっては危害を加えるつもりなど全くない。
・目隠族
ユーラシアに生息している知的生命。
基本的には人間族と酷似している生態を持っているが、人間族との明確な違いは、目元を何かしらの方法で隠している事だ。サングラスという物を付けていたり、ゴーグルで目を隠していたり、そして一番多いのは布で目元を隠している者だ。彼らは長年に渡って目元を隠し続ける文化を持っており、生活をするのに視力に頼らなくなった結果、眼が極端に退化してしまった種族。しかし眼に頼らない生活を長年し続けた結果、嗅覚と聴覚が大幅に発達し、通常の人間は動く事も儘ならなくなるような暗闇でも通常時と変わらない動きをする事が出来る。
彼らが常備している影槍と呼ばれる槍での狩りはとても優雅であり、また目隠族は心臓を2つ有しており、2つめの心臓は1つめの心臓が止まってから動き出す為、死を一度だけ無効化する事が出来るというとんでもない生命力を持っているのだ。
それ故に彼らは一億年先でも生き続ける等と冗談交じりに他種族からは言われている。
長生きをしたいと願った他種族は目隠族の真似をしようと目元を隠して生活した者が居た。
しかしその者は周囲の確認をする方法を失って、モンスターに狙われている事に気付く事が出来ずに食い殺されたという。
それ以来、目隠族は他の者が目隠族の種族服を着る事を固く禁止した。
・仙人族
ユーラシアにのみ生息している知的生命。
ユーラシア四獣と呼ばれ信仰されているモンスターたちと人間族を合わせたような身体的特徴を持つ。
基本的には一般の人間族よりも瘦せ細っており、身長も小柄で何とも弱弱しい見た目だが、その内に秘められた力は膨大であり、極限まで鍛え上げた人間族が持ちうる限界の力を大幅に凌ぐものだと言われている。一説には片腕でとても巨大な大岩を持ち上げて投げ飛ばす事も出来るのだという。
仙人族には筋肉という物は無駄なものであり、彼らの考え方としてその様な物に頼った力など弱々しいという事らしい。仙人族の男女間に力の差は存在せず、どちらも華奢な体格で大きな力を振るう。
・陽人族
イフラ族と似た生態を持っており、一説によるとイフラ族と共通の祖先を持つと言われている遠方ユーラシアの種族。他種族と比べて圧倒的に体力が高く、基礎身体性能もかなり高い。
彼らはとても筋肉が付きやすい身体構造をしており、その筋力を使った生活は荒々しくも猛々しい。
旧時代に生きていた黒人種と呼ばれる人々に近いが、陽人族の祖先が本当に旧時代の黒人種なのかは不明である。
・陰人族
ミレヴァンレティア人と似た見た目をしており、一説によるとミレヴァンレティア人と共通の祖先を持つと言われている遠方ユーラシア種族である。
旧時代に生きていた白人種と言われている人々に最も近く、対とされている陽人族よりも基礎身体性能が低いが、基礎頭脳性能が大幅に高い。
それ故にどの種族よりも発明能力が高く、文明発展能力が高いと言われている。
髪の色は色々あるが、90%程の陰人族は金髪であると言われている。
・仙獣民族
ユーラシアにのみ生息している知的生命。
ユーラシアにのみ生息しているモンスターである麒麟と呼ばれるモンスターと似た風貌を持った存在であり、その姿はまるで麒麟をそのまま人型に変えたような風貌を持っている種族である。
一説によると旧時代の人々が西暦と呼ばれる紀元を使用するよりずっと前からこの世界に存在していたとされているが、人間族と仙獣民族が対面する事は無かったという。
その理由は仙獣民族は人間族を極度に恐れており、彼らは人間と対面する気が無かったからだと言えるだろう。旧時代は人間族の社会であった為、その枠組みから外れていた仙獣民族は世界の影へと隠れる事を選んだ。先住民族、転じて仙獣民族である。
・モスキート族
別名と言っては少し違うが、モスキート族は蚊人間と呼ばれている。
それは決して蔑称等ではなく、モスキート族にとって蚊という存在は自らの種族を与えてくれたという事でモスキート族は祖先である蚊を神聖視しているそうだ。
モスキート族の体の作り自体は、ハニービーやホーネットなどというモンスターと似ているが、モスキート族はそのようなモンスターよりもずっと小さく、一説には最小の種族とも称されている。
大きさを分かりやすく説明するならば、人間族の人差し指に捕まる事が出来るくらいと言えば分かりやすいだろうか?流石に同じ大きさという訳ではないが、身体が小さい者同士という事でドワーフ族と仲が良く、ドワーフ族の村へと出向けば遊びに来ているモスキート族を見かける事もあるという。
・アルビノ族
アルビノ族は元々普通の人間族であった。
そしてアルビノ族を騙るには白紙の呪いという物について語らなくてはならない。
白紙の呪いとは旧時代の組織が生み出した人間の免疫力を低下させる呪いである。
そしてその呪いを受けた者は後天性白皮症に罹る。
その呪いは力を強め悪龍となった。
その悪龍の名は白龍スピル。
旧時代に牙を剝いていた白紙の呪いはスピルへと姿を変えて尚も人々を苦しめ続ける。
その様な者たちが集まっていつしかスピルの被害者はアルビノ族という種族となった。
体格さえ合っていればアルビノ族は基本的にどの種族とも子供を作る事が出来るが、白龍スピルの呪いは子供にも継承されるため、どのような種族と交配しようともアルビノ族が誕生する。
そして基本的にほぼ全員が白龍スピルの被害者である為、スピルに呪われた者がアルビノ族の里を訪れれば、その者は新たなるアルビノ族だと認められるのだという。
・蟹人族
腕のみが巨大な蟹の鋏にように変化している特殊な獣人種。
その腕の鋏は切断性能がとても高く、それを生かした攻撃力の高い連撃を繰り出す事が出来る。
しかし、腕が鋏になっている影響か細かい作業や物を掴んだりする事は苦手であるという。
蟹人という種族名を聞き、スキュラ族のような風貌を想像する者も多いだろうがそれは間違った認識であると言える。スキュラ族は下半身の全てが蜘蛛のようになった種族であり、その一方で蟹人族は腕に鋏を持っているだけであり身体のベースは人間である。
蜘蛛に人間の特性が乗ったスキュラ族と、人間に蟹の特性が乗った蟹人族とはその本質が違うという。
蟹人族は所詮腕が蟹の腕に変化しているだけの人間族であると考えても差し支えないだろう。
その鋏の部分はとても硬い甲殻で覆われている為、攻撃するだけではなく敵の攻撃から身を守る為の盾にもなるのだ。
・アンドゥラ族
彼等は全く魔女国との関連性は持たないが、魔女国と関連性があると勘違いしている者はとても多い。
ユーラシアの中心部のエリアには男性だけの種族が存在している。
そしてアンドゥラ族と呼ばれるこの種族のほぼ全ての生態が魔女国ドゥラグリフに存在しているドゥラザード族と似通っている為、この名前が付けられた。
ドゥラザード族の真逆でありアンドゥラ族には男性しか居ない。
アンドゥラ族はアンドゥ・ザ・ユーラシアという場所に住んでおりその場所に女性だけで行くのは推奨されないと言われているが、女性がアンドゥ・ザ・ユーラシアに立ち入る事を推奨しない理由は強姦などの危険性という訳ではない。アンドゥラ族は男性のみの種族であるという影響でアンドゥラ族が女性を同じ知的生命であると認識する事が出来ない為だ。彼らにとって女性とは未確認生物と同義であり、それ故に最大限の警戒心を抱く、そして未確認人種という事で実験対象にされる可能性が高い。
男性だけの種族にも拘らず種族が存続できている理由は、彼らが同性生殖を行う事が出来るからである。
その為、ある意味では男性だけでアンドゥラ族の元へと行く方が危険なのかもしれない。
しかし結局の所は男性だろうが女性だろうが、アンドゥラ族とは会わないのが賢明である。
・クリア族
所謂、透明人間族である。
身体が透明なだけであり、来ている服を通して存在を認識する事は出来るが、クリア族が服を脱いでしまったら最早その存在を認知する事は出来ない。
それ故に、以前はクリア族等存在しない都市伝説であるとの説が一般的であったが、現在はその説は正式に否定されており、他種族が認識できないだけでありそこに存在している。
クリア族はただの透明人間というだけではない。
本当に透明人間であるならば、クリア族同士も姿を確認する事は出来ないはずである。
しかしクリア族はお互いの存在を目視する事が出来る。
その理由は、クリア族が持つ特殊な目である。
また、クリア族はガラス族と同一視される事があるがこの2種族に関連性は無いとされている。
・屍族
この世界にはゾンビやスケルトン等のアンデッドモンスターが存在している。
大体のアンデットモンスターは知的生命に対して敵対反応を見せるモンスターとして登録されているが、ノーム族等と同様に種族の中にも知的生命に友好的な種族が居る。
屍族に関してどちらかと言えば、死してアンデッドとなっても生きていた時代の意志を失わなかった貴重な人族とというのが正しい認識だろう。
しかし、屍族が長時間知的生命と共に居る事は叶わないだろう。
その理由は、屍族の身体を形成している腐蝕細胞に起因するという。
それに対して大体の屍族は諦めてしまっているが、それを悲しんでいる屍族も多く、その中には自らの身体を研究して腐蝕細胞を無効化する方法を追っている者も居る。
しかし、現状はそれを解決する手段は発見できていないようだ。
・多舌族出産種
人間族とは異なり、多舌族の約7割は産卵種として産まれる。
その為本来は産卵種の方が通常種であると結論付けた方が正しいのだろう。
しかし、現状この世界で一番繫栄している種族は人族であり、その人族は出産種が多い。
多舌族も人間族と関りを持っている以上、それが逆転していると混乱を招く恐れがある為、多舌族は出産種の方を通常種であると決定した。
多舌族は口を閉じていれば人族と何ら変わらない種族である。
しかし口を開ければその中は最低でも10個以上の舌を持っており、大多数の多舌族は20個以上の舌を有している。かつて、産卵種しか生まれなかった多舌族に出産種が産まれた時、多舌族の人々はその子を呪いの子だと決めつけ惨殺し、父母子みな殺害されるという痛ましい儀式が行われた。
しかし、その後次々と出産による多舌族は増え続けて、現在の3割に落ち着いた。
ここまで出産種が増えた為、かつて惨殺してしまった過ちを悔い、二度とそのような事件が起こらないようにと願いを込めてその土地に石像を建てられた。それが、多舌族発祥の地と呼ばれる場所にある、愛情像である。
・多舌族産卵種
恐らく生物学的には多舌族の通常種は産卵種の方なのだろう。
しかし、この世界で最も多い種族である人族と逆では混乱を招く恐れがある為、出産種の方を通常種とした。これは多舌族出産種の解説で説明したとおりである。
多舌族産卵種は出産種と舌の構造が少しだけ変わっており、舌全体に体温が伝わりやすい構造となっている。その為、無数の舌を卵に多い被せて涎も垂れ流しにする事で卵を温めるのだという。
多舌族は他の卵生種族と比べて孵化が速いと言われており、産卵してから10日程で孵化すると言われている。
・光人族
その身体を構成するのは発光細胞と呼ばれる細胞である。
・闇人族
・ニンフ族一般種
・ジン族
・ノッカー族
・車輪族
・キャタピラ族
・ガラス族
・単孔人族
・有袋人族
・鱗甲族
・両性族出産種
・両性族産卵種
・花人族日光種
・花人族吸血種
・タール族
・ニンフ族神聖種
・天使
・悪魔
・神
【世界観的非存在種族】
・アルベド族(結晶族)
・ニグレド族
・キトリニタス族
・ルベド族
・バブル族
・熊人族
・カメムシ人族
・ナメクジ人族
・ミミズ人族
・海老人族
・フェイクシスター族
・フェイクブラザー族
・シュガー族
・竹人族
・ブラッド族
・メテオ族
・鎚族
・ルナ族
・鰻人族
・ファラオ族
・狸人族
・牛人族黒毛種
・星術族
・海月族
・愚族
・高等族(制服族)
・ファット族
・メロディア族
・卵塊族
・牛人族ホルスタイン種
・白銀族
・雷電族
・リボン族
・黒銀族
・獅子人族
・熊人族パンダ種
・エクソシスト族
・コーラル族(珊瑚族)
・ラフレシア族
・サボテン族
・ココナッツ族
・ウミウシ人族
目隠族・仙人族・陽人族・陰人族・仙獣民族は設定上存在しているだけなので、ストーリーに登場させるかどうかは未定です。
ここに存在している全ての種族は人間族をベースにして増えた別種族なので、巨人族と機械生命族を除く全ての種族間で生殖が可能であるとされています。
そして小説家になろうの文字数制限が70000文字である為、156種全てをこのエピソードだけで紹介できるか分からない為、もしも70000文字を超えたら【続・種族一覧表】を書きます。