5話 ドムドルン
街があることを確認し俺は降りれそうな道を探して降りた。
近づいてみるとけっこう汚い‥といよりほぼスラム街だ。
まあ街がないよりはいいか。とりあえず武器だけ持っているので取られないようにしておこう。
散策してみると人がちらほらいる。言葉は通じるだろうか。
街を出歩いていると途中に何かにぶつかった。
いてっ。痛みはないのだが反射的に言葉にでてしまう。
俺は倒れなかったが、どうやら子供にぶつかったようだ。
「お、おい、大丈夫か?すまねぇ。立てるか?」
俺は咄嗟に喋りかけた。すると‥
キッ!!と睨まれて無視されて逃げられてしまった。え?なんなの?言葉わからなかったのかな?
不安になり俺は気をとりなおして散策するとこにした。
うーん、あんまり栄えてなさそうだな?それに街の雰囲気もかなり悪い。
見た感じ子供もボロ切れをまとってる感じだったしな。
治安悪そうだなぁ。でも靴を履いてるのをみた。ってことは買えるかもしれない。
あー、でも今金にできそうなもの何もないな。とりあえず誰かに、聞いてみるか。
歩いていると大人がいない。見るのはボロきれを来ている子供ばかりだ。
もしかして子供達だけで生活しているのか?
だがそれだとこんな、街を作って生活をしていくのには無理があるだろう。
俺だって日本にいたときは子供の時は大人の力がないと生きていけない生活だった。
だがここの子供達はかなり幼いのに皆んな真剣に生きている感じがする。
俺は遠くで建物の前に座って何か作業をしている子供に目をつけた。
「なあ。君は何してるんだ?俺はここに来たばかりでな。よかったらこの街の事を教えてくれないか?」
すると、子供は警戒しながらも答えてくれた。良かった言葉は通じるようだ。
「兄ちゃんどっからきたんだ? この街はドムドルンって名前の街といいってもスラムだぜ?それに色々知りたかったら情報料くれよ!」
‥‥
「いや悪い。俺今待ち合わせなくてな。あとで情報料渡すからとりあえず稼げそうな所教えて!」
「まあ、そんな、なりじゃあ期待してなかったよ。っちでも、俺に色々案内して欲しかったらまずは金になりそうなもん持ってきなよ。そしたら俺が案内してやるよ。」
「お、おぉすまないな。わかった何か金目の物見つけたらお前に持っていくよ。所で君は何の作業してるんだ?」
子供は信じられないような顔をした。
「はぁ!?兄ちゃんこれ見たことないのかよ。 はぁーまいったなぁ。こんなことも知らないなんてよっぽどひどい所に住んでたんだな。まあこの街もかなりひどいけど。
これはオーブ削りといってたまに川から凶悪なモンスターが死体で流れてくることがあってその残骸の中に丸いオーブって物質があるんだよ。それの用途が主に削ったこの粉で賄えるんだよ。」
「ほう、それは、知らなかったよ。んじゃモンスターとかの素材は他にもあるのか?」
「牙とか角や羽やほぼ使えるぞ。こんな街にはそんないいもん回ってきたりしないからな。あれば高値で売れるさ。
まあオーブが一番貴重なんだけどな。とりあえず無理だと思うけどそうゆう素材っぽい物を持っておいでよ。」
「わかった!作業な、邪魔して悪かったな。んじゃ探してくるわ!てか袋ないか?何か入れるもんがあれば探して来れるんだけど」
「っち。しょうがねぇな。もう作り直さないといけないボロい沙汰袋ならくれてやるよ。」
「す、すまない。助かるよ。ありがとう。」
俺は受け取ると一旦滝の穴の所まで戻ってきた。
よし一応回収しといて良かったな。とりあえず全部持ってくと盗まれそうで怖いから猪のオーブとカマキリの鎌と羽を袋に入れる。カマキリのオーブはとりあえずまだ置いておこう。
俺はさっそく、さっきの子供の所に向かうのだった。