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5『討伐報告とプレゼント』

討伐に関する報告の為、ギルドに向かう事にした。

「シークの手柄だから主人である俺も鼻が高いぜ」

「ロゼ様、ありがとうございます!」

ウキウキしているシークだ。

「ギルマスのマリアからたんまり報酬はいただこうじゃないか!」

「ロゼ様、すごく悪い顔してますよ」

「まーすこしくらい盛っても怒られはしないだろ!」

いつも予想は斜め上を超えていくのである。

「ロゼ君、シークちゃんコレが報奨金と素材の売却価格さらに国からの報奨金、さらに国王様からの招待状になりまーす!」

金額が山のように積み上げられて、ギルマスの姿ほとんど見えないぞ!

「多すぎないかいくらなんでもコレは?」

驚きを隠せず、突っ込んだ。

「前回の討伐の際に懸賞金がかけられたの!以前の被害凄いモノだったからね。あと王様からの罪滅ぼしもあるじゃない?」

軍の派遣に、貴族と揉めて遅れた話を聞いた事がある。


「マリアさん!ありがとうございます。これでロゼ様の衣装がいっぱい買えますよ!」


「全部つぎ込む気かやめろー!」


「冗談ですよーえへへ」


本気でやりかねないぞ


この街が何年か賄なえるかわからない金額だぞ


「さーありがたくいただきます!」

シークは小さい布袋に大量の金貨を吸い込んだ!

「アイテム袋!」

「これ便利なんですよね!取り出しは少し不便ですが」

日々驚かさせられるがコレはやりすぎじゃないか?

「こんなにもらっていいものか?」

「いいんじゃないかな。王様もよろこんでたみたいだからね。」

なんかギルマスも適当だな。エルフは時間間隔もガバガバだが金銭感覚もガバガバなのか?

「ありがたくいただきますかー」

この街もいつ何かあるか分からないので備えにはなるだろう。

シークに無駄遣いさせない様にきをつかわないとな。

気づいたら衣類に注ぎ込み兼ねないのである。

この前も討伐クエスの報酬をすべて1着に注ぎ込んでいた。

たまには自分に使ってほしいんだけどな。

「シークはたまに自分の服を買った方がいいじゃないのか?他に装備とかあるだろ」

「私はメイド服がありますので!大丈夫です。私には剣があれば大丈夫ですよ~」

「俺がなんか・・・プレゼントしたいんだよ!」

「ロゼ様ありがとうございます~!」

急に抱きしめられた。この前の件からやたらくっつくようになった気がするぞ。

「やめろおおおー!シーク分かったから離れろ!」

マリアがニヤニヤしながらこちらを見ている。

「ロゼちゃんまたお熱くなった事で~よかったですな!私というものがありながら妬けちゃうな。」

ハッ!やばい。おもちゃ見つけたような目で俺を見てくる。

「うるさい!俺は帰えるぞじゃーな!」

「ちょっと待って、王城には近日中には必ずいってください!それだけは必ずね!」

「また王都に行かないといけないのか・・・」

この前の一軒があるから暫くは行きたくなかったのにな・・・

道中でこの前も盗賊に合うしなついてない気がする。。

ギルドを後に町でシークのプレゼントを見に行くことになった。

「ロゼ様、私アレがいいです!」

露店をみつけたシークが反応した!

「ネックレス!いいんじゃないか!」

「コレをくれ!」

店で購入したものシークの首元に着ける。

「ロゼ様、一生大切にします。」

シークが喜んでいる姿を見ると俺も自然と頬が緩む。

「ロゼ様、今日は手を繋いで帰りましょう。」

「しょーがないな!今日だけだからな」

恥ずかしが仕方ない。今日だけは特別だ。


次の日、また王城に行く準備をしていた。

食料、着替えなどだ。準備しだすと色々あったら便利だなというものが山ほど後からでてくる。

シークは相変わらずに俺の着替えを詰め込んでいるようだ。また盗賊とかに襲われなければいいのだがな。シークは国きっての最強メイドである。俺が心配することなど何もない。


「シーク準備は大体できただろう?」

様子を聞いてみる。大体は詰め込みを完了させている。

「はい!ロゼ様、鍛冶師に頼んでくしを用意してもらいました。ユニークモンスターから出た

爪からつくりましたー!」

「は?武器とかじゃないくてくしなのか!」

「これでロゼ様の髪の状態は守られます。」

「シークさん、本当は武器とか防具をつくるもんじゃないのか?」

「私の剣があれば十分すぎます。」

「たしかにそうだよな。ユニークモンスターも一撃だったもんね・・・」

「それでなんですが試しにですね。髪をといてもいいでしょうか!」

「なんかやだ!」

ッシャ!なんか目の前を影が・・・

すでにホールドされていた。髪をとかされている。

「うわあーめっちゃサラサラになってる~」

「横暴だぞ!拒否権をみとめろよ!ってほんとだーサラサラ!」

びっくりするほどサラサラになっていくのである。



準備を終えてシークと共に馬車に乗り込む。

挿絵(By みてみん)

「よしじゃー王城へ向かいますかロゼ様。」

「今回は平和だったらいいな。」

「私がいるから平気ですよ」

「まーそうなんだけど」

三時間、モンスターに遭遇する。

「ゴブリンだよ!シークさんしかも囲まれてるよ!」

狼狽える俺に冷静に話しかけてくるシーク

「ロゼ様に結界をはりましたので大丈夫ですよ」

「ありがとう!シーク!」

「じゃー倒してきますので少々お待ちください。」

馬車から飛び降りるとシークに一斉に飛び掛かるゴブリン達。

シークが魔法を放つ周囲に衝撃波が起こりゴブリンが飛散する。

「ふぅー終わりましたよ~ロゼ様」

あっけなく戦闘は終わった。

「おつかれさま!シーク」

「相変わらず強いなシークはホント敵なしだよ!」

「ありがとうございます~えへへ」

一体どんな訓練を受けたらこんなに強くなるんだろうか

「シークは一体どんな訓練したんだ?」

「いえ、特に訓練はしていません。メイドの教育だけをうけましたよ」

「え?メイドって戦闘訓練もしてるのか?」

「ロゼ様は何を言ってるんですか?そんなことするわけないじゃないですか」

「戦闘訓練もせず、シークはこんなにも強いのか?」

「そうですね。戦闘のイメージが見えるのでその通りに動いているだけなんですよ」

「シークは最初からこんな感じだったのかよ」

「はい、魔法もパッと手を出すといい感じのが出てくれますし。」

「おい!他の魔法使いの前いうなよ。そんなのでパッと出されたら皆泣くぞ。」

すると道中の町が見えてきた。黒い煙が上がっている。

何やら様子がおかしい。

「シーク、様子がおかしいぞ。」

「はい!急ぎます」

場所を急がされる。

町の壁は崩れ、兵士が倒れている。

通常魔物だけではこうはならない。

町の中に入って現状を見ないといけない。

門は崩れ、破壊されていた。

「これはひどいな、魔族の影響か・・・」

「戦闘になる可能性があります。ロゼ様は私から離れないでください。」

町に入って、馬車を下りて歩いてみて回ることにした。

微かに聞こえる。助けを呼ぶ声が聞こえた。

「助けて・・・」

俺は昔の事がよぎり、足が勝手に駆け出していた。

「大丈夫か・・お前」

瓦礫を取り除き助け出そうとすると後ろからシークが叫んだ!

「ロゼ様!離れて!」

すると胸に鈍い痛みが走り、足から崩れ落ちる。

「え?」

助けを呼んでいた少女を見ると姿は魔族になっていた。

「人間ってどうしてこんなに簡単に騙されるのかな!アハハハ」

「お前ええええ!」

シークが駆け寄り、起こしてくれるが力が入らない。

「ごめん、シークに離れるなって言われたのに離れちゃって」

「喋らないでください。すぐに回復しますので・・・」

「人間のくせに俺を無視ってか?お前らいたぶって殺してやるよ」

「喋るな!下種が!」

「ロゼ様、応急処置は致しましたのでご安心を!すぐに片づけてきます。」

「うん」

無理してでもシークに笑顔を向けた。回復魔法で少しは楽になった気がする。

シークは抱える俺をゆっくり下すと魔族の方を向いた。

剣を召喚して、ゆっくりに前に動いた。すると魔族の前まで瞬間移動した。

魔物は真っ二つになり、胴体が地面に滑り落ちた。ドッサ・・・

やっぱりシークは強いな・・・安心したのかすると意識が薄れていく。

「ろ、ロゼ様!ロゼ様・・・」

シークが叫んでいるのは聞こえるけど意識がとどめられない。

シークが泣いているのか顔にあたる雫。

コイツが泣いているのなんていつぶりだ?



頭が撫でられている気がする

「ん、んー?」

「ロゼ様、気が付きましたか?」

「うん、どうなった?」

「魔族は倒しました。町は魔族に襲われ、ほとんど人間が殺されていました。」

「そうか・・・」

「すぐに王都に伝令だし、生存者の治療行っております。近くからの町からもすぐに救援がきました。」

「ごめん・・・離れるなって言われたのに離れちゃって」

「いえ!悪いのは魔族です!人の優しさに付け入るななど!下種です。」

「回復魔法のおかげでなんとかなったよ!シークありがとうな」

「やはり魔族の活発化の話は本当だったんですね。」

「そうだな。これで進軍の命令も軍に下されるだろう。」

「明日には王都に行こう」

「はい!」


王都へ到着した。

王様への報告が増えてしまった。魔族の進行である。

通常は考えられない魔族の行動である。

「ロゼ、大変であったな!報奨に関するものであったが更に報酬を上乗せしよう」

「魔族の行動は見逃せません。ここまで行動は今までありませんでした。」

「そうだな。隣国にも伝達を行った。そこで会合を開き、決定をする。ロゼよケガをしたと聞く。ソチは大丈夫か?暫くここでゆっくりとしておくとよい!」

「お心遣いありがとうございます。王様」

領内にある屋敷を借りれることになった。

王城を後に屋敷に向かう。


「ロゼ様大丈夫ですか?」

「ああ!大分良くなったよ」

「お屋敷も借りれるようになったし、ゆっくり休んでから帰ろう。」

「はい!」

屋敷に着くととても大きく見事である。

「デカすぎるだろ・・・」

屋敷の中の調度品も格段に違うほど高価そうだ。

一室にはいってベッドに転がる。

魔族に不意打ちを食らうし、ゴブリンには襲われる。

やっぱり外は危険ばかりだ。注意はしていてもこれだからな。

「ロゼ様!不覚でした。もっと注意していればこんな事にはすいませんでした。」

深刻そうにシークは言った。

「俺が注意すれば分かったことだよ。シークは悪くない。」

「貴方をいなくなったら私はどう生きればいいかわかりません。」

「うれしい事いってくれるぜ。シークは」

「冗談ではありません。あのような光景は二度と見たくありません。」

「心配させてごめんな!俺はシークよりは弱いけど。しぶといんだぜ。大丈夫だよ」

「ここまで大きな屋敷を与えてくれるなんていいのかな?」

「王都もそれだけ評価していただいているということでしょう」

眠いうとうとしてきた。少し疲れたのかな

「シーク、そろそろ限界だ。もう寝そうだよ・・・」

「ロゼ様、ゆっくりお休みください。」

するとシークがベットの傍に座って頭を撫でてくれる。

「なんだよ・・・余計眠くなる」

「今日くらいいいじゃないですか?おやすみなさい」



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