108 戦いの果てに
では3章エピロ……あれ? どうしてこうなった……
それと、どこかで記憶間違いをしていたのか、アシュリアの王女設定が第一から第三になってました。
迷いましたが、全話後者に修正しました。漏れあったらすみません。
そろそろキャラ設定表でも作らないと管理できなくなりそう……
「嘘だロ!? 信じらんねェ! あんなガキが魔王を殺ったってのカ!?」
「あーあ、知らないんだ―。こりゃ帰ったら確実にオセッキョーだね! クククッ」
「ナッ!?」
アルストロメリアより少し離れた東の岩場。高く聳える場所から魔術道具を介して魔王を監視していた紫髪の少年は笑いを堪えるのに必死な金髪の少女の言葉に怯え、恐怖からか魔術道具を持つ手が震えていた。
普段は釣り気味な目の印象の通りに強気に出ていることが多かった少年だが、自身が招いた失態が呼び寄せるであろう未来に少女に反論する気すら失っていた。
「ダイジョーブ、ダイジョーブ。シェリガーの旦那は最近手に入った神子の素体に御熱心だからさ。失敗のひとつやふたつ、大目に見てくれるって!」
「くっ、元はと言えばシェラ、お前ガ!」
「えー、あたしはカンケーないよー? 功を焦ったのも、引き時を見誤ったのも、全部センちゃんでしょー?」
「それハ……!」
事実であるが故に、少年……センガの声はしりすぼみしていく。その顔を見て満足したのか、少年のことをからかっていた少女、シェラは少年の後ろに立つとにこやかにほほ笑んだ。
「じゃあ、帰ろっか」
「クソッ、なんで魔王が人間の味方してんだヨ! 勇者の連中だけならなんとかなったはずナンダ!」
「ほらほら、魔物化がシンコーしてるよ。落ち着いてシンコキュー、シンコキュー」
ビキビキと身体全体が蠢き、変化を始めた少年の身体を慰めるようにシェラが撫でる。するとその変化も次第に落ち着きを取り戻していく。
「クソッ、なんデ……今度こそはっテ……」
「マオーに関してはブラインの失態もあるんだからさ。あのショーネンのこともリエルナさんに聞けばわかるって。きっとあのショーネンがそうだろうからさ」
「クソ……」
少女が指を一振り。光が歪んだような現象の後、岩場の上には誰もいなくなっていた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「……終わった……のか?」
「えぇ、おそら……く……」
「……? どうした?」
「あなた……いえ、なんでもないわ」
「なんだ、気になるだろ。言いたいことがあるなら言ってくれ」
星の魔術の禁呪【星之終焉】を受け、魔幻獣オリエンス・ペペルティアは跡形もなく消え去っていた。
やっと終わったと安堵したレクトルだったが、レクトルを見た瞬間ベルが目を丸くして驚いていたのを見て再び緊張を取り戻す。その様子に不安になったレクトルはベルを問いただすが、ベルは少し考え込んだ様子ですぐに答えを返さなかった。
そしてゆっくりと口を開く。
「そうね……まさかあなたが禁呪まで使えるとは思っていなかったわ」
だが、それはベルが驚いた理由とは別のものだった。適当に思い付いたことを口にしただけだった。だが、嘘でもなかった為レクトルはその事に気付かず疑いもせずに答える。
「まぁ、言ってなかったしな。やっぱり珍しいのか?」
「……その認識はいい加減改めなさい。そうね、今となっては誰もいない……くらいに思っていた方がいいわ」
「誰も……いな……い?」
そのベルの言葉にレクトルの頬に一滴の冷や汗が流れる。世界にただ一人の禁呪使い。やってしまった感が半端なかったからだ。
もはや後の祭り。せめてでもこれ以上の被害を抑える為にはどうしたらいいかと考えていたレクトルの思考は背中に突如発生した衝撃に中断される。
「師匠すごい!」
「サクラ……」
「すごくきれいで、かっこよかった……!」
「あ、あぁ、ありがとう」
「うん!」
まるで底知れぬ宇宙で発生する超新星爆発のような色鮮やかさを以て放たれた砲撃はサクラに強い感動を与えたらしかった。それを放つレクトルの姿を自分のことのように誇らしげに笑うサクラに、先ほどの不安も消しとんでいた。
「それで、これからどうするの?」
「どうするって言ってもな……」
ベルの言葉を受け辺りを見渡せば、セピアと戦ったときよりも酷い光景が眼前に広がっていた。見渡す先に広がっているのは暴走したオリエンスによって破壊されたアルストロメリアの姿だった。
その凄惨さはもはや廃都となったレアの故郷、グランノワールを彷彿とさせるものがあった。直接的な魔術の攻撃を受けた住民は一般人であれば生存は期待できそうにないほどの損害だ。
「助けないの?」
そう促すのは今もレクトルにしがみついているサクラだった。サクラはレクトルの事を困っている人を放っておけない、ヒーローのように思っている節があった。
レクトルとて助けたくないわけじゃなかった。自身のせいではないとはいえ、もしかしたら助けられる命があるかもしれないのは確かなのだ。ここで無視すれば、今度は後で誰かが死んだと知った時に後悔する可能性が高かった。
だが、それには相応のリスクが存在する。とはいっても、それはレクトル自身が命や金銭のような対価を払うような話ではない。ただレクトルが望む静かに暮らしたいという平穏とは程遠い行いというだけである。
その思いと住民の命。比較する必要すらなくどちらが重いものかは明白だった。
「問題は山積みよ」
「あぁ、だが……今回ばかりは押しつけてしまってもいいよな?」
ベルの視線の先にあるのは王城に突如生えた聖樹だった。それを見たレクトルはあることを思い付いたかのように呟いた。
「あら、彼女には厳しいのね」
その意味を悟ったベルが意外な主の行動に嫌みを告げた。だが、レクトルは既に吹っ切れているのかその嫌みに対してもどこかどこ吹く風だ。
「アシュリア王女には随分と振り回されたからな。ちょっとくらい仕返ししてもバチは当たらないさ」
「おひめさまをどうするの?」
「うん? 別にアシュリア王女をどうにかするわけじゃないぞ。何か奇跡みたいなことが起こっても、全部アシュリア王女のおかげってことにするだけだ」
「師匠のおかげなのに?」
「う~ん、まぁ、そうだな」
「でも……」
師であるレクトルのいいところをみんなに知ってもらいたいと思っているサクラとしては受け入れがたいことだった。自分を助けてくれたレクトルはこんなにすごい人なんだと自慢したかったのだ。
せっかくの機会。だが、それを拒んでいるのはレクトル本人ということもあり、強くは言えなかった。
「サクラ」
「ベルベル?」
そこでベルがちょいちょいと手の先を動かしてサクラを呼び招いた。それを訝しみながらも近づくサクラ。ベルはやってきたサクラにコソッと耳打ちする。
そのやり取りはどこかレクトルがサクラに名を与えた時の状況に似ていた。
「……! そんなのやだ!」
「でしょう? なら、わかるわよね?」
「うん! 不思議なことが起きてもおひめさまのおかげにする!」
「上出来よ」
「まったく、何を吹き込んだのやら……」
レクトルはそのやり取りの中身を耳にしないでもなんとなく察しつつ、特に横やりを入れることはしなかった。
一応、ベルがレクトルを思ってしてくれているということはわかっていたからだ。自分勝手だが、気に入った者の意はきちんと汲んでくれる。それが必ずしも本人にとって最善とは言い難い時もあるのが偶に傷だが、そのどこか魔王らしくあり、魔王らしくもないベルのことをレクトルは信頼していた。
今回のことも、結果としてはサクラをレクトルの望む方へと意見を変えさせた。だが、その理由に不安になるのもまた事実だった。それでも深く聞かないのはその結果自分が墓穴を掘ることにつながるのをなんとなく予想できてしまうからだった。
今害がないなら後回し。未来の自分が最善を選択できることを願って今に目をつぶる。ここ数日でレクトルが幾度と行ってきた逃避だった。
「じゃあ、やるか」
「もう慣れたものね」
「それが良いことか、悪いことかはよくわからないけどな」
レクトルは手を天にかざす。その先には今なお【夜の帳】が夕焼けにも早い空を埋め尽くしていた。
「我が祈り捧げるは天司る明星の女神、希うは常しえの奇跡。異常ある者を正しき姿に、理を外れし者を正しき道へ」
足元に複雑怪奇な魔法陣が次々と描かれていく。強力な星の魔術の中でも、2番目に多用していると言ってもいい、もはや見慣れつつある魔法陣は層を成し、天空に光を生成する。
1番使用しているのは言わずもがな。レクトルにとって最強にして万能の守り、【縮退星】だった。なおも詠唱は続く。
「闇を照らし、光で満たせ。救い誘い、不浄を払え【極光天】」
魔術の完成と共に天に集まった光が弾け、周囲にオーロラが広がっていく。その光はアルストロメリア全域に光を降り注がせていった。
「そろそろ立ち去った方がいいんじゃない?」
「ん?」
「彼女たち、目を覚ましそうよ」
「彼女?」
ベルの視線に促されてレクトルが目を向けた先に倒れていたのは魔幻獣と戦い気を失っていた《勇者の楽園》のメンバーたちだった。
「あぁ、あの変態勇者の……確かに面倒事が目に見えてるな」
「変態って、あなた……」
主のあまりにもな物言いに魔王であるベルがちょっと引いていた。レクトルにとって少女が少女を妊娠させるというのは普通ではない変わった……変態行為として認識されていた。
だが、実態は少し……いや、大きく異なっていたが、事情を知らない、知ろうとしないレクトルにとっては関係がないことだった。
関われば面倒なことになる。その認識自体は間違っていなかったからだ。
「アシュリア王女の事も気になるが、今は一旦創作世界に戻るか……」
「そうね、私も流石に疲れたわ」
「ベルベル大丈夫?」
「えぇ、心配してくれてありがとう。サクラも平気?」
「うん、大丈夫だよ!」
「そう。なら――あ、そうよ! 大事なこと忘れてたわ!」
そう言ってベルが取り出したのは掌サイズの黒い宝玉だった。
「それは……!」
「あなた、もうちょっとで核ごと吹き飛ばしていたところよ」
「悪い……完全に失念していた。助かった」
「まったく……」
ベルは黒い宝玉……オリエンスの魔王核をレクトルに渡すと視線を遠くへと向けた。
「え? 俺がやるのか?」
「えぇ、私は少し寄るところができたから。サクラの事は任せたわよ」
「寄るところ?」
「それじゃあ、よろしくね」
「え、あ、おい! ベル!」
レクトルの制止も空しくベルは羽を広げると颯爽と飛び去ってしまった。
取り残されたレクトルは仕方ないなとサクラに向き直り、以前ベルが行った処置を再度施す為に力を制御する。
「それじゃあ、サクラ。ちょっとの間我慢してくれるか?」
「う、うん。大丈夫だよ」
サクラはレクトルの膝の上に背中を預け、頭をレクトルの腕に支えられていた。膝枕とまでは言わないが、レクトルの真剣な表情が間近にありサクラの顔も朱色に染まる。
だが、集中しているレクトルはそこまで気が回らない。一度奪われてしまったこともあり、ちょっとした対抗策を加えながらサクラにそっと、魔王核を浸透させていく。
「んんっ」
少し艶めかしい声がサクラの口から漏れるが、それすらもレクトルの耳には届かない。一心不乱に、ただサクラの内に眠るフェニックスの魔核を馴染ませる為に、抑え込む為に力を制御する。
「もう少し……」
「ああっ!」
レクトルが最後の仕上げにと強く魔力を込めると、それに応えるかのようにサクラの身が大きく悶えた。レクトルは細心の注意を払ってはいたが、それでもサクラにかかる負担は大きかった。
それは何もベルではなくレクトルが処置をしたからというわけではない。オリエンスの魔王核が魔幻獣となったことで格がひとつ上がっていたことが起因していた。
一度強引に奪われたこともあり、サクラに馴染みかけていた魔核もほぼ振り出しに戻っていた。それでも、サクラの命を長期的に救うには他に方法がなかった。
ベルのようにただの誓約であればレクトルの星の魔術、【極光天】で戻すこともできたかもしれない。
だが、サクラは既に何度もその光を浴びていた。なのにサクラの身はそのままだ。
【極光天】がどこを正常なものの基準としているのかはレクトルにはわからない。それでも、ある予想は立てていた。
それは本人が思う本来の自分の姿だ。傷を負っていた者は傷が無い状態が本来の自分だと認識していた。
ベルはオリエンスとの誓約によって胸を大きくしていたが、本来の自分はぺたんこのままだと自覚していた。あくまで借り物の紛い物であると自覚していた。
それに対しサクラは、フェニックスが自分の中にいる状態を正常と捉えてしまっている。失うことを恐れてしまっている。
だが、それも当然と言えた。何せサクラの人生の中でフェニックスが体内にいた時間は9割以上を占めているのだ。物心ついた時ということならもはやずっと一緒にいたといっても過言ではない。
故に、サクラの傷はレクトルには治せない。それはすなわちサクラの思いを、願いを否定することにつながるからだ。
あくまでサクラはフェニックスと共にあることを望んでいる。なら、レクトルはただできることをするだけだった。サクラがそれを望むなら、その願いを叶える為に手を差し伸べる。
今まで窮屈な、寂しい人生を送ってきた分、それを取り戻して余りあるほどの幸せを得られるように。
「大丈夫か?」
「う、うん。ありがとう、師匠」
「あぁ」
まだ息は荒い。それでも、自分の為にしてくれたということをしっかりと理解しているサクラは笑顔でレクトルの言葉に返した。
「よかった」
「えぇ、無事で何よりですわ」
「あぁ、そう……え?」
突如掛けられた言葉に、サクラの頭を撫でていた手が止まる。そしてまるで壊れた人形のようにギギギとゆっくりと声の主へと顔を向けた。
「驚かせてしまったようですわね。謝罪しますわ。わたくしは勇者リサが所属するコレギア《勇者の楽園》のNo.2、カレンディナ・フェルム・ピスカと申します。あなたが、あの魔王の主で間違いありませんわね?」
「え……」
思わず見られた!? と身構えるレクトルだったが、カレンディナは気にした様子もなく普通に話しかけていた。魔王核をサクラに取り込ませていたところを見られていたものならもはや誤魔化しようもなかったが、どうやらそうではないことにほっとするレクトル。
とはいえ問われた内容は内容で油断できないものだった。だが、ベルから聞いた話では共闘のような状態にあったということだった。頭ごなしに否定するのも問題に感じた。
「違いますの?」
「……もしそうだとしたら、何かありますか?」
カレンディナから切迫した雰囲気も感じられず、軽く首を傾げる様子から大丈夫だろうと判断したレクトルは警戒を切るまではせずに軽く認める言葉を返す。まだ言い逃れが聞く範囲で言葉を濁していた。
「彼女は……無事なのですか?」
「あ、あぁ」
レクトルの言葉に安否を問いかけたのはシスターの服に身をつつんだシュゼリアだった。レクトルの言葉にどこかほっと胸をなでおろす。
そしてその場にいたカレンディナ、ロロット、キサラと無言で頷きあう。そこでキサラが前に出てレクトルの正面に立った。
「なら、彼女に伝言を頼みたい」
「伝言?」
「あぁ。私たちを救ってくれてありがとう。私たちの代わりにこの街を守ってくれてありがとう。この借りは必ず返す……と」
4人揃って頭を下げるその姿にレクトルは内心かなり驚いていた。共闘状態にあったとはいえ、相手は魔王なのだ。オリエンスが打倒されたのであれば、勇者の一味となれば掌を返してもおかしくなかった。
それが貸しをつくったと、自分たちの代わりに街を守ったと、頭を下げたのだ。魔王相手に、勇者の仲間が。実際にはレクトルだったが、明確に相手を指名した以上意味合いは同じと言えた。
「いいのか? 魔王相手に、勇者の仲間が頭を下げて」
「ふん、君は意地悪だな。彼女はもう魔王ではないのだろう? ……それに、彼女に助けられたのは事実なんだ。彼女がいなければ、我々は既に死んでいた」
「死……そうか、ベルが」
平穏を望んでいたベルが勇者の仲間を守り、共に魔王と戦った。どういった思いがベルをそうさせたのかはレクトルにはわからなかった。それでも、その思いの結果が紡いだ今を無視することはできない。
「わかった。伝えよう」
「感謝する」
「あ、あの! それで魔王は……え、っと、彼女じゃない方の魔王はどうなったのですか!? も、もしかしてあなたが……? それに、あの王城の様子は……」
気になって仕方がなかったのか、矢継ぎ早に質問を繰り返したのはカレンディナの傍付きメイド、ロロットだった。
だが、レクトルにはその質問に答えることができなかった。どうしたものかと考えたところで先ほどのキサラの言葉が脳裏に巡り、レクトルはあることを思い付いた。
「借りは返してくれるということだったな」
「え?」
「なら、魔王を倒したのはあなたたちということにしよう」
「へ?」
「何を!?」
「あ、それと、王城を包み込むように生えたあの聖樹も、あなたたちや街の住民の怪我を治したのもアシュリア王女の力だ」
「ええ?」
「じゃ、そういうことで」
「あ、おい!」
「待ちなさい!」
キサラやカレンディナの制止を聞き届けることはなく、レクトルはサクラの手を握ると逃げるように創作世界への転移を実行した。
「どういうことですの……?」
取り残された《勇者の楽園》の面々はただただ呆然と飲み込めない事態の把握に追われるのだった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ライアミッツ王国の南に広がる森にてアシュリア王女の捜索にあたっていたオルテミデア騎士団長の元にとある一報が届けられた。
「そうか……」
それを聞き入れると、オルテミデアはガンっと剣を地面に突き刺し注目を集めた。
「アシュリア王女殿下の無事が確認された! これより捜索から残りの魔物の殲滅へと方針を切り替える! 各自当初の手はず通りにグループにわかれよ!」
「はっ!」
オルテミデアの言葉で統率された兵たちはたちまちの内にいくつかのグループに分かれ、まだ森が残っている部分の探索へと身を乗り出した。
「さて……命拾いしたな。ラウド辺境伯……」
「ひっ!」
オルテミデアが放つ圧に耐えられず地面に蹲っていたここカドラックの領主ラウド・リル・ハルバーツの顔はあちこちが腫れあがり、見事にボコボコにされた傷跡が未だ消えずに残っていた。
(それにしても、まさか魔王の襲撃に遭っていたとは……今すぐにでも駆けつけたいところだが、ここからでは到底間に合わん、か。無事にすんだのであればいいが、王女殿下は一体どうやって御戻りに……)
アシュリア王女が無事だとわかると、もうオルテミデアはラウド辺境伯への関心は失せていた。ただ自分の役目を果たし、早期にアルトフェリアへと戻る為に行動に移す。
迅速に、かつ正確に。信じがたい報告を受けた後でも、騎士団長にまで昇り詰めた彼の仕事ぶりには迷いなどなく、確実に前へと進んでいた。
次回2/17更新予定です。
ちょくちょくと評価してくださる方が。ありがとうございます。
前半2章修正したいんですが、なかなか時間が取れず……もどかしい




