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寺優仁フリーランサー32歳  作者: RIO


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【第3話】:~さらばデスク戦争、君にもできる自由~

「仁君、フリーランスになるの?!」


こよりちゃんはちょっと楽しそうだった。


「こよりちゃんは、反対じゃないの?」


「あはは。なんで?仁君ならやりそうだもん。」


やりそう?やれそうじゃなくて?ちょっと、引っかかりつつも、止められなかったことに安堵した。


俺はもう、あのカオスな状況から、ただ抜け出したかった。


それから、間もなく、俺は会社を去った。結局、販売促進課に居たのは数か月だった。


ーーー所持金 1,001,210円(退職金含む)ーーー


~いよいよ、フリーランサー~


あの時購入した『君にも出来るフリーランス』は、今や俺の愛読書。


この本によれば、まずは個人事業主として開業届。


よくわからないけど、こよりちゃんが色々手伝ってくれて、なんとか出せた。


あ、それと、青色申告?あれも出した。


こよりちゃんが“節税だよ”って言ってたけど、具体的には何がどうお得なのか、俺にはよくわからないけど。税金ってそういうものじゃない?


「よし!開業1日目、出だし好調、やれそう!!」


あの、販売促進課の悪夢のような日々から脱出して、軽やかな気分で、カーテンを開けて朝日を浴びる。清々しい気分だ。


(もう、満員電車に乗らなくていいなんて、最高だよな。)


そうだ!名刺を作ろう。


たしかCanvaっていうアプリで、無料で秒で作れるって、こよりちゃんが言ってたな。


Canva、Canva……。ん?なにこれ?え?これが無料なの?すごっ!!


え?でも?テンプレート?なにこれ?選んだけど、編集とかどーやるの?分からない……。


Googleさんで……。え?何?何書いてあるか、マジでわかんねーよ!!


こよりちゃん。俺、21,600秒掛かる自信あるよ!


とりあえず、名刺は後でやろう。やること沢山あるからな……。


次は、ココララで出来るカテゴリを選んで……。


え?カテゴリ多くない?IT系とかやっちゃう?なんてワクワクしてたんだけど……。


Wordpress?SEO?Wix?


なんだこれ?Wordのこと?俺、Wordなら仕事で使ってたけど、ホームページWordで作れるの?


Googleさんで……。え?ナニコレ?全く意味わからん。とりあえず、Wordじゃないってことだけは分かった。


SEOは……、検索エンジン最適化?


え、検索エンジンってGoogleさんのこと?


最適化って……どゆこと??ふんふん。検索で上位に出てくるように??


え?Googleさんって、全世界の情報詰まってるんじゃないの??


それで上位?すご!でも、やり方とか意味不明……。


Wix?もう何も浮かばない。読み方さえ分からない感じ。


なんかどんどん混乱。もう、割と頭パンクしそう。


“ピロン!”


あ、こよりちゃん、ナイスタイミング!


『仁君、どう?』


『色々思案中』


って、打ったけど、迷宮彷徨ってる感じなんだけどね。


『流石、仁君!迷うよね?また夜ね♡』


そう、今夜はこよりちゃんと久々の食事。


それまでに、カテゴリ選んどこうか!


結局、総務でやってたし、データ入力を選んで、10件ほど応募しておいた。


データ入力したい人多いみたいで、なんか競争率高いっぽいけど。


「仁君、ごめん、遅くなっちゃって。」


「大丈夫だよ。5分位だし。経理部はやっぱり忙しそうだよね。」


「まぁ、月末月初はね。それより、仁君、何やるか決めた?フリーランスなんて、本当凄いよ。webとか作っちゃう系?それともYouTuber?デイトレーダーとかもアリだよね?」


こよりちゃん、言いづらいんだけど、俺、そんなスキル皆無なんよ。さっきはちょっとワクワクしたりもしたんだけど……。


「いや、その……物書き系とか?」


実際はデータ入力だけどさ、物書きって言えば、物書きじゃない?


「あー。そっか、そうだよね。又吉さんみたいに芥川賞ねらったりだよね?ごめん。ごめん。」


こ、こよりちゃん……。


実は俺もそういう類のことにも期待したんだけど……。


「仁君、なんか暗いよ~。仁君なら出来るって!応援してる!」


こ、こよりちゃん。俺、思わずテンション上がっちゃって……。


「俺、大成功したら、プロポーズするから!」


「えっ?!……えっ?!えっ?!」


「俺、本気だから!あ。いや、今すぐとかじゃなくて、いつか、その、成功したらの話で……その……。」


「えっ?!ヤバい!それは、ヤバい!」


こよりちゃんは眉間に皺を寄せて、水を一気飲みした。


え?ヤバい?これ、正々堂々と断られてる?


「そんなに直ぐだなんて思ってなくて。」


……え?こよりちゃん。話聞いてた?俺、成功するまで、結構かかる自信あるけど……。


でも、流石にテンション上がって言っちゃった俺って……。


こうして、俺は、フリーランスで大成功して、こよりちゃんとの甘い生活も手に入れる、

っていう人生最大にして、最高の目標が出来た。


俺の、寺優仁伝説、ここから始まるんだ――たぶん。



To be continued…


※この作品は note 掲載作品の再投稿です(加筆修正版)。

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