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第3話 異世界に着いちゃった!

 2人は軽ワゴン車で全く持って今までと違う土地に踏み込んでいた。


 その街並みは西洋の雰囲気が漂っている。


「僕は知らないよ?」


「トンネルをくぐったら、知らない場所に着いてしまったってことは……」


「ここは異世界ってことじゃん!!」


「元いたところに帰れない……」


「僕達はどうやってこんなところにきたんだ!」


「知らないよ! 私だって知りたいよ。どうしてこんなところに着いたのかを」


 彼らはまだこの状況に戸惑っているようだ。


「よし、ここで騒いだりしたら時間がもったいない! 少し落ち着いて整理しよう」


「そうだね!」


 2人は少し冷静になり、ここにきてしまったのかを考えてみることにした。


「まずは材料を買ったあと、今まできた道を素直に戻ってきたよな?」


「うん。空は薄暗くなってたよ」


「それでトンネルをくぐったら、空は明るくなって、こんなところに着いていたと……」


「そうだけど……」


「ん? (もえ)、どうした?」


 萌は周囲を見回した。それにつられて蓮も見回してみる。


 すると、そこに住んでいるでいるとされる人間達が彼らを見て、くすくす笑って通り過ぎていく。


「なんか、私達を見て笑われてるような気がするんだけど……」


「僕達の服が珍しいのかな?」


 今の2人の服装は洋菓子店・フェアリーの蓮は白い作業着の上に白のエプロン、萌はメイド服姿、そして、軽ワゴン車で異世界にきていた。


「そりゃ、そうだよ。だって、作業服とメイド服、軽ワゴン車だもん」


「僕はここの住人たちの服装がウケるんだけど」


 現地の住人は鎧らしきものやお揃いの特徴的な服装をした何かの集団……。


 どちらにせよ珍しい服装をしているのは確かであった。


「ところで、ここは案内板みたいなものはないんかな?」


「僕達の世界でいう案内人や、市役所みたいなものが存在すれば助かるんだけどな……」


 服装の話は一段落してよく見てみる。


 彼らの見える範囲では案内板や市役所らしきものは見あたらない。


「あれ? お兄さん、お姉さん? どうしました?」


 彼らを見てくすくす笑っている住人らしき人間達の中から小さな女の子が現れた。


 見た目は小学生くらいでどこかのホテルで働いているような服装で彼らに近づいてくる。


「ところで君は?」


「お父さんやお母さんは?」


 彼らは心配になって彼女に声をかける。


「私は大人ですもん! 見た目は身長は小さいし、小学生に見えるかもしれませんが、れきっとした27歳です!」


 彼女は頬を膨らませながら、彼らに言う。


「あっ、すみません! 子供扱いしてしまって! 私は如月(きさらぎ) (もえ)です」


「僕より年上なんですね。僕は如月(きさらぎ) (れん)で、あなたは?」


「蓮さんに萌さんですね! 私はここベルディの住人でかつ、あなた達の案内人を務めさせていただきます。私はショコラと申します。よろしくお願いしますね」


 2人は自己紹介をし、ショコラと名乗った見た目は子供の案内人は笑顔で丁寧(ていねい)に2人に挨拶(あいさつ)した。


「こちらこそ」


「よろしくお願いします」


「さて、早速ですが、行きましょう! ベルディは広いですよ!」


 蓮と萌はちびっ子案内人ショコラを軽ワゴン車に乗り込んでもらい、ベルディの街並みに入っていった。



2015/02/28 本投稿

2015/03/04 サブタイトル誤字修正

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