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第29話 誇り高き騎士、ケンタウロス族 5

領主に人さらいの濡れ衣を着せられようとしている二人

 シャリンの訴えもむなしく俺たちは人さらいの濡れ衣を着せられてしまう、そう思ったとき後ろの方から別の声が聞こえた。


「この者たちにチャンスを与えてみてはいかがですか?」


 振り返ると小太りな男が話しながらこちらに歩みを進めている。


「チャンスだと?無法者どもを信用しろというのか?」


 領主の隣の神経質そうな男がすかさず反論する。


「彼らにこの事件の真相を調査させるのです、もし嘘を言っているのならなにも結果は出てこないでしょう。フィリアナに見張りに付いてもらえば良いのです」

 

 その言葉に領主はうなずいた。


「うむ、そうだな、調査に回す手も節約できて一石二鳥というところか」


 かくして俺たちはその小太りな男の助け舟を得て、刑罰を一時的に免れることができた。しかしピヨとニーナは人質として依然、牢屋に閉じ込められたままだ。なんとかして無実であることを証明しなくては。


「わたくしが監視に付かせてもらうフィリアナよ、よろしくね」


 先ほどのケンタウロスの女がフィリアナという名前だったようだ。俺たちに付き合わされることに多少うんざりしている様子だ。


 俺は簡単に自己紹介をした。


「それでこれからどうするつもりなの?」

「とりあえず私がもといたアジトに向かう」


 盗賊団のアジトは町の地下道に作られており町中いたるところに出入り口がある。また外からの入り口は自分たちで本来の地下道へ穴を掘り進めたものらしい。


 俺たちは数ある入り口の一つから町の地下へと降りていくことにした。


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