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寺優仁フリーランサー32歳  作者: RIO


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13/18

【第13話】:~俺は自由人……だった~

俺は、スーパーで倒れて、救急車で運ばれた……らしかった。


病院のベッドで目を覚ますと、手には点滴が刺さっていた。


看護師さんが、テキパキとした様子で、


「あ、目が覚めましたか?えーと、ジユウジンさん……?」


え?ジユウジン……?俺の事?


あ、そういえば、小学生の頃の俺のあだ名は“自由人"だったな。


「あ……デラユウ……ジンです……。」


小さな声で言った。


「え?“寺優"ってデラユウって読むの?ジユウだと思っちゃった。」


看護師さんは、笑いながら、俺の体温を測っていた。


先生に聞くと、俺は過労で少し脱水症状気味だったみたいで、脳震盪をおこして、倒れたらしい、幸い、頭は打たなかったみたい。


そういえば、あれから、働き詰めだったなぁ~。


SNSにしばらく休業のお知らせを書いた。


数日、休んでください。って言われたから……。


『仁君、どうしたの?大丈夫なの?』


文面から凄く心配してくれてるのが伝わって来た。


『ちょっと、倒れちゃってさ、でも、直ぐに復帰するよ』


そう送ったら、電話が掛かって来て、


「仁君、今どこの病院?行きたい!」


って、言ってくれてさ。この”行きたい”が、どんな"種類”の心配なのかな?って思いながら、


「〇〇総合病院ってとこ。駅から近いよ」


ってだけ伝えた。


点滴と念のための数日の入院。


こんなにゆっくりした時間を過ごすのは、本当に久しぶりだった。


それとは逆に、頭の中はぐるぐると忙しかった。


仕事のこと、お金のこと、今後のこと、人生って?とかまで考えちゃったりして……。


いつの間にか眠ってたみたいで、目を覚ますと、こよりちゃんが椅子に腰掛けて、うとうとしていた。


(来てくれたんだ……)


起こさないように、そっと、薄いブランケットを掛けた。


寝顔、初めて見た。


「あ!ごめん、仁君、起きたんだ!!」


「来てくれてありがとう。」


“行きたい”がどんな種類でも、もうどうでも良かった。君が来てくれるだけで……。


「看護師さんに聞いたよ!過労なんだって……。」


「うん……。」


「……この仕事好き?」


……好きかどうかは、もう分からないけど……


「うん……。」


て答えた。


To be continued…


※この作品は note 掲載作品の再投稿です(加筆修正版)。

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