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異世界転生殺し-チートキラー-  作者: Michikazu Sashie
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第108話「操り人形」

ライゼレとレーゼ――二人の異世界転生者が持つのは、異例の複数の「権能」、否、「カルマ」だった。その力で数多のクラスメイトを葬り、異世界を支配してきた二人の前に立ちふさがるのは、デリトたち。愛憎入り混じる掛け合いの中で、ライゼレの真意が語られ、戦いは激化していく。

挿絵(By みてみん)

「お前たちが二人とも異世界転生者だったというわけか・・・。」

モレネは呟いた。

「その通り。私達、ライゼレとレーゼ二人共”権能”、否、”カルマ”の使い手だ。」

「くそ・・・頭が混乱してる。異世界転生者が複数人数十人規模でいたという事実も、”異世界の大原則”があるにも関わらず、二人の異世界転生者が殺し合わずに存在しているという事実が聞いたことがない。」

デリトが頭を抱えた。

「簡単な話だ。”異世界の大原則”によって、我々だけでなくクラスメイト全員が殺し合う運命だったのだ。だが、私とレーゼはそれを愛の力で乗り越えたのだ。」

ライゼレがよしよしと頭をなでるとレーゼはパンとその手を強めに払った。

「気安く触らないでください。ブチ殺しますよ。しかも愛なんて微塵も無いです。憎しみです。まぁ、尊敬とか畏怖みたいなことは無いことも無いですが。」

「ほら見て。正真正銘の愛だと言っている。」

レーゼの拒否を気にせずきゃっきゃと無邪気に喜びながらライゼレは続けた。



「しかも、ライゼレが複数の”権能”を使っていた・・・?ということは・・・。」

ゾーレも考え込んでしまった。

「そう。”業”も複数、否、クラスメイト数十人分持っている。”権能”や”業”は()()()()のチートスキルだが、()()()()()()()と聞いたことがあるのか?」

ゾッとする笑みを浮かべるライゼレの前に皆、足がすくんだ。

「・・・なるほど盲点でした。私がいないうちに数十人同時に異世界転生していたとは。だからあなたの<喰霊>という”権能”を聞いたことが無かったのですね。ライゼレは<喰霊>よりももっと強い”権能”を持っているから。

ですが、我々の勝機が薄れたわけではありません。同時にいくつ”権能”を使えようと所詮、使うのはひとり。」

ユークリートが<オーディンの雷鎚>を引き、ライゼレに照準をあわせた。


「ユークリート。あなたの相手はこの私です。」

弓をひこうとした瞬間、ユークリートの目の前にウルレカッスルが降り立ち、その体を槍で貫いた。

「かはっ・・・。」

転生の女神長は血を吐いた。実体となったことで通常の攻撃が効くようになっていたのはユークリートも同じだったのだ。

「しまった!ライゼレの過去を見せたのはウルレカッスルから意識を逸らすためか・・・!」

デリトはユークリートのほうへ行こうとしたが、その前にゾーレが立ちはだかった。


「ゾーレ・・・?」

「デリト・・・助けて体が・・・動かない・・・!」

ゾーレは苦しげな表情をしながらデリトに剣を向けた。


「まさか、ライゼレのいや、レーゼの”業”・・・!」

「その通り。ほら、その魔族の少女だけではないぞ。」

「はっ・・・モレネ!」

「<ファストキッチン>。」

モレネはレーゼの”業”<操り人形の祝宴パペットパレード>によって体の自由だけではなく、精神まで操られ、ライゼレやレーゼのステータスを強化している。

ゾーレはライゼレが<コピー>した<操り人形の祝宴パペットパレード>だったため精神を操ることまではできないのだった。


「おお・・・!君の料理はなかなかだな。バフ効果もさることながら非常に美味だ。このまま私の専属料理人にしたい。」

ゾーレとモレネの動きを止めたライゼレとレーゼはモレネの”権能”によって出現したホカホカの焼き立てパンを頬張っている。

サクッサクッと音をたてながらクロワッサンを食べる余裕の二人を見ながらデリトは打開策を考えていた。


「うまそう・・・じゃなかった、どうすれば・・・!」

デリトはパニックになりすぎて頭の中が意味不明になっている。

「ふぅ・・・!攻撃力と防御力のバフもかかったことだし、デリト君。いよいよ本当にきみが消えてもらう番だ。レーゼ、君のモレネ君と私のゾーレ君を取り替えっこしよう。」

「はい。」

ライゼレは一瞬だけ<操り人形の祝宴パレード>を解除し、モレネに再び”業”をかけた。

「あ、あれ!?何でアタシ操られてんだ!?」

モレネは精神の支配が解け、どういう状況なのか分かっていなかった。

対して、レーゼはゾーレの精神を操り、全身を動かして長い刀を出現させた。

「発動せよ、<アンチヒーローデリートシステム>。」

腕をあげたレーゼはくい、と手を動かし、ゾーレを操った。


ゾーレの<アンチヒーローシステム>を使って、異世界転生者の属性を持つデリトを消そうとしたのだ。


すぐさま目にもとまらぬスピードでゾーレがデリトに近づき、刀を振り下ろそうとした。

その時、閃光がデリトの前を横切った。


作者のほか作品もぜひご覧ください!

・異世界転生殺し

https://ncode.syosetu.com/n8355gr/

・SEX ANDROID(完結)

https://ncode.syosetu.com/n9297hx/


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