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Twilight Fantasy 芽衣ちゃんの落し物編  作者: Ren
年表や用語
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この世界

ある者は夢を見た。

それはとても暗い、黄昏の悪夢であった。

真っ暗な深き森を抜けて、山の麓からこの世界を見た。


この世界にはあらゆる人間が居て、全ての人間は日夜利権争いに明け暮れている。

サラリーマンも、ヤクザも、学生も。

人間は誰かを蹴落としながら生きていく生き物、しかし、自分一人では決して生きる事など出来ない。


人間はいつだって、誰かと協力する事で膨大な力を得てきた。

でも、人間と言う生き物は決して完成された生き物ではないから、だから自分たちは完成されていると勘違いをしてしまう。人々は互いに争い、そして壊れていった。


そんな壊れた人間から生み出された人間もまた、完璧な人間とは言えない。

人間には感情がある。それがある限り本当の意味で完成する事はないのだろう。

それでも、産まれた俺達は生き残らなくてはならない。敵が神だとしても。


神が人間を写す物なら、私達はいったい何を映しているのだろう。

神の目に映る私達は、いったい何に見えているのだろうか?

神は何を持ってして神?人間は何を持たざるから人間?


いつか、人間は神に牙を向ける時が来るだろう。

その時、人間は人間であると信じる事が出来るのだろうか?

神は何をもって神なのだと、真実を知る事が私には出来るのだろうか?


世界は絶えず進み続ける。

たとえその先に、崩壊しか待っていなかったとしても。

僕は天使だった。そんな僕でも出来ない事があるのだと、無力な自分を呪った。


自分を呪った。世界を呪った。

でも僕の前にあるのはただひたすらに続く絶望と、ただ永遠と繰り返す絶望。

僕はゆっくりと、でも確実に、摩耗していった。


世界は繰り返すのか?

僕は何処へ行ったのか?

まぁいいや、また会おうね。

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