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声掛け
授業が終わると、ちょうどお昼休みだ。ぼんやりとご飯のことを考えていると、声がかけられた。
「なあ、これからご飯に行くんだけど、一緒に行かない?」
魔術学部というのは、たくさんの人がいる。だから、こうやってドンドンと人に声をかけていくという人もいるわけだ。でも、私も簡単についていくような女じゃない。
「ごめんなさいね。でも、これから約束があるから」
「そっか、じゃあ仕方ないね」
ポンと肩を叩かれ、その男たちは去っていく。そこに、膳所たちがやってきた。
「誰?」
「知らない人たち。それより行こ」
私は一抹の不安がありながらも、その場はそのまま教室を出た。