危険な友情
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ジョンの邪魔も消え二人は落ち着いて話し合える環境に辿り着いた。
「嘘は言わないで頂戴ね、なんで会おうとしてくれなかったの?」
これで三度目の質問
「どうしても聞きたいの……?」
「当たり前よ、聞くまで此処から出て行くつもりは無いから」
「分かったよ、相変わらず強情だねマリアちゃんは」
「う、うるさいわよ! 悪い!?」
「ううん、そういう所も好きだよ」
と満面の笑みで答えたエミリー、マリアは赤くなるこれは今日三度目どころでは無い
「な、な、な、何を言うのよ! 行き成り!!」
「大声勘弁マリアお嬢様」
「うっ……」
「でもこの好きって気持ちは嘘だったみたいだね、だって……」
「だって私は怖いからってマリアを置き去りにしてあの学校を去ったんだもん、その後どうなるかなんて知ってたのに……知ってたんだよ」
涙が頬を伝う、悔しそうに涙を流すエミリー
「私はマリアを裏切ったんだよ、だからマリアに会う資格なんて無いんだよ!!」
「……」
エミリーの悲痛な叫びに呆然としているマリアだったが
「ふ、ふふ」
笑い始める
「な、何よそれ、そんな事を気にしていたの? ふふふ」
「な、なんで笑うの!? 私はマリアに酷い事をしたんだよ!?」
「だってそんな事気にする事無いじゃないのよ、あんな事されてずっと耐えられる訳が無いわ、私だって途中で学校に行かなくなっちゃったし……」
「問題はそこじゃないよ! 私が言っているのは……」
「私が良いと言ってるの、この話はこれでお終い、良い?」
「マリアが良くても私が――イデデデ」
マリアがエミリーの両頬を引っ張り言葉を止める
「私は良いの、私は貴方の友人で居たいの、私は貴方と前の様に楽しくお喋りがしたいの、貴方と本の感想を言い合ったり考察したりしたいの、私がそうしたいの、貴方の事は聞いてないわ、分かったかしら?」
この時のマリアには女王の様な傲慢さと気品が溢れだしていた。ジョンもそんなマリアを見て思わずニヤケる
マリアはエミリーの両頬を解放する
「……マリア」
「また学校に行きましょ?」
「え、でも……」
「”問題”は解決したわ」
「え!? ど、どういう事なの?」
マリアは事の顛末をエミリーに伝える
「……本当なの?」
「嘘を言っても仕方が無いでしょ」
「……」
「どうしたの? 俯いて……?」
「やっぱり私にはマリアと一緒に居る資格なんか――」
マリアはエミリーの両頬を引っ張る
「次言ったら頬を引き千切るわよ、すっごく痛いんだから」
そう言ってマリアは頬を放す。
「分かったよ、ごめんねマリア、もうあんな事二度と言わないよ、マリアは私の友達で居てくれるんだね? 良いんだね?」
「約束したじゃない、一生放さないわ、良いわよね?」
「うん、ずっとついて行くよ、ずっと……」
ジョンはこの時エミリーの目に何か危ないモノが燃えた様に視えた。危ない危ない危険な愛、エミリーの目にはそんな愛が燃えている
ジョンはさっきまでエミリーが読んでいた本を見る、赤い表紙に手書きでタイトルと著者の名前が書かれていた。
『女王と王国』
著者 マリア・ワルクルス
危険な愛はずっと前から燃えていたのかもしれないとジョンは覚った。




