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No.9  作者: セルフィ
3/7

昔の思い出

「こっち向いて」



カシャッ



「あ、ちょっとー手どけてよ」



彼は写真に撮られるの嫌がる。





「もう、別に今撮らなくてもいいだろ」


「今じゃなくても撮らせてくれないじゃない」




それに、なんでもない日常のこの瞬間の彼をレンズに収めておきたいのだ。




メモリを漁ると彼の写真が山ほど出てくる。



「ほら、前はいっぱい撮らせてくれたじゃん」



初めてのデートで撮った写真。

一緒に遊園地に行った写真。

彼の寝ているところを勝手に撮った写真。



たくさんある。


懐かしいなぁ。



「あっ、これとか覚えてる?あの時は、わたしが初めてハルにお弁当作ってあげたらすごい喜んじゃって、『一緒に撮ってー!』なんて、ハルから言ってきたんだよ。可愛いかったなぁ」



ね、とハルに向かって笑いかけたけれど、目をそらされてしまった。



「ハル?」



「写真は好きじゃない…」



やっぱり、昔とは違うんだね。





「そっか。」


ハルが嫌がるから、もうハルの前で写真を開くのはやめよう。





「…。」




ハルは私の方をじっと見つめていた。



どうしたんだろう。





私は、聞くことができなかった。


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