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支援魔法使いの逆転!ダンジョン攻略記  作者: ウィロ
第二章 『アストロ学園入学』編
19/50

第十七話 リック・ソラVSフォル・クラウ

PV1,000超えました!

一万超える時は来るのかな?

「じゃあ、模擬戦開始!」


 フォル君が開始の合図をした瞬間、おれたちは予定通りに動き出す。

 まずは……


「【攻撃力上昇オフェンシブ】」

「【突風ブラスト】」


 ソラの風属性中級魔法がフォル君とクラウさんを襲う。

 威力よりも攻撃範囲と速度を重視した魔法だ。風属性の魔法は他の属性の魔法に比べて範囲攻撃しやすいことが特徴だからな。威力に関してはおれの支援魔法で補っている。

 これでダメージはそれほど与えられずとも距離は取れると考えていたのだが……。


「【火炎壁フレイムウォール】」


 フォル君が火属性中級魔法【火炎壁フレイムウォール】を発動させ、【突風ブラスト】の勢いを完全に殺してしまう。

 あのタイミングで中級魔法を完成させてくるのか。

 しかも、属性の相性まで考慮されているのでソラやおれのように魔法をあらかじめイメージしていた訳でもないだろうに。

 やはり、厳しい戦いになりそうだ。


「行くよ、ソーくん」


 クラウさんが【火炎壁フレイムウォール】を盾にしてソラに接近していく。

 一方でフォル君はその場を動かないようだ。

 短剣も取り出していないので、魔法を中心に使うつもりなのだろう。

 てっきり二人で接近してくると思っていたので、意外ではあるが、作戦はそのまま行く!


「ソラ、もう一度だ!」

「おう、【水弾ウォーターショット】」


 ソラが今度は水属性初級魔法【水弾ウォーターショット】を放つ。

 今度は範囲ではなく、貫通力を重視した魔法だ。水属性魔法は火属性魔法に相性がいいし、間違いなく【火炎壁フレイムウォール】は突破できるだろう。

 しかし……。


「【土盾アースシールド】そして、【火球ファイヤーボール】2連発~」


 ソラが放った【水弾ウォーターショット】は土属性初級魔法【土盾アースシールド】によりピンポイントで防がれ、さらにおれに向かって火属性初級魔法【火球ファイヤーボール】が飛んでくる。

 しかも、2発飛んでくるってことは三重魔法トリプルスペルできるってことか!?普通に魔導士並みじゃないか。


「くっ」


 おれはなんとか【火球ファイヤーボール】2発を避ける。

 威力はあまりなさそうだが、これを避け続けるのは厳しいな。


「へえ、やるね。避けるだけじゃなく、ソラ君への支援も切らさないなんて想像以上だよ」

「支援魔法使いが味方への支援を切らすわけないだろ」

「じゃあ、その余裕をなくしてあげないとね」


 そう言ってフォル君は、今度は【火球ファイヤーボール】を3発分発動させる。

 しかも3発が直線ではなく色々な角度から迫ってくる。

 すごい魔力操作能力だな。本当に軽戦士か?

 2発分は避けることができたが、3発目は当たってしまうな。

 仕方ない。


「【水盾ウォーターシールド】」


 おれはギリギリで水属性初級魔法【水盾ウォーターシールド】を発動させ、【火球ファイヤーボール】を防ぐ。

 できるだけ二重魔法ダブルスペルができることは隠しておきたかったんだけどな。


 一方でソラの方もきつそうだ。

 やはり、初手で距離を詰められすぎたのが良くなかったらしい。短剣の間合いで戦っているので防戦一方になっている。単純にクラウさんの短剣ダガー2本に対してソラは長剣(ロングソード)1本と手数の差もある。

 ソラはかすり傷が増え、徐々に魔力が漏れ出してしまっている。


 このままではどちらもやられてしまう。不意は突けないかもしれないが、もう作戦を実行に移すか?

 そんなことを考えていると、ソラがこんなことを言い出した。


「やべっ。離れすぎた」

「あ!なるほど、これか。【付与エンチャント水属性ウォーター】」


 おれとソラをつないでいる魔力回路にクラウさんが気付いたらしい。

 そして自身の短剣に付与を施し、魔力回路を断ち切ろうとする。

 支援魔法使いが味方に強化バフ系統の支援魔法を掛けるにはこの魔力回路をつなげ続けなければならない。

 そして、この魔力回路を断ち切るのは意外と簡単だ。

高威力の魔法をぶつけても良いし、今回クラウさんがやろうとしているように何らかの付与を施した武器で直接断ち切っても良い。

 だから、支援魔法使いは常に味方との位置取りを意識しておかなければならない。そうしなければ味方への支援がやりにくくなるからだ。

 したがって、今のようにおれとソラの間にクラウさんがいるという位置取りは普通ならば良くないのだが……。


「位置取りに失敗したね、ソラ君」

「そうでもねえよ」

「え?」


 クラウさんが魔力回路を切断した瞬間、ピカッ!とソラの体が発光する。

 かかった!

 実は最初の一発目以降、おれはソラに支援魔法を掛けていなかった。支援魔法を掛けているように見せかけてずっと【発光フラッシュ】の魔法をソラの周囲で()()ていたのだ。

 おかげでかなりの光が放たれている。

 目をつぶっていてもなお明るいと感じるくらいだ。


「【風嵐ウインドストーム】」

「きゃあッ!?」


 作戦通り、ソラが自身を中心に【風嵐ウインドストーム】を発動させ、クラウさんを吹き飛ばす。後は位置が分かるおれが仕留めるだけ……。


「【土弾アースショット】」


 目が見えない中でも撃ってきた!?

 やっぱりフォル君も魔力によって相手の位置を把握することができるのか。

 くそっ。まだ光が収まっていないからどの方向から飛んでくるか分からないな。

 それなら。


「【風障壁ウインドバリア】」


 自分を中心に風魔法による障壁を作る。この魔法は風属性初級魔法【風壁ウインドウォール】の魔法を一つの方向だけでなく、箱のように展開させ、どの方向にも対応できるように改変したものだ。


 魔法を発動した直後、ガキン!と音が鳴ったので、何とかフォル君の攻撃を防ぐことができたようだ。


 光が収まってきたので、状況を確認する。

 フォル君はソラにも魔法を放っていたようだが、【風嵐ウインドストーム】が壁代わりになり、攻撃を防ぐことができたようだ。ソラの周りに【土弾アースショット】の残骸がある。

 フォル君は当然、無傷。向こうから攻撃してきたので、こちらから攻撃する暇がなかったのだからこれも想定内。

 最後に、クラウさんは……おれの短剣(投げナイフ)を右胸に受けて、粒子化が始まっていた。そして、そのままクラウさんの魔力体アバターは消滅した。


「やられたね。まさか魔力回路が罠だとは思わなかったよ。それに、あの状況でクラウに正確に攻撃を加えるなんてね」

「丁度弱点部分に刺さったのはまぐれだよ。運が良かった」

「これで2対1だな。降参するか?」

「まさか!まだまだ勝機はあるよ!」


 ソラが降参を促すが、フォル君はまだまだやる気のようだ。

 それに、フォル君の言うこともあながち嘘ではない。

 おれもソラもかなりの魔力を失っているからだ。ソラはクラウさんにかすり傷を多く負わされたので今もどんどん魔力を失っているし、おれの方は外見上無傷であるが、さすがに魔法を連発し過ぎた。魔力5割での勝負が不利に働いてしまっているな。

 【発光フラッシュ】に魔力を込め過ぎたか?

 っと、考えている暇はなさそうだ。

 今度は短剣(ショートソード)を取り出してフォル君がこちらに向かって接近してくる。


「ソラ、来るぞ。【素早さ上昇(クイック)】」

「おう!」


 ソラがフォル君を迎え撃つ。ソラは残り少ない魔力を身体強化に回すことにしたようだ。

 ソラとフォル君の戦いはほぼ五分、いや少し押されているか?支援込みのソラと互角以上の戦いをするとは、フォル君はやはり強いな。

 だが!


「【氷針アイスニードル】」

「おっと」


 おれが攻撃魔法を放ち、フォル君がバランスを崩したところをソラが斬りかかる。

 しかし、フォル君はそれを盾で受け止め、その後ソラとの距離を取る。

 これでも決まらないか。本格的に魔力がなくなってきた。


「ソラ、次で決めるぞ」

「わかってらい。今度は俺から行くぜ!」


 そう言って、今度はソラの方からフォル君に接近する。


「ギリギリまで引き付けて~。ここ、【土壁アースウォール】」


 おれとソラ、フォル君の間に巨大な【土壁アースウォール】が出現する。

 これにより、ソラへの支援も切れてしまったし、魔法による援護をしようにも【土壁】が邪魔になってしまう。

 この隙にソラを仕留めてしまうつもりなのだろうが、そうはさせない。


「【フリージングウォーター】」


 おれはこの模擬戦で初めて自身の()()()()魔法を発動させる。


 さて、どうなるかな?

 もうこれ以上魔法を使う程の魔力は残っていないので、フォル君が生き残っていた時のために短剣を構えて成り行きを見守る。


 だが、いつまでたってもどちらも出てこないので不思議に思っていると、訓練室の扉が開いた。

 誰かが入ってきたのかと思い、そちらを見ると、入ってきたのはフォル君たちであった。


「あ~。最後はソラ君と相討ちになったからリック君たちの勝ちだよ」

「勝ったぜ!」


 そう言って、ソラがサムズアップしてくる。

 どうやら、おれたちは勝つことができたらしい。本当、ぎりぎりだったなぁ。


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