表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

68/1157

第66話 狂気の宴、ラミア族 3

狂ったナーガの女たちにさらわれ拘束されてしまった亜李須川

 狂ったナーガの女の機嫌を損ねた俺は足まで木にくくりつけられてしまった。腰の短剣に手を伸ばすことはできるが体が拘束されており、縄を切ることは難しい。


「ハアァイキノイイオトコダ、ハハハ」


 先ほどの女は舌を覗かせ笑うと再びこちらに近づいてきた。そしてスボンに手をかける。回りのナーガたちのテンションも上がり、持っている松明を振り回しながらけたたましくわめいている。


「ツギハワタシダ!」

「ウルサイ、ワタシガサキダ」


 誰が次に俺で遊ぶか喧嘩が始まるほどだ。さながら狂気的なパーティのようだ。


 ああ、最悪だ……助けに来て欲しいが今来られても嫌だな。俺はいろいろとあきらめ全身の力を抜いた。


「ナンダコイツ、フヌケジャナイカ。シカタナイ、トッテオキノクスリヲツカウカ」

「ワタシニナメサセロ」

「チョットアジミスルダケダ」


 この期に及んでまさかそう来るとは。そのとき後ろのほうから良く知る声が聞こえてきた。


「アリスガワ、大丈夫か?!」


 突然の奇襲にナーガの女たちは奇声を上げ混乱している。そこへシャリンを先頭にニーナとフィリアナが飛び込んできた。


「よかった無事みたいだ、な……」


 シャリンは俺の姿を確認すると顔を赤らめ目をそらした。


「あ、悪い、えっとよければ縄を切ってくれるとうれしいんだが」

「そ、そうだよな今切るぞ」


 彼女は俺の前まで来るとどきまぎしながら縄を切ろうとする。


「その、そうだこうしようこれでどうだ?」


 シャリンは自分が付けていた青いスカーフを俺の腰に巻いた。


「あ、ああ、ありがとう」


 微妙な空気の中俺は無事救出された。すばやくズボンをはき剣を抜く。このスカーフは洗って返そう。


 宴を邪魔されたナーガたちはたまったものじゃないと怒り狂っている。


「ヒロさんよかったでもちょっと厳しいです、ああっ」


 数体の女がフィリアナに飛び掛る。ニーナも囲まれてしまっている。そこへ心配になったのかピヨとポリーン、ローレンが駆けつけた。


 だがそれは逆効果で三人もナーガたちに包囲されてしまった。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ