第34話 原因の調査 1
フィリアナへのセクハラをとめたピヨはニーナとともに再び投獄されてしまった。三人は濡れ衣を晴らすため引き続き調査を続ける
俺とシャリン、フィリアナの三人で町の人々に聞き込みをして回った。得られた情報は少なかったがそこからわかったのは、共通して地下への隠し通路付近で人が消えていたということだ。
おそらく地下通路へ引きずり込まれるようにさらわれて行ったのだろう。だが一体なんのために?シャリンたちのように人身売買で金を儲けるためか……?
「うむ、私たちと同じ理由の可能性もあるな」
シャリンの言葉にフィリアナは息を呑む。
「それではすぐに助けに行きましょう、まだ間に合う人がいるかもしれません」
「そうだな、だがそのためにオークたちは私たちを追い出したのか?とりあえず私が入って中の様子を偵察してくる」
俺はシャリンに同行することを選んだ。一人よりはいくらか心強いだろう。
体の大きいフィリアナを外に待機させ、俺とシャリン二人で下水道から通じる地下通路へと入った。
しばらく進むと石造りの道に出た。どうやら以前入れなかった盗賊団のアジトの中のようだ。シャリンが周囲を警戒する。
「よし今のところだれもいないようだ、今のうちに内部を捜索するぞ」
俺たちは極力足音を立てないよう静かに歩き出した。石造りの狭い廊下には明かりが灯り、ところどころに木の扉が見える。扉についているちいさな窓から中を覗き込んだが中にはだれもいないようだ。
一つわずかに開いている扉があった。シャリンは通り過ぎたが俺は少し気になり音を立てないよう隙間に体を滑り込ませた。
中央の机には本や紙が散乱している。しばらくして俺がいないことに気づいたシャリンが戻ってきた。
「アリスガワ、一体何をしているんだ?む、これは……」
俺は雑に置かれている本のうち一つを手に取って開いた。細かい文字と魔方陣、儀式のやり方が記してあるようだ。他の本や紙にも似たような内容が書かれている。
「どうやらやつらはここで儀式を行っているようだ」
「なんの儀式だ?まあ儀式と言えば悪魔の召喚、とかなのかな」
冗談半分で言った俺の言葉にシャリンは神妙な表情でうなずいた。
「お前の言ったとおりのようだ、早くしなければ町全体が壊滅するほどの被害がでるかもしれない」




