第22話 ナーガプリンセス 5
ニーナの母が作った食事を食べることに
ニーナの母が持ってきた皿には具のないお好み焼きのような料理が乗っている。食感は少し甘みがあるがパサパサしている。
「これはさつまいもの粉を水で溶いて焼いたものだ」
「へえー」
俺はシャリンの言葉にうなずいた。
「ねーピヨかえるが食べたい」
こらわがままを言うな、と言いたいところだが蛙の肉と聞き興味がわいた。テレビで見たことはあるが実際に食べたことはない。
「わかったわ、ちょっと待っててね」
ニーナの母は奥のほうから大きな鍋を取り出すとその中から太った蛙を二匹を手でつかみ、まな板に頭を叩き付けた。その後気絶している蛙を刃の厚い包丁でばらばらにし、頭と足に分け皮をはいだものを家の外へ揚げに行った。
「あれ本当にうまいのか?」
「ああ、蛙はよく食べられている食材の一つだ。生産コストも安いし味もいい」
「蛇だから蛙が好きとかじゃなくて?」
「まあその説もあるかもしれないが……」
しばらくすると揚げ終えた蛙の肉を手にして戻ってきた。ピヨは喜んでほおばっている。俺もならって一口食べてみた。みんなの言う通りなかなかうまい。鶏肉みたいだと言われているがそれより身が引き締まっており、どちらかというと河豚のようだ。
食事のあと今後の旅のため物資を補給し、その日は休むことにした。