第2話『帰って来た,やらかし野郎!』の巻
「別段、帰ってこなくても良いんだけどサ!誰も待ってないし期待もしてないし…!」なんて寂しいこと言わないで!久々の登場なのよ!彼にとって活躍の場はここしか無いんだからさ!ということで今回は彼の似つかわしいシチュエーションともいうべき“恋愛変”です!(←「だからさ!漢字間違えんなって!余計にややこしくなるじゃないの!」)でもあれだな!予測変換のトップにこの漢字が来るってことは世の中変なことが多すぎてそうなっちゃうのかね?あ~ヤダヤダ!編な世の中!…ってオイ!その字じゃないでしょ!恋愛編では今回から新脇役が2人ほど登場します!その名も…あ!読めば分かるかな、失礼!「あのね、のがみさん!正確には私を入れて3人でしょ!」「ハ?校長先生!居たんですか?」「居ましたよ、水虫編からね!(←「そんな編あったっけ?」)「か、加弓北校長先生?」「…な訳ないっしょ!何れ分かる日が来ることを期待致しましてストーリーよ~いスカート!」「ハ?」
津彼太郎47歳、独身!『バツイチ』…と言いたい所なんだが、彼は未だ結婚歴は無し!そう自他ともに認める華の(「ん?」)いや今にも枯れそうな花の独身貴族が相応しい!「どストラ-イク!」(←「誰のセリフなんだよ?」)
「良い男性なんだけどぉ…結婚となるとチョットね!ウ~ン!これからもお友達として…」
って言われ続けること早25年!回りくどい言い方すれば…いやストレートに言っちゃえば彼と言うのはつまり『モテない、過去にモテた試しも無ければロマンチックに一人酔い痴れることはあっても(←「所謂妄想ってやつ!」)その渦中に自分が関与するなんてことは…まず有り得ないんだな、これが!
「イヤ~ぼかぁ、これでもね!若い頃は長い髪を靡かせ、女の子相手にブイブイ言わせたこともあるんですよ、マジで!」
…ってセリフに憧れること限りなし!ブイブイどころかブーブー相手から文句言われてタジタジの辛く悲しい青春時代であったと言った方が正解かも!『女の子に注目されるって一体どういう感じなんだろ?』っていうのが彼にとって永遠のテーマであり、せめて100年に一度くらいは(←「多分死んでます、それまでに!」)女の子から黄色い声援っていうのを男たる者頂きたいものでありまして…ハイ!では妄想スイッチを『ポチッ!』とな!すいませんが、暫くお付き合い下さい!あッ!“SKIPボタン”クリックしちゃイヤ~ン!
『ねぇ君!さっきからじーつと僕の方を見てるけど…僕ってそんなに変かい?』とか『僕の顔に何か付いてる?え?聞こえない!1ケ所、2ケ所、3ヶ所…この美しい美顔に(←「日本語間違ってますよ―ッ?〝危険が危ない″と同レベル!」)何だ、何が付いているって言うんだい、ハニー?え?ナニナニ?ほっぺの所に黒っぽい鼻○ソ?』『嫌だ―ッ!不潔―ッ!』)てな具合で現実モードに戻りま―す!
「あのね…津彼太先生!」「ツカレです!津彼 太郎!変なところで切らないで下さい!読者が勘違いしますから…イヤ違った!ズヒですよ、ズヒタロウですよ、ハチミツ副校長!」
「羽地満太郎です、ハチミツじゃなくてね!…ったく読み間違えも甚だしい!この野…う、うん!それはそれで君さ、早寝早食い、早○ソは君の専売特許としてたまには鏡で口元見たら?見苦しい!口の周りいっぱいにご飯粒付いてますよ!みっともないったらありゃしない!もうお互良い年なんだから、そろそろ身を固めて楽になったらどうなのサ?」(←「今年もカツオ節は健在だぁ―ッ!サ○エさんの方ですよ、因みに」)
「身を固めるって…?セメントでも?それってもろ殺人事件じゃね?そいで以てさ!東京湾にドボーンと沈めようって寸法だろ?ヒヤ―怖い、怖い!」
「あのサ、Mr.Tired!中学生でも笑わない(笑えない)ジョーク飛ばして一人ウケすんなよ!全然面白くないから…マジで…ホント!もうこの時点で読者たち他の小説読んでるぜ、きっと!」と副校長の羽地が言えば、負けじと太郎も2倍返し、3倍返しの乱打戦で応酬!(←「○沢直樹?」)
「オイオイ…Honey Bee!朝からそんなに冷たく受け答えしなくても良いだろ?何か機嫌悪そうだけど、もしかして便○?」
「チゲぇ―よ!…ってか、お前さ!幾ら俺たち同期採用だからって立場の違いは重要なんだぞ!卑しくもお前さんはヒラ、で以て…このわたくしめは頼もしくも副校長だ!言わば管理職という偉―い役職を仰せつかっておるからにして気やすくも「オイ、羽地君!」だとか、「ミッチー!」呼ばわりされるのは甚だ心外そのもの故、これからは心を込めて腹の底から尊敬の眼差しで“羽地満太郎大生”と呼びなさい!ユーアンダーシャツ?お分かりかな?」
「どうでも良いけどお前さぁ、間違っても生徒の前で英語喋るなよな?“イッツアジョーク、ジョーク!”ぐらいにしときなって!それよっかハチミツジジイ!(←「懲りてない!」)飯粒の1つや2つぐらいでそんな目くじら立てなくったっていいだろ?」と太郎が言えば…
「10粒だよ、サバ読みやがって!しかも前歯にいっぱい青海苔付いてるぞ、お歯黒ジジイ!」
“喧嘩するほど仲が良い?”…のか、“悪いのか?”全ては皆さんのご判断にお任せしま~す!
「あの…副校長先生!教育委員会からお電話が入ってますけど…!」
「あ、そうですか?一体何の用でしょ?ま、いい!早速繋いで頂けますか、三崎先生?」
「フン!どうせ、またウチ(我が校)の誰かが何かやらかしたんだろ?多分親からの苦情、クレームに決まってるって…絶対!全くウチの先生方って駄目だねぇ!三崎先生、一体誰なんです?教育委員会に告発られる(←「愛の告白じゃねぇ!」)くらい間抜けなダメ教師ってヤツは?」って太郎が訊くと寸分違わず超~即答で彼女が事実ポツリ!
「津彼先生のことでチョットお訊きしたいって…!」「は?」(←「太郎です!」)
「また授業中にテキトーなこと言ってその場で誤魔化したんじゃありません?例えばアメリカの首都はNYだ!とか水素と二酸化炭素を混ぜると水ができる!とか他にも来年から週休3日制になる!とか何とか…そしてそして…?」
「失礼な、三崎先生!幾ら先生が私より2年先輩だからと言ってそんな生徒の情報を鵜吞みにしても良いんですか―ッ?」
「え?じゃこれら全て事実無根のデタラメってこと?」
「当たり前ですよ、やるわけないじゃないですか、今年は!絶対やってません!」
「今年は!…ってことは去年までやってらしたの?」
「ええ!まぁ…もう済んだことじゃないですか?時効ですよ、時効!ノープロブレム!アッハッハ!」
「その教育員会からの聞き取り調査っていうのが実は“昨年度1年間の勤務実態について”って話なんだけど…!」
「あ―ッ!三崎先生!お話の途中で申し訳ないんですが、私これから次の授業が始まりますんで、またその件についてはミツバチ副校長に丸投げして下さってOKですよ!じゃ!そーいうことで!」(←「○レヨン○ンちゃんか?」)
「ミツバチ野郎って…?羽地先生の事?あ、ちょって待って…待って下さい、津彼先生!まだ他にも…署名や嘆願書がいっぱい届いてるって…もう…逃げ足早いんだから…!全く」
美人教師の…もとい美術教師の三崎礼子の前から忽然と姿を消した津彼太郎!正に神業的所業と言えよう!(←「イカスミ野郎か、お前は…?」)
「ふ―ッ!やベぇ、やべぇ!つい当てずっぽう言ったことが玉に瑕、他人の揚げ足取るのがホント好きだよなぁ、近頃の親は!」
そうぶつくさと独り言言いながら太郎は足早出席簿片手に2年生の教室へと向かって行った。
津彼太郎!悪い男ではないのだが、如何せん十分な下調べ(入念チェック)もせずに物事全てに対し見たまま聞いたまま、ついうっかり口を滑らせ或いは、時に流れに身を任せ憶測のみでテキトーに物事判断して喋っちゃうもんだから周囲から余計なとばっちり受けたり、いい加減教師のレッテルを貼られるのも正に自業自得、身から出たサビ故にここは笑って誤魔化すしかないか?(←「…って助けろよ、ナレーター!」)
そんな太郎のもう1つの欠点は持ち前の正義感がいつも空回りして授業中ついつい怒りの活火山が大爆発してしまうことである!あれはそう11月下旬の午前中1時間目のこと!太郎がいつものように中2のクラスで授業している最中、ふと目に付いた1人の美少女、伊矢美奈乃14歳!彼女は太郎が1年時から教えている生徒であったが、何せコロナ禍でマスクしていたあの頃と違って今ではそれも外し、しかもショートカットに変えた別人のような風貌に惑わされてか、彼女の名前すらすぐには出て来ず、多少しどろもどろになり乍ら大声で注意する始末、情けない!
「オイ、そこ!えっと…誰だっけ?一番後ろの…そう、お前だよ、お前!何さっきから両手をポケットに突っ込んでんだよ!あのなぁ、今は休み時間じゃないんだから手を出して会話(英会話)しろよッ!事実相手に失礼だろうが!」
「すいませ~ん!だって寒かったんだもん!エへ♡」
「エへじゃねぇよ!しかもハートマークまでつけやがって!マナー違反だろうが?
横柄って言葉知らねぇのか、コノヤロウ!」
「横柄って何ですくぁ?奈乃、じぇんじぇーん、分かないんですけどぉ…?何ナノ、一体ナンのことナノ?プーッ!せんせー、ウケた?」
「ウケねぇよ、そんなもん!ブリブリぶりっ子しやがって、このハマチ野郎!」
「…?そこって笑うところですかぁ?物知り博士のお津彼せんせー!」
「“お”だけ余計だッ―の!相手の揚げ足取りやがって…そんなに面白くねぇのかよ?」
太郎は赤い顔して一瞬ハッとある事に気付き心の中でこう叫んでいた。
『ハハ~ン!そうか、分かったぞ!コイツだな!親にチクって教育委員会にクリーム…?イヤイヤ違った!英語教師の俺としたことが教育委員会にクリーム塗ってどうすんだよ?面白いけどサ!クレームだよ、クレーム!苦情、陳情、あぁ無情!あぁ無情だけは違うか?とにかくメッチャヤナ奴、大キレぇ!』
怒り太郎の(←「ツカレタロウだッちゅ―の!ヒヤ~懐かしいギャグ!」←「ズヒタロウでしよ?」)のストレスもいつもこんな具合で溜まり溜まってヤケ酒ならぬヤケプリンを煽る日々が永遠と続くのであった。 (つづく)
次回も懲りずにどーそお付き合い下さいね!
今の時期って“転勤、転校、新年度開始”否が応でもフレッシュさを感じられずにいられませんね!正に♪春よ来い!早ーく来い!♪の歌に象徴されるように心がウキウキ、ワクワクしますもんね!最高の季節だと思います!寒いより暖かい方が良いのは勿論ですが、暑くなりすぎると今度は却って涼しさとか寒さを恋しがる!う…ん!人間て何て勝手な生き物なんだ!…なーんてことは言いませんが何事も程良い心地がベストなんでしょうね!北風が旅人のコートを脱がそうとして失敗し、ほんのちょっと暑くしたらあっさりコートを脱いじゃったって話!あれは正しく“発想の転換が如何に大事”かってことで勉強になりました!頑張れ、フレッシュマン諸君!