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続・タロと今夜も眠らない番組  作者: シュリンケル
第一章 -長い眠り-
10/59

10.タロの終わらない番組(不思議なウワサ)

-ぷっぷっぷーーーん。

-みんな元気!僕は今日も元気だよ♪

-昼下がりのひと時を、DJタロがお邪魔しまーす!

-”タロの終わらない番組”始まるよ!


PAミキサーの音量を緩やかに引き上げる。


 -ラ・ラ・ミーンズ・アイ・ラヴ・ユー-スウィング・アウト・シスター


 la la la・・・I love you♪



晴れ上がった夏の空に、その曲は溶け込んでゆく。


-タロちゃんの選ぶ曲を聞くと、いつも幸せな気持ちになるわ-

頭の中で幻の声が聞こえる。


彼女の眠る病室で、僕の番組が流れているはずなのだ。

聞こえているだろうか。

聞こえるといいな、と僕は祈るのだ。



---


リスナーさんからの手紙が届いていた。


- ハロー!タロさんの番組、いつも楽しみにしていまーす。

- わたしの学校で、不思議な話が流行ってるの。今日はそれを紹介しますね。

- わたし達の世界とは違う世界があるんだって。

- その世界は、なんと、人間の身体と同じ成り立ちをしているらしいの。

- その入り口は、くちなんだって。

- そういう夢を、見た人が最近増えているってウワサなのよ。

- タロさんはどう思う?


...


-うーむ。不思議な話がブームになっているのですねえ。

-それが本当にあったら・・・僕も行ってみたいなあ。

-それでは、リクエストにお答えして。


-OPEN UP MY WINDOW-クリストファー・クロス


 青空に浮かんだ白い雲が、スタジオの向こうの廊下の窓からふわふわと浮かんでいて

リクエスト曲となんだかよく合っていた。



 リスナーさんの不思議な話が後に現実となる事など、その時の僕はまだ知らなかったのだ。


挿絵(By みてみん)




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