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15話 死地の島国

あーやっぱり船はしんどいな…、波が…揺れが…あぁまたグオン吐いてる、今回はチンがなかったからさらにやばかった、でも着いた…ニチホン、綺麗だ…あれ桜かな…てか何か紅葉してるし…季節感どうなってんだよ。

勇が周りを見ているとティラスが真剣な声で話す。

「皆さん気をつけてください、ニチホンは危険な国です、ノウム大王国と契約を結んでいると言っても、ここに住む人達は…怖いので」

怖いね…何かティラス言葉選んでたな、契約か…確か契約って凄い魔術を使った縛りとかだっけ?。

「わかったよティラス、取り敢えず宿を探そ、グオン今にも倒れそうだし」

そうして4人は宿を探し、数日村に滞在してから月村を目指して出発する。

ティラスは怖いって言ってたけど普通だな、てか俺は過ごしやすい、月村までは10日ぐらい歩けば着くみたいだけど、最近将軍?が亡くなったとかで権力争いが激しくなってるから危ないとか…、まぁ今は進むしかないけど。

4人はかなり歩き休憩をしようかという時に、遠くから何人かの怒鳴り声や叫び声が聞こえ、警戒を強める、4人は話し合い声が聞こえ方に向う、その場所に着くと人が人を殺す戦場だった、両者が笑いながら怒鳴りながら殺し合っていた。

うわ…何であいつらあんなに楽しそうに殺し合ってんだよ…、はぁティラスが怖いって言ってたのがわかるな、なるべく早くニチホンから出たほうが良さそうな。

勇がその様に考えていると勇達の後ろから男性が声を上げる。

「兄者ー!!、大陸の奴らがおるぞー!!」

それを聞いた兄者と呼ばれた男はすぐに合流し話す。

「おぉほんとじゃ、でかしたぞ太郎、これでしばらく肉が食えるぞ」

男性二人は腰に差してある刀を抜き、目を見開き不敵な笑みを浮かべる、すぐに勇達は戦闘態勢に入ると、兄者と太郎の背後から一人の男性が声を上げる。

「何逃げとんじゃ、はよ死なんか雑魚どもが」

その声を聞き二人は振り返ると太郎の首が地面に落ち転げる、兄者はすぐに反撃をするがたやすくいなされ、太郎と同じ様に首を斬られる、二人を殺害した男性は勇達に向かって話す。

「なんじゃお前ら、お前らもやるんか?」

勇が首を横に振ると男性は「やらんのか、つまらんの」と言い、死体をあさりだす。

こいつ強いな…、首をいともたやすく切断した…、けどこいつは話が通じそうだな、少し話してみるか?。

「お前ら何で戦ってるんだ?、将軍が死んだからか?」

男性は死体をあさりながら答える。

「あ?…そらりゃ畑じゃ畑、将軍が死んだからってわしらには関係ないわ、関係あんのは侍共じゃろ?」

男性は勇の腰に着けてあるお守りを見て顔つきが変わり話す。

「お前何で雷鳴家の家紋もっとんじゃ?、お前殺して奪ったんか?」

おいこれやっぱり貰ったら駄目なやつじゃん…、どうする…いやどうするも何も正直に言うしかないよな。

「これは鉄じいから…葉雲鉄之介から貰ったんだよ」

男性は驚いた顔を浮かべ話す。

「葉雲殿は生きとんか?!、なんじゃ…なんじゃ!!ハハハええの、なあ葉雲殿は元気そうじゃたか?」

勇は頷き「元気だよ」と言うと、男性はさらに笑顔を浮かべる、辺りから勝どきを上げる声が聞こえ、右目に眼帯を着けた男性が勇と話していた男性に話しかける。

「おい野良何を話しとる?、そいつらなんじゃ?」

野良は右目に眼帯を着けた男性の方を向き答える。

「なんじゃもう終わったんか?!、あのアホども根性ないの、山助こいつら葉雲殿と知り合いじゃ」

山助は少し驚いた様に話す。

「葉雲殿と知り合い??!、なんじゃ?行きとんか?」

何か鉄じいで盛り上がってるし、早くこの場から離れたいんだけど、どうするか…取り敢えずまたこんなふうに巻き込まれたら嫌だし、知ってるかわかんないけど安全に通れる道聞くか?。

野良と山助が少し二人で話し、勇は隙を見て話しかける。

「あの、俺ら戦いとかに巻き込まれたくないんだけど、安全に通れる道とか知ってる?」

その言葉を聞いた二人は目をつむり少し考える、ティラスがバックから地図を取り出し勇に渡す、山助が答える。

「川沿いでよく戦しとるからの、そこを避ければ安全じゃと思うが…いや避ければ野盗共がいるか…」

野良がひらめいたように答える。

「そうじゃ山助あそこがええじゃろ、ほらあの…万象運天の社あるじゃろ」

山助がすぐに答える。

「あぁそうじゃ、けどええんか?、そこにおる奴ら呪われとるじゃろ?」

おい待て…呪いとか聞こえたぞ、絶対ろくでもない場所じゃん…けど…いやない…ないない。

野良は勇の嫌そうな顔を見て笑顔で答える。

「大丈夫じゃ、神主が呪われとるだけじゃろ、社自体は神聖な場所じゃハハハ」

勇は嫌そうな顔をしながら地図を広げ、二人に印をつけてもらう、勇は二人にお礼を言い、勇達はその場を離れ話し合う。

「聞いてはみたけど…元々行こうとしてた道の方がいい気がするんだけどみんなはどう思う?」

始めにグオンが答える。

「まてシンドウ、道を変える話をしていたのか?」

勇は少し目をつむり答える。

「あぁさっきの人たちに安全そうな道を聞いたんだけど、何か道中にヤバそうな社があるみたいなんだよ」

それを聞いたグオンは頷き返事をする。

「何ほどな、ならいかな…」

グオンが言葉を言い切る前にアンが話す。

「安全な道の方がいいんじゃない?、別に危なそうな社?があっても…社って建物だよね?」

勇が「多分」と言いながら頷く、続けてアンが話す。

「だったらそこに立ち寄らずに進めば良くない?、地図に書かれてる道も社の目の前を通るだけだし」

それを聞いたグオンは何度も頷き「アン様の言うとおりだ」と言う、ティラスが話す。

「僕は変えたほうがいいと思います、さっきみたいに戦っている場所は多いと思います、だったら川沿いは避けたほうがいいと思います」

グオンはともかくアンとティラスは社ルート派か…、俺も川沿いは嫌なんだけど…さっきの人が言ってた呪いってのが引っかかるんだよな…、だって呪いって絶対よくないじゃん…異世界だし。

勇はしばらく深く目をつむり頷き話す。

「わかった…じゃあ社の方の道を進もう、だけど社には何があっても絶対に入らない」

3人は各々返事をして、4人は社に続く道を歩き始める。


4人は15日ほど歩き月村に到着する、道中勇が考えているような事は起きず、無事着くことができた、月村は多くの平屋が並んでおり村というよりは町と呼ぶべきものだった。

ふぅ着いた…何事もなくて良かった、まぁ今はふかふかのベッドに寝転びたいな…あぁここはベッドじゃなくて布団だったな。

ティラスが嬉しそうに話す。

「月村に着きましたね、以前僕が訪れたときは村だったんですが…すごいですね」

勇が返事をする。

「家の数多いし、人もいっぱいいるし本当に村なのここ?、まぁ早く宿を探そ布団でゴロゴロしたい」

ティラスが微笑み、後ろから疲れた声でアンが「宿〜」と声を上げる。

4人はしばらく宿を探し歩き、一軒の宿を見つけ中に入り勇は店主に話しかける。

「あの宿を借りたいんですけど四人部屋ありますか?」

店主は勇を見て冷たく答える。

「あるよ…けどあんた大陸から来た人だろ、銭はちゃんと持ってんだろうな?」

銭??、あぁ忘れてたニチホンってケントルム大陸で使われてる通貨と違ったんだっけ…、やばいなGoしか持ってないけど。

勇の顔を見た店主は鼻で笑い続けて話す。

「その顔やっぱり持ってないな、だったらさっさと出てけ」

勇は肩を落とし振り返り外に出ようと歩きだすと、勇が着けているお守りを見て店主はすぐさま呼び止める。

「おい待て…その家紋…、失礼しました雷鳴家の人でしたか、銭は一銭もいりませんのでぜひ、泊まっててください」

すごいな…雷鳴家って、けど流石に俺達雷鳴家の人じゃないし、ただで泊めてもらうのも嫌だしな。

「俺達雷鳴家の人じゃないよ、これは鉄じ…葉雲鉄之助に貰ったんだ、それにただは申し訳ないから別のとこを探すよ」

勇が立ち去ろうとすると店主が急いで勇の目の前に立ち話す。

「葉雲殿から貰った??!、じゃあなおさら…あぁそうだ、大陸の銭でいいのでお願いです、泊まってください」

えぇ?すごい頭下げてきてるし…、まぁいいか…ありがとう鉄じい、多分だけどこうなるの知ってて鉄じいくれたんだろうな。

「わかりました頭上げてください、けど本当にいいんですか?、多分宿泊期間数日とかじゃないですよ?」

店主はニヤつき嬉しそうに答える。

「ええ問題ありません、では部屋に案内するのでついてきてください」

勇は少し目を細め返事を返し、4人は部屋に案内され、そこに泊まり1日が終わる。


10日ほど経ち勇は畳の上で寝転んでいた。

暇だ!!…はぁ早く着きすぎた、東ペルグランデ大陸に行くための船がまだニチホンに到着してないとは…しかも到着してすぐに出港したりしないし、この村の人達にどれぐらいで船が戻って来てどれぐらいで船が出港できるか聞いてみたけど、大体30日ほど…1ヶ月…はぁ?長すぎだろ…、暇だ!!!。

勇が天井を見ていると、襖の奥から男性が勇の部屋に向けて話す。

「少し話をしてもよろしいか?、できれば中に入れてもらいたいのだが?」

え?!誰?…間違えたのかな?、まぁ取り敢えず起き上がって襖開けて確認するか。

勇は立ち上がり襖を開けると、勇より背が少し高く体格が一際いい男性が立っていた。

デッカ…俺の身長大体180ぐらいあるけど…190…いやそれ以上か?、てかがたい良すぎだろ、絶対この人普通の人じゃないな。

勇が「あの間違えてませんか?」と言うと、男性は勇を睨むように見て答える。

「間違えてなどない、お主が雷鳴家の家紋を持っていた者だな?」

勇は少し警戒心を高め頷く、男性は「そうか」と言い辺りを見た後に「失礼」と言いながら部屋に入り襖を閉じ畳に座る。

えぇ…なんだよこいつ…、間違いなくヤバい奴だな、けど多分だけど強いよな…、戦わないで済むといいんだけど。

勇が呆然と立ちすくんでいると男性が話し始める。

「改めて断りもなく入ったことを詫びる、俺は竹期 大々之守護代 勝田之助元郎、呼び名は元郎、お主が雷鳴の家紋を持っていると聞き馳せ参じた」

何かすごそうな名前だな…、俺が雷鳴の家紋を持ってたから来たのか…、まぁ回収しに来たとかかな?。

「ユウ シンドウです、ユウって呼んでください、あの家紋を回収しに来たんですか?」

元郎は首を横に振り「違うぞ、力を貸してほしくこの場に来た」と言う、勇はすぐさま言葉を返す。

「力を貸す?…、あのすいませんけど人を殺すとかは嫌ですよ」

元郎は眉をひそめ答える。

「戦ごとではない、化け物退治ぞ、近頃巷で魔王軍などを名乗る者がこの国を我が物にせんと暗躍している、それを退治するため雷鳴の家紋を持つお主に力を貸してほしい」

魔王軍…まさかこんな場所で聞くなんて…、本当に魔王軍が関わってるんだったら力を貸したい、けどこればかりは俺一人で決めれないよな。

「元郎さん本当に魔王軍が関わっているなら力を貸したいです、だけど俺には仲間がいます、流石に一人では決めれません」

元郎は深く頷き立ち上がり話す。

「わかった、いい返事を待っている」

勇は頷き、元郎は部屋から出ていく、しばらく経ち3人が順々に帰ってくる、勇は3人が落ち着いたタイミングを見て話す。

「みんな大事な話があるんだけどいい?」

3人は勇の方を向きアンが「大事な話?、私はいいよ」

と言う、グオンとティラスは頷き、勇が話す。

「みんながいない時に元郎って人がここに来て、力を貸してくれって言ってきたんだ」

グオンが口を挟む。

「シンドウそいつに力を貸すなんてしないからな、俺達は向う場所がある、力を貸す余裕なんてない」

勇は目をつむり頷き答える。

「わかってる…けどその人は魔王軍が関係してるって言ってたんだ、もしもそれが本当なら見過ごせないだろ」

グオンは目を細め返事をする。

「本当なら…、もしもそれが本当だとしても俺達が戦う場所はここじゃない」

勇は何も言わずグオンを見つめる、少し沈黙が続きアンが口を開く。

「まぁ私達しばらくここにいるから、もう少し様子を見てから返事を返すのは駄目なの?」

勇がすぐに返事をする。

「急いでる感じはしなかたよ、確かにもう少し様子を見てから返事を返したほうがいいか…」

グオンは目をつむり手を口に当て小さく頷く。


数日経ち勇達は魔王軍が関係しているかを調べた、聞いた話のほとんどは噂でしかなかったが、それを否定する話は一つもなかった、勇は元郎に返事を返すために元郎がいると聞いた場所に向かっている。

一人で行くのはやっぱさみしいな…、いろんな人から聞いたけど噂ばっかりだったな、けど本当な感じがした…何より驚いたのは元郎さんだよな、何か大々?って言うニチホンの首都のすごい人みたいなんだよな…何でそんな人がわざわざ会いに来たんだろ?。

勇が考えながら歩いていると聞いた場所につく、広い敷地に広い家が建っており低い壁で囲まれていた。

ここだな…広いな、絶対金持ちが住んでんだろうな…、てか本当に居るのかな。

勇が辺りを見ながら歩いていると、後ろ話しかけられる。

「おぉユウか?、ここで何をしている…返事を返しに来たのか?」

勇が振り返ると元郎が立っており、元郎は甲冑を着けており体中青い返り血がついていた。

甲冑だ…それよりめちゃくちゃ血だらけ、青い血って事は魔獣?、と戦ってきたのかな?。

「はい元郎さん、いい返事を返しに来ました」

元郎は嬉しそうに笑い言葉を返す。

「そうか!!、ここではなんだ、部屋でゆっくりと話そうぞ」

元郎そう言うと広い敷地の家に入っていく、勇は元郎についていき、中に入ると何人かの人が元郎を出迎え話す。

「元郎殿どちらにいかれてたのですか、そちらのお方は?、それにその青いのは?」

元郎は嬉しそうに返事を返す。

「化け物退治をしてきた、青いのはただの返り血だ、この者は俺と共に戦う者だ、そうだ俺の着替えを用意してくれ、それとユウを俺の部屋まで案内を」

出迎えた人達は困惑の表情を浮かべながら返事や頷き、元郎は歩いていく、勇は出迎えた人に案内され元郎の部屋に入り元郎を待つ。

何か元郎さんめちゃくちゃな人な気がする…、あの人達の顔すごかったけど…、てかこの家本当に広いな…流石首都のすごい人の家?だよな、部屋に高価そうな掛け軸とか刀とか飾ってるし。

少しして元郎が部屋にくる、手には酒のような物を持ち、座り話す。

「待たせた、つまみはながうまいぞここの酒は」

勇は返事をする。

「俺酒とか飲んだことないんで、飲んでもうまさとかわかりませんよ、元郎さんの家めちゃくちゃ広くてすごいですね」

元郎は盃に酒を注ぎながら話す。

「まぁ飲んでみろ、ここは俺の家じゃないぞユウ、俺に剣術を教えてくれた師匠の家だ」

師匠の家?…じゃあ何でこの人自分の家みたいに振る舞ってたんだよ…。

勇は真剣な顔になり話す。

「元郎さん俺…いや俺達も魔王軍との戦いに力を貸します、ただ少しの間しか力を貸すことはできませんけど」

元郎は酒を飲み答える。

「少しか…ありがたい、今は一人でも多くのつわものがいる、だがどれほど力を貸してもらえるか教えてくれるか?」

勇は頷き答える。

「20日ほどです、俺達は東ペルグランデ大陸に向かうためにニチホンに来ました、それ以外は無理です」

元郎は笑みを浮かべ返事をする。

「20日ほどか…うむよい、ではそれまでに俺は計画を実行できるよう準備をしておく、15日後に再びユウの仲間と共にここに来てくれ、計画のすべてを話す」

勇は頷き注がれた酒を飲む、しばらく勇は元郎と飲みながら話し、勇は宿に帰る。


15日経ち勇達は元郎率いる侍達と共に元郎の剣の師匠の家に集結していた、その場は緊張感で溢れており今にも戦う様な空間だった、元郎が話した計画は単純なものであまり深く考える様なものではなかったが、しっかりとしたものだった、計画を話し終えた後しばらくした後に元郎は勇達に話しかける。

「少しいいか?、お主らに俺の師匠にあってももらいたい…、いや会いたいそうだ」

勇達は各々返事を返し元郎についていく、師匠がいる部屋の前に着くと元郎は襖を開け話す。

「丸吉連れてきたぞ、葉雲殿の家紋を持ってたユウを」

丸吉と呼ばれた人は布団で寝転んでおり、心なしかやつれていた、丸吉は起き上がり言葉を返す。

「ありがとう元郎殿、それに来てくれてありがとうユウ、それと仲間の人」

この人が元郎さんの師匠…若い?!、師匠とか言ってたからてっきりじいさんかと思ったけど、まじで若いな。

「俺も少し気になって会いたかったんで、あの名前を伺ってもいいですか?」

丸吉は答える。

「俺は名乗る者でもないけど…三斬 丸吉、元気な頃は剣術を嗜んでいた」

丸吉は勇をじっくりと見た後に続けて話す。

「君が葉雲殿が見込んだ男か…、素晴らしき体の力だ…」

勇が丸吉に質問する。

「あの…鉄じいにも体の力がすごいって言われたんですけど、なんですか?体の力って?、それと見てわかるもんなんですか?」

丸吉は少し笑った後に咳をして答える。

「体の力は身体能力の言い換えだよ、君は普通の人間ではありえないほどの身体能力を持っているんだ」

なるほど…ただの言い換えだったのか…、てかこの人だったら体の力に魔力使うってのがわかるかもな…。

「鉄じいから聞いたんですけど、体の力に魔力を使うってなんですか?、その一端を見たことはあるんですけどわからなくて」

丸吉は数回頷き答える。

「体の力に魔力を使う…本来では出せない身体能力を発揮するために魔力使う、けどそれを極めると魔力を使いあらゆる事象を起こせる…、これは葉雲殿から聞いた話しだ」

前に鉄じいに聞いた時は何も教えてくれなかったんだよな…、極めるとあらゆる事象を起こせる…かあらゆる事象ってあのビリビリとかかな?。

勇は丸吉に礼を言うと元郎が話す。

「ユウ次は俺に付き合え、お前に食わしたい飯がある」

勇は「前に言ってた握り飯?」と言い、元郎は笑みを見せ頷く、勇は嬉しそうに「いきます」と言うと、アンが話す。

「ユウ私はここにいるね、丸吉さんの具合を見てみたいから」

勇は「わかった」と頷き、グオンもその場に残り、ティラスは勇と共に元郎と飯屋に向かった、外は夜になっており雲が一つもなく快晴で月明かりが明るく夜を照らしていた、外には人は一人もおらず、勇は久々に食べる握り飯を楽しみに歩いていると、前から巨大な女性が歩いてきて立ち止まり勇達に向かって話す。

「お主…元郎とかいうたか?、わしらを嗅ぎ回っとる竹期の元郎じゃな、ええつまみにはなりそうじゃ」

そう言い巨大な女性は笠を外し、地面に投げ捨て酒を飲む。

デッッカ…遠目だけどあの人200cm以上は全然あるぞ…、てか角??生えてるし…鬼か?。

元郎は強く言葉を返す。

「お前…巴とか言う龍の末裔か?、探す手間が省けたは、魔王軍とか言う奴らの居場所教えてもらうぞ」

元郎はそう言うと腰に佩いてある刀を抜き勇に小声で話す。

「ユウ…あいつはやばいぞ、俺らじゃ勝てん、あまり頼りたくはなかったが、丸吉に頼るしかない、俺とユウで奴を足止めし、ティラスは丸吉を呼びにいけ…ユウ刀を抜け来るぞ」

ティラスは頷き、丸吉を呼びに丸吉の家に向かって走っていく、勇は背負っている剣を抜き構える、それを見た巴は少し酔ったように話す。

「おぉ人が一人離れていくの…、なんでじゃ?、まぁええはええつまみになれよ、元郎?」

巴そう強く言い、元郎をヘビのような視線で強く睨む。

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