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第二話 夢の中にて ①

色で言うと桃色。


ピンク、というより淡くしかし薄い赤というより濃い色が、今自分の見ている・・・


見えている全て・・・。


見えている?そもそも目を開けているのか・・・?


ハッキリわかっているのは「これは夢だ」という事。


夢をはっきり夢と認識すると普通、いや、何が普通かはわからないんだけど、


自分の経験上、「こりゃ夢だ」と分かって夢の中を好き放題動こうとすると


後ろから何かに掴まれるように引っ張られる感覚のまま・・・目が覚めた。ということがある。


で、今のこの状態も夢だ。と認識している。でも何も起きない・・・?


覚えているのは彗星が落ちるのどうのと騒いでて、帰りの途中で河川敷にテレビ局の車が止まってて、


タケに安田らがいて・・・で落ちてきて・・・えっと・・・。


『たいしたもんだ。そこまで残ってるのか』


!!!


ビックリした!なんだ?声?音のような声がした!どこからだ?


目に映っているのは相変わらず桃色一色。というより手足の感覚、体の感覚がまるでない。


手はどこだ?足は?足をあげようとする。腕を曲げようとする。グーパーグーパーする。


・・・何もわからない・・・。


俺、なにして・・・俺?俺って・・・俺ってどこだ?


『ああ、ああ、迷うな迷うな!』


!!また聞こえた!誰だ!?どこにいる?・・・声も出ない・・・。


『声は出なくとも伝わってるよ。ここはお前なんだからな』


誰なんだ?これは夢なのか・・・?


『夢じゃぁないな。でも現実ってわけでもない。まぁ「現実の中の夢」かな?』


んん?何を言ってるんだ?


『まぁ白昼夢みたいなもんだははは。ん?白昼夢であってるのかな?』


あなたは誰なんだ?どこにいる?ここが俺というのはどう言う・・・


『ああわかったわかった!できる限りわかりやすく説明してやるが


理解できなくとも気にしないからな』


ああ


『俺は~そうだなぁ。この世界で言う神様みたいなもんだ。んでお前はその神様の半分の半分だ。以上』


ふ~ん。あなたは神様で俺はその神様の半分の半分か・・・なるほど。


『・・・わかった・・・?』


全っっ然!!


『だよな~』


俺の夢なのに神様?で俺がその神様の神様?


『俺の半分の半分だ』


じゃ神様じゃん。


『あそうか。じゃなくて!お前は俺の分け身の・・・あ・・・』


ん?


『半分の半分、じゃないなもう、半分だった』


なんだそうか、もう半分なのか・・・ってなんの?


『だから、俺の』


神様の? 『うん』 半分? 『うん』


なんじゃそりゃああああああああああ!!


ーあまりのわけのわからなさに自分の夢ながらに叫んで突っ込んだ。


もちろん声にならない叫びだったが怒号のような気持ちが桃色一色だった目の前を吹き飛ばした。ー


・・・宇宙・・・?


ーそこには今度は黒、の中に無数の米粒、もっと小さい光の粒が無数に点在する空間。


上下前後左右、見える部分全て似たような景色の宇宙空間のような視界が広がっている。ー


というより見えている!ハッキリ!瞬きもしてる!手!足!体もあ・・・うわああああ!!


『次から次にうるさいなぁ今度はなんだ?』


か、体が・・・すけ、すけて・・・スケスケに!!


『へぇ、自我の固定だけじゃなく体まで浮かべてくるか!やっぱすげえな俺の半分!』


うわああああああああああ!うわああああうわあああああああ!


『おい落ち着けよ!説明してやっから!時間もあんまないんだぞ!』


混乱は続いている。当然といえば当然。自分の体が透けているのだ。


今まで体の感覚すらなかった事も全て吹き飛ぶくらい体を動かしている感覚が嬉しかった


が、その途端その体がスケスケだった。その衝撃を物語る混乱だった。


腕を見てそこに腕の輪郭がありはするがその腕から向こう側の星星が見えている。


足を見ても。お腹を見ても。股間を見ても・・・とここで全裸なのを自覚して前を隠している。


スケスケなのに。


その股間を隠したあたりで落ち着きを取り戻しかけ叫ばなくなっている。


『落ち着いたか?』


あ、あの、


『ん?』


俺、いつ目覚めるんですか?今何時なんですか?


『・・・お前の名前は?』


え・・・?く、熊田洋介、です・・・。


『生年月日と年齢!』


○△□○年の3月10日、18です。


『この分だとちゃんと全部覚えてるな。やっぱたいしたもんだ。うん!』


で、あのいつ目覚めるんで・・・


『こうなる前、どうなったか覚えてるか?』


え?えっと・・・学校帰りに、彗星が・・・


『うんうん』


それを探してたら・・・確か・・・。


『こうなった。と』


はい。


『正解!』


は、はぁ。で、あの・・・。


『で、なんだけどな。今お前のいる場所。あ、今この空間で、だぞ?』


え?はい。


『この場所な?今お前の眠っている場所そのものなんだ』


え?・・・えっと・・・え?


『お前がこうなった時の西暦って覚えてるか?』


え?え・・・と、今年って確か○△○○年、ですよね?


『実はな・・・そんなもの、もう、ない!』


え?は?えぇ~~っと・・・それって、つまり・・・俺んち・・・


『ない!』


・・・日本・・・


『ない!!』


・・・地球・・・


『ない!!!』


えっと・・・えぇ~・・・っと・・・。


ー熊田洋介は自分の血の気が引いていくのがわかった。この透けた体。


血が巡っているかもわからない、夢の中の体・・・そう、これは夢。


洋介の夢の中の体の心は理解不能な現状にただ夢から覚めてくれる事を祈ることしかできなかった。

ちょっと私生活がバタバタでとても小説どころでなくなりましたが

少しずつ頑張ります。

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