クエイバー アイテム L**
「今更ですけど、恥じらいの方面は…その…」
「まだ、そのお話ですの?」
数人に手伝ってもらい、まさに服を脱ぎながら村長の近くのなんかのお嬢様が答える。
この人も、例にもれず、見事に…見てくださいと言わんばかりに、その、出してくる。
「だって、アレどもの監視は自分で続けなきゃいけない、皆さんの心のケアもできるのなら、温泉はいいかもですね!とおっしゃったの、リューオじゃありませんの」
「そりゃそうですよ」
なんか呼び捨てになってる。
この人にとって距離がプラスになったのかマイナスになったのか、わっかんねぇ…。
「で、場所は任せると言ったのも、リューオじゃありませんでしたの?」
「あってますね」
「僕も利用したいから、その時間もあるといい、とも、言いましたわ、私の気が確かなら」
「気はずっと確かでいてください…」
「それで、監視と言って、あのへんな物体の姿をずっとお空から見てらっしゃる」
「…全て、正しく回っていたと思いますが…」
「出来たお風呂も、割とそのついでで覗く気でらっしゃいましたよね?」
「おやあ?」
「証言が取れています、武器屋で少し拡大率が不思議な望遠鏡探しておられましたよね?」
少し冷や汗。
「下着売り場のようなものがあるかも、内緒でと言いながら聞きましたね?」
滝の汗。
完全に内緒話のできない裏側が完成している…。
「だれかに、すごくいやらしいことをしようと…考えておられまして?」
「いえ!いっさい!僕は健全な男子です!」
健全な男子はむしろ欲望に貪欲な気がしますが、まぁいいでしょう。
「まさかまさか、プレゼントで夜の時間を自分で演出したらいいかも?なんて考えも、持っていらっしゃったりはしない?」
「僕たち、みんな仲間じゃ…」
あと、にじり寄ってくるのはいいけど、服脱いでから、いよいよって感じにしないで!
どこか一つでいいから隠して!
と、思って直視しにくいキョドり方をしていたのだが。
バシ!
平手打ちをくらう。
「あとですね、あれらが襲ってきた日にも違和感だったんですが!リューオ、今も私の名前、憶えてもいませんですわよねぇ…」
無言で青ざめるしかない。
汗どころか息苦しい…。
でも、うん、そりゃ殴られるか。
「…嫌いです!」
そのまま、ぷいと後ろを向いて、お風呂に。
嫌われちゃったか。
しょんぼりするが、付き合いが切れるとか、無視し続けられるという関係ではもうない。
修繕に、何とか頑張るとしよう。
そう思って棒立ちしていると、すぐ彼女は帰ってくる。
「ま、わたくしだけで独占もしきれませんし、全員と相談して、どうせ見られるなら最初から見てもらうべきとなりましたし、問題ははありませんわ、仕方ないです」
何しても力ずくで覗きにかかると思われてますか、ぼく。
「作るのに時間かけなくても、すぐ入れるようにもしたい、血などを洗い流す水の確保も可能な限り早くしたい、などなど、色々これでも考えたほうですのよ?」
そんな話もあったな。
地面えぐって温泉引くパイプの出口にしても、もっとずらすにはどこかとかも迷ってた時間もあったし。
お嬢様、がんばっていたんだろうな…思うより、見えないところで。
「それに、しっかり見ながらドキドキなさっているようですし、脈がないわけでもないと思えるうちは、まぁ…今日までなら許してさしあげますわ!」
悪い目と、不穏な言葉を残し、また去っていく。
裸でないなら、すごい綺麗なシーンだった気がするな…。
それから、見張り、見張りを続けている何人かと伝達、掃除など、きちんと作業をこなし、見周りもする。
なお、あの水晶から出た老人の話のディスクについてだが。
たしかに、今まで見たことのない簡素さを感じるものだった。
いつか使い勝手や、出力関係の話も聞きたいところだが、使っている奴に聞けるかどうかは、まぁ未知数。
全身鎧にマスクで、本当に作業だけをして姿は見せないといった職人のような輩がディスクで作業し続けているような、そんな風景。
ああ、攻めてきたときに捕まえてしまった哀れなあれは、ブラシを持って街中のいろんな液体を今日も掃除しています。
合掌。
汲みっぱなしで溢れている水などは、浸水などの被害が見えないので、地面にちゃんと消えているのか、どこかに集めているのか。
ちょっとしたら、先生が清掃のために雨のように降らせるよう準備してもいい、などと、何か地味に暴力的なことを言っていたりしたので、地下に溜める施設か、排水路でもあるのだろうか。
あったらすごい近代的なことになるわけだが。
そうして、それなりに仕事をして、僕も風呂を利用しようと、しようと…。
昼からずっと、みんなの裸も気にはなるが、人の少ない時間を狙っていた。
気になるがな!
見たところ、今、武器屋の子しかいないみたいだった。
そっちは見ないから、と言えば、何とかなろう。
横の家に隠れて服を脱ぎ、浴槽にいそいそ。
「ヴぁ~…なんて癒されるんだぁ…」
「ぉぉ~にゃんて~落ち着くんだ~」
よこに、いつのまにか「アレ」がいる。
まあ、こいつなら別にいいだろう。
ちょっと肌色の多い不思議生物とおもえば。
と、言うも言わぬもの速さで、武器屋の子が、こっちを見ている。
「…あ、お気になさらず」
浴槽に浸かったままで、遠目の位置で、君の裸も見てないよ、と、アピールをしているつもりだ。
と、彼女が、片手をあげて、よう!という感じのあいさつ。
ほっとする。
と。
「ゴーカさぁん!!時間ですよーーーー!!!!」
「裏切者があ!!」
呼ぶんじゃない!武器屋の子!何してんだ!!
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