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1章 6話
「あれ、翔吾ー。なにやってんの?」
学食に入ったところで、知ってる顔と遭遇した。
「ん、菖蒲か。いや、例の先輩の……」
「あぁ、従妹さんの」
「……?」
頭上に?を浮かべるカサネちゃん。これが世に言うフェイス・オブ・キョトンってやつだ。
「紹介するよ、こいつは幼馴染の春乃菖蒲。んでこっちは相楽カサネちゃん」
「はじめましてカサネちゃん。よろしくね!」
「……ぁ、はい。よろしくお願いします……」
「ちょっとうるさいけど、いいやつだからさ。仲良くしてやってよ」
「……はい」
「ちょっと。誰がうるさいですって?」
「いや別に。それよりお前も今から飯?」
「そうだけど……」
「じゃあ一緒にどうだ? 俺たちも今からなんだ」
「私はいいけど」
「カサネちゃんも、いいかな?」
「……はい」
「じゃあそういうことで。席取ろう」
……よかった、ぶっちゃけ二人だとこれ以上会話を続けられる自信がなかったところだ。
内心ほっとしつつ、そそくさと三人がけのテーブルへ向かう。