第83話 知りたがりの女王 ♥
スフィンクスの女王に信頼と引き換えに知識を要求された(このエピソードには少々性的な内容が含まれます、苦手な方は読まなくてもストーリの進行に大きな影響はありません)
スフィンクスの女王、リサナールは台座から降りるとするりとこちらに近づいてきた。
「ねえ服を脱いでみてよあなたの体が見たいわ」
すごくストレートに要求されるとこちらはなにも言い返せなくなる。俺のことを知りたいというより生物としての人間に興味を示しているようだ。
俺は言われたとおり上に着ていた服をすべて脱いだ。彼女はこちらをじろじろと見ている。
「へえーこんなにも近くで人間を見るのは初めてだわ、エルフみたいにつるつるなのね。下は?下も脱いでみなさいよ」
本当は断りたいが、機嫌を損ねたくないのでしぶしぶズボンも下ろした。
「本当に尾がないのね、ウフフここはどうなってるの?」
すると前足を俺の下着に引っ掛け布をずらした。
「ちょっ、やめてくださいよ」
「なによいいじゃない減るもんじゃないし。ンフフフ、これ歩くとき邪魔じゃないの?こんな、フフフ」
女王は楽しそうに笑っているがこちらは恥ずかしさで倒れそうだ。
「これ、これ引っ込めたりできないの?ねえ、なんで毛が生えてるところと生えてないところがあるの?」
「それは俺も知りませんよ急所だからじゃないですか?もういいですか?」
俺が怪訝そうな表情を浮かべると彼女はしぶしぶ手を引いた。
「まあいいわ、そうだ女も見たいわ、あらさっきまでそこにあなたの彼女がいたのに」
振り返るとシャリンとエレナーゼはいつの間にか姿を消していた。後ろにいた護衛までいなくなっている。
女王はがっかりしているが、俺は二人がいなくなっていて心底ほっとしていた。