第41話 楽しい(?)調理実習 その3
そうこうしている間にクッキーが焼きあがっていた。
萌がそれらを皿に移し、冷ましている。
「さて、今度こそマドレーヌを作っていくよ!」
『ハーイ!』
気を取り直してマドレーヌ作り。
洋菓子作りの基本である計量はすでに彼女が済ませておいてくれたため、あとは作っていくだけとなっているのだ。
「まずはバターを電子レンジで溶かして」
「蓮さん、何分温めればいいんですか?」
蓮がミルクに指示を出す。
彼女はどのくらい温めればいいか分からなかったため、彼に問いかけた。
「大体20秒くらいかな」
「分かりました!」
その間に萌とココアはマスクをして小麦粉とベーキングパウダーをふるっている。
「じゃあ、次に卵と上白糖と蜂蜜を混ぜよう。ミルクさんに至っては何をやらかすか分からないから少しヒヤヒヤしちゃうよ……」
「蓮さん、私はそんなに危険人物ではないですよ!」
「ミルクが言うと説得力がないよ?」
ココアが苦笑しながら言うと、ミルクは「そんなに!?」と訊いてみた。
ココアは「うん」と答え、マスクを外した。
「あれ、お兄ちゃん? マドレーヌを作る時はオーブンって何度で作ってるの?」
「マドレーヌは180℃に余熱しておいてー」
「ハーイ」
萌がオーブンの設定を180℃に合わせる。
その間にココアが混ぜ合わせたものがトロッとし始め、蓮の指示でココアがふるっていた小麦粉とベーキングパウダーを再びふるいにかけていた。
「さっきから木龍さんの姿が見当たらないけど、取引先に行っちゃったのかな……?」
萌が厨房を見回したが、木龍の姿が見当たらない。
まだ彼は取引先から戻ってきてないのかと彼女が心配していたやさきだった。
「萌ちゃん、さっき行って帰ってきたところだ」
「あっ、いつの間に! お帰りなさい」
「俺の出番か?」
「そうです。これから材料を混ぜ合わせる工程に入るので、少し手伝ってほしくって……」
「了解!」
木龍はシンクできちんと手を石鹸で洗い、調理台に立つ。
そして、萌は彼にゴムベラとボウルを渡し、生地をサックリと粉っぽさがなくなるまでよく混ぜ始めた。
「このくらいか?」
「そうですね! 電子レンジで溶かしたバターを入れますね。ここからはかなり体力を使うから交代しながらバターを全体に行き渡るように混ぜていこう」
蓮が先ほどミルクに頼んで電子レンジで温めてもらった溶かしたバター円を描くように入れ、木龍から順番に材料を混ぜ始めるのであった。
2017/11/06 本投稿




