第24話 町への道中 ♥
ニーナの着替えを誤って見てしまい、朝から強烈な一撃を食らってしまった(このエピソードは少々性的な内容を含みます)
今朝自身の不注意でニーナの機嫌を損ねたがまあとりあえず町へ付いてきてはくれるようで安心した。彼女の強さは身をもって体験済みだ。昨日追い詰められたとき俺が剣を抜いていたとしても全く勝ち目はなかっただろう。
その後俺たちはただひたすら森の中を歩き続けた。さすが三人は慣れているからか、疲れ一つ見せない。反対に俺はここ二、三日の疲労が溜まり付いていくのがやっとだ。
そして歩き続けている俺が今一番困っていること、それは汗をかいたので風呂に入りたいということだ。この世界に来てからろくにシャワーすら浴びられていない。ナーガ族の村では一応石鹸で体を洗うことができたがそうではない。温かいお湯で体を流したいのだ。
いやここまできたらもうお湯でなくてもいい、とりあえず今すぐにでも汗を流してさっぱりしたい。
「なあ、ここらへんに川とかないか?ちょっと水を浴びたくて」
先頭を歩いていたニーナはこちらを振り返り少し考えてから案内してくれた。
「ここならいいでしょ?飲み水としてはあまり良くないけど顔を洗うくらいなら」
案内された川は水深が浅く、流れも遅い。俺がニーナに礼を言い、水に入ろうとしたそのとき横からピヨが飛び込んでいった。
水しぶきが高く上がる。
「おいこらそんなにはしゃぐな」
「へへへ、わーい!」
ピヨはお構いなしに翼で水を掻き立てる。その様子に後ろにいた二人は渋い顔をして下がっていった。
「ピヨみんなにかかってるぞ、っておわ!」
俺は咄嗟に両手で目を覆った。なぜならピヨはパンツ一枚なのだ。胸に巻いていた布もはずしている。
「ちょ服、せめて上を着ろ!」
「はーやーく、ヒロもあそぼー」
彼女は俺の気遣いなどお構いなしにぐいぐいと腕を引っ張る。
俺は服を着たまま前に倒れ、ピヨ以上の水しぶきをあげた。