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第5話:続いていくもの
その日も、公園で体を動かしていた。
昨日と大きく変わることはない。
動きはまだぎこちなく、思い通りにはならなかった。
同じ振りを何度も繰り返す。
うまくいかないまま時間だけが過ぎていく。
それでも、不思議と途中でやめようとは思わなかった。
できないままでも、続けることだけはできると感じていた。
夜の空気は静かで、誰にも見られていない。
だからこそ、自分のままでいられる気がした。
帰り際、ふと足を止める。
明日もまたここに来るのだろうと、自然に思えた。
はっきりした理由はない。
けれど、その繰り返しが少しずつ自分を変えていくような気がしていた。
まだ何も始まっていない。
それでも、確かに何かは続いていた。




