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続・タロと今夜も眠らない番組  作者: シュリンケル
第二章 -冒険- (異なる次元)
39/59

39.猫森村へ2


 『眠るな幸一』



地の底から響くその声に、僕は思わず目を開けた。


遠くでごうごうと低い水音が響いていた。


僕は思わず、がばっと身体を揺り起こす。



 僕の1メートルほど先には、セアンの姿がゆらゆらと揺らめいていた。(気絶をしているのか、なすすべもなく流されていく)


その先に見えるのは・・・暗渠(あんきょ)の出口だろうか?


時折、しぶきと共にぐわんと空間が歪んでいるようだ。



 『なにしてんのよ!タロちゃん!』 僕の背に乗っていたエレーンが叫んだ。

『あそこが見える!? あれは次元の”歪み”よ! 飲み込まれたら二度と出れないわ!』


そんな大変なことをいきなり言われても、と僕はエレーンを振り返って聞いてみた。

「どうしたらいいの?」


『あきれた!タロちゃん、あなた暗渠に導かれたでしょ!』 エレーンが容赦なく僕の頭を叩く。

『次元を渡る時、私達の描くイメージが一致しないと危険なのよ!流れが安定しないの! お願いタロちゃん・・・猫森村をイメージして!!』


そんなの先に教えて欲しいよ、と僕は口を尖らせて反論したかったが、事態は非常に危険な状況を迎えているようだった。


僕は大きく両手を広げて一掻きした。

ぐんっと速度を上げて僕の身体はセアンに追いついた。

セアンとエレーンを抱えた僕は目を閉じて深呼吸をする。


まぶたの裏に僕は強く念じる -猫森村へ!-


 周囲から泡がぶくぶくと僕らを包み・・・

・・・エレーンが(眠らせないために)僕の耳をがじがじと齧り・・・


 水の流れが大きく変化した・・・


挿絵(By みてみん)


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