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『中堅教師やらかし列伝』  作者: のがみつかさ
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第5話『ツカレタロウのお見合い的考察!』の巻

 一見、男と男の固い友情で結ばれているようで実は、常に口喧嘩が絶えない、主人公ツカレタロウこと、津彼太郎(ずひたろう)と副校長の羽地満太郎(はねちみつたろう)の御両人!同期採用で年は羽地の方が1歳上で職場では、平教員と管理職副校長的立場!彼は太郎の上司に当たるわけだけど、幼馴染でもある関係が随所に見られ、半分は子供同士の喧嘩でおもしろいって言えばおもしろいんだけど…公私混同では?とのご指摘に見て見ぬふりの、のがみつかさ氏…歳!ってヤベぇ!もう少しで歳をばらすところでした!ひや~危ねぇ、危ねぇ!早いとこ、オンエアーしちゃいましょ!じゃあ、後程(のちほど)…! 

 「マ…マジで切れてんの?し、しまったぁ!“更新手続き案内”が来てたの、すっかり忘れてたよ!か、恰好悪いなぁ、俺!」


 ツカレタロウ、43歳にして(←「クド過ぎますか?」)大ピンチ!…で、ですが、本人には悪いけど相変わらず、良い味出してますなぁ!


「で、ですから…この場合ぜひ現金でお支払い頂く他には無いかと…!」

「げぇ~ツイてねぇな、今日は!…でさ、さっきの金額、実は3,980円だったりして…ダメ?」


 そう言う太郎の前で瞬き1つもせず、真剣な眼差しでこちらを見つめる店員の正に目力に圧倒された彼は遂に観念するも渋々財布から、なけなしの1万円札を取り出して半ば威圧的に細やかな抵抗を試みる!因に世間ではこれを“往生際の悪い態度”って言ってマース!


    「えぇい、持ってけドロボー!」(←「それ、言い過ぎです!」)


と言って現金手渡すも依然として不審な応対の店員さん!


「あ、あの~?」

「な、何だよ!福沢諭吉なら問題ないだろ?早くお釣りをクレ―、○ンしんちゃん!」


この間氷より冷たーい、-500度級の寒風が吹き荒れたことは言うまでもありません!


「誠に申し訳ありませんが…これではまだ少々足りないかと…?」

「ハ?1万円でしょ?全然、足りるじゃん!どう見たって福沢…一葉?あれ?福沢諭吉って結婚して樋口姓になったんだっけ?顔も何か妙に女性っぽいんだけど…どゆこと?」

「あの…ご冗談はお止め下さい!私共(わたくしども)はお客様とじゃれ合ってるほどヒマじゃないんですよ!(怒)今すぐ残金をお支払い頂けないのなら○○に電話をして然るべき処置を施して頂く以外方法はありませんが…良ろしいでしょうか?」

「わ、分かったよ!今すぐ払うって…残り5,000円だろ?ちょっと見間違えただけじゃねぇか?」(←「ちょっとだけじゃありません!大きく…大幅に誤魔化してます、タロウさん!」)


 こういうのってホント、バツ(決まり)が悪いっていうか、気まずさMAX級できちんと5,000円札2枚渡してお釣りを手にもって店を出る太郎!しわくちゃになった千円札の野口五郎さん?…主人公みたいなボケかましてどうすんだ?英世さんね、歌手じゃないんだから…?

 ホント言うと太郎は、ある種一抹の淡い期待を抱いていた所があって、レジで支払おうとしたら店員から『もうお済みになられてますよ!お連れのお方が先程全額お支払い下さっているので…!』って話だ!

「…な訳無いようなぁ!そんなの小説の中に出て来るような作り話じゃんか?あの羽地(やろう)がそんな優しさ見せる筈無ぇッ―の!」


 そうぶつくさ言いながら店を後にする太郎を追っかけて来た、さっきの店員が大声で…!


「もしも―し、お客さ~ん!大事な封筒をお忘れになられてますよぉ―!あれ、間に合わなかったか?もう仕方無いなぁ!」と言って店へと帰って行った!


 太郎が羽地から手渡されたという、その封筒の中には“1枚の若い女性の写真”と2枚の福沢諭吉先生が大笑いしながらピースサインして同封されていた!(←「ホンマかいな?」)


 太郎は思った!副校長の羽地満太郎が放った『お前もそろそろこの際身を固めたらどうだ?』という何気ない一言が妙に心に響いたというか、痛いくらい太郎の切ない日常という時の流れに呼応してひしひしと…!『もう1回真剣に己を見つめ直してみるか?寂しくないっと言ったら噓になることぐらい彼自身深く身に沁みついていたわけだし…“話し相手が欲しい!”“2人で仲良く他愛もないことに一喜一憂してその日その日を面白おかしく笑い乍ら過ごせたら…?”ってな具合で理想論に独り酔い痴れる津彼太郎!(←「今すぐ○クシーに登録しよう!」)


 『一口に結婚と言ってもそう容易(たやす)くことが運べば何の苦労も無いのだが、結婚して子供が出来て、或いは出来なかったとしても他人同士がひとつ屋根の下で生活を共にすること自体容易ではなく、毎日が苦労の連続ってことも考えられる!いつぞや誰かが言った、“結婚は人生の墓場”という例えにその全てが集約されていると言っても過言では無かろう!』ってオイ、ツカレタロウ!他人(ひと)の話をきちんと聞けよ!さっきから何うっつら、うっつら、前後左右に首振って…お主まさか…?だ、ダメだ、こりゃ!爆睡してる!仮死状態に近いくらい!


 あれからどれくらい経っただろう?太郎は夕方なのに昼寝(?)から目覚め、羽地満太郎から渡された、お見合い写真のこと思い出して『興味本位でモノは試しだ!一度は会ってみるか?』と思って一旦は決心するも…あれ、あれあれ?な、無いぞ!写真が無いっ!確か羽地から昨夜居酒屋で預かったことだけは覚えているんだけど…?そう、白い封筒に入った…ええと?どこ入れたっけ?太郎は上着からズボンに至るまで、ありとあらゆるポケットに手を突っ込んで探してみるも例の封筒は無し!見当たらない、そう明らかに紛失していた!


 「し、しまったぞ!あれが無きゃお見合いする意味無いじゃん!全く見たことも無い相手とぶっつけ本番で会って冷静に会話できるわけないだろ?こちとら、○瓶さんの❞家族に乾杯❞のゲストじゃないんだからサ!実際面食らってしどろもどろで会話どころじゃないって!


   ♪幸せをありがとう、微笑み届きました!何より会えて良かった!♪


って歌ってる場合じゃないや!名曲だけど…!相手だってサ、「ヤダ、この男性(ひと)、ちゃ―んと予習もせずにお見合いに臨むくらいテキトーな人なの?」って嫌われたらどうしよう?「予習はしてませんが、復習はきちんとやりますから…!」って弁解するしかないな!(←「試験勉強じゃないんだからサ!」)


 太郎の焦りは頂点に達し、居ても立っても居られなくて、とうと“○HKの子供お悩み相談室”に電話する始末!


 「えぇ、そうなんです、そうなんですよ!連れの羽地(くそやろう)が飲み代ケチった挙句に怒って僕の彼女の写真まで持ち逃げしたんです!酷いヤツでしょ?え?『ところでボクちゃんは幾つなの?』ですか?43歳です!巳年生まれの…!『ガチャン!』ハ?いきなり電話切られちゃったよ!サイテーな相談員だな、全く!これじゃ全国の悩めるちびっ子達から苦情のハガキが来るぜ?いやいや今の時代ならメールだな、恐らく…?え、違うの?ラインで…とかSNS…で?知らねぇよ、やったことねえし、ガラケーじゃとても無理!それよっか○BSのテレホン人生相談の電話オペレーターが悲鳴上げても知らなねぇからな!『こっちの方が的確なアドバイスを貰えるから、いっそのこと、そっちに電話しようぜ!』ってサ!現代の子供たちは昔ほど単純じゃないから聴取率取られちゃうかもよ!(←「何度も言いますが、今のお子さん達は殆ど電話しません!って…分かんねぇ人だなぁ、ツカレタロウさん!」)


 ま、イイっか!明日また学校で蜂蜜野郎から貰えば…アイツだってお見合い写真の2枚や3枚は余分に持っているだろうから(←「どういう見解?」)またテキトーに嘘言って貰うとするか?例え貰えなくたって原本を白黒コピーすれば何とか間に合うんじゃないの?人相悪くなるけどサ…仕方ないね!よし、そうしよう!明日朝即決行だ—ッ!」

                                 つづく                                                                            



 今週は4月1日から月曜日でして暇人の私は、近所のスーパーで買い物行って思わずびっくり!当たり前なんだけど食料品も例に漏れず値上がりしてるんですよね!え?高けぇ~!その上目の錯覚か、心なしか量的にも小さくなったような、少なくなったような気がして…余計にショック!3/31まで据え置き価格だったわけで…しまった!4/1に買うんじゃなかった!「もう大好きなあれもこれも買えないよぉ—――ッ!」と叫びつつ、カワイらしくなった分2つ買えばいいわけでして…値段が張るけど…仕方ない!誘惑には勝てない、のがみつかさでした!また来週!

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