そのなな 優勝したのは男?
なんとなく終わりが近付いてるような気がします。
今、はまっているのはなんですか?僕は服を乾かす事にはまっています。(多分違います。)
僕は今、イクスさんのローブ?という服を乾かしてます。・・・・・・振り回して。
イクスさんは裸ではなくきちんと下着は付けてました。そして僕の服を着てます(ちなみに学ランです。)学ランの前が開いているのでときおり見える肌は白く、雪みたいであります隊長!
「あまりこっちに風を送るな!風邪ひくでしょう!」
怒られてしまった。なんか僕おかしくなったかな?
「イクスさまぁ、僕の頭を殴って下さい!お願いします!」
「(びくっ!)わ、わかった。ありがたく思えよ。」
ゴチン!
思考は良好になったみたいだ。僕はさっさとローブを乾かしてイクスさんに渡す。
「はい、終わったよ?」
「ああ、すまないですね。」
いまだに誰かがゴールしないので続いている。
「さて、なんで剣治と仲が悪いか教えて下さい。」
「・・・まぁ、いいでしょう。特別に教えてあげます。」
彼女と剣治は知り合いらしい。
彼女がある日剣治に会いに行くと剣治はずーっとフィギュアを触っていて魔界の重要書類に全く手を付けなかったそうだ。それに怒った彼女は魔法を使い、美少女フィギュアの顔だけをガン○ムにしたそうだ。そして剣治は怒り狂い彼女はさっさと魔界に帰ったそうである。・・・・・・・・多分これは剣治が間違いなく悪い気がする。(ちなみに重要書類の中身はマオウの事だったらしい。)
「・・・・時雨さんどっちが悪いと思うかしら?」
どっちもくそもない。悪いのは剣治である。
「確かに悪いのは剣治ですね。」
「そうよね!悪いのは剣治よね?」
だが・・・・。
「イクスさんはまず言葉で伝えたんですか?」
首を横に振るイクスさんは全く悪びれた様子はない。
「だってあの状態で話し掛けても無駄ですもの。」
もっともだと思うがやはりいけないと僕は思う。
「・・・・・今度剣治にあったらあやまってください。」
カチンときたと思われるイクスさんが口を開く前に僕がイクスさんの口を手で封じた。
「もがっ!」
「・・・・いいですか、どちらも悪いんです!今度剣治にも謝ってもらいますからお願いします。」
まだ何かいいたげな顔をしたので更にいいまとめる。
「・・・・白状しますが僕は剣治から貴女を・・消して構わないと言われましたが・・・消すことは出来ませんでした。それに剣治ももうそこまで怒ってませんし、謝るなら今しかないんです!」
渋々承諾するイクスさんを見てほっとした。
そして僕はイクスさんから口を離した。
「・・・・しかし、剣治が何処にいるかわからないのですよ?」
剣治は間違いなくこの巨大迷路のどこかにいる!
「さっき、声が聞こえました。彼はこの巨大迷路の中にいます!さぁ行きましょう。」
僕は横になっているイクスさんを立たせたが・・・・・。
「痛っ!」
先程の洪水で足をくじいたらしい。ほうきは大会本部に置いているので空を浮く事もできない。仕方ないので背中に背負う事にした。
「ちょっと!何をするの!」
「怪我してますから背負いながら剣治を探します!」
えええっ!と言う声が背中から聞こえる。
「私は歩けます、だから降ろしなさい。」
無理をしているのはすぐにわかる。
「遠慮しないで下さい。」
黙るイクスさん。僕は歩き出す。
カチッ!
巨大迷路のトラップを踏んでしまったようだ。
後ろから大きな何かがやってきた。
だだだだだだだだだだだだだだだだだだだ!
「時雨さん!後ろからバッファローがたくさんこちらにやってきてます。」
よくあるよくある。
「魔法を唱えたいけど力が入りません!」
ボスの手前でMP切れ。よくあるよくある。
「くっそー!」
僕は全速力で走り出した。
「イクスさん、しっかりつかまっててくださいっ!」
「わ、わかりました。」
どこかに隠れる場所はないかな?・・・・・あ、あった!穴の中で剣治が手を振っている!
もう少しで穴に入れるところで後ろのイクスさんが叫ぶ。
「もう駄目だ!もうちょっとで串刺しになってしまうわ!」
くそう!そして僕は何故か契約を思い出した。確か契約したら力が安定するはずだ!
「・・・・イクスさん、僕と契約して下さい!」
「こんな時に何言ってるのよ!」
当然のごとくお怒りになるイクスさん。僕は無理矢理背中に背負っていたイクスさんを体の前に持ってきて契約をした。別に紙でよかったけど紙はいまないのである。
「んんっ!何すんの!」
「早く魔法を使ってください!今なら出来るはずです!」
きょとんとするイクスさんに更に言った。
「早くしないと僕は潰される前に貴女を襲いますよ!」
効果絶大、慌てたイクスさんは杖を取り出し呪文を唱える。
『水を集め、束ねる海の王よ!我の前にひれ伏しその力を使用せよ!』
本日洪水二回目がバッファロー達を襲う。なんの形をしていたかわからなかったがバッファロー達は流されていった。
ポカンとするイクスさん。
「・・・あんな古代魔法初めてだわ。」
自分で唱えて何を言っているんだろう。
「・・・時雨君、君が契約なんてするからあんな魔法彼女が使えてしまうんだ。・・・罪は償わないといけないよ。今後は頑張りたまえ。」
剣治はそう言い残してポカンとしている魔法使いの所に歩いて行った。後は剣治達の問題だから僕は静かにゴールに向けて走り出した。
途中、罠に引っ掛かっている瀬里奈さんを助け、そして様々な罠を発動させながらゴールまでやってきた。だが・・・・。
「負けませんことよ!」
すんげぇ勢いでイクスさんが走ってきた。
「・・・もうきょったかマカロニめ!だが甘いわっ!」
瀬里奈さんは僕に放り投げるように言った。頷いた僕は瀬里奈さんを投げる。ゴールではなくイクスさんのほうに・・・・。
「・・・ガン○ムちゃん、後は頼んだよ!」
そういって瀬里奈さんはイクスさんに突撃。
「スレッ○ーさーん!」
剣治は何か叫びながらその光景を見ている
イクスさんに瀬里奈さんはぶちあたり、二人は気絶。僕はゴールに向けて歩き出した。
瀬里奈さんには悪いが僕は二人共連れていった。
『ゴール!今時雨選手が気絶した二人の選手を連れてゴールしました!しかしイクス・リベナ・マカロニ選手は気絶している為勝ったのは瀬里奈選手です!これにて解散します。』
終わった・・・・何と無く長かった今回。僕は気絶している二人を抱えてマンションに帰ろうとした。
「・・・・時雨君、後一回て大会は終わる。せいぜいがんばってくれたまえ。」
そんな剣治の言葉を聞きながら僕は巨大迷路を後にするのであった。
マンションに帰ると管理人さんとシスウェルさん、メイさんが歓迎してくれた。
姿がないシャドさんは誰かにロープでグルグル巻にされて僕の部屋で寝ていた。
「・・・シャドさん、大丈夫ですか?」
「んあ?時雨殿。」
僕を追い掛けていたら誰かにやられたそうだ。(犯人は間違いなく剣治だろう。)僕はシャドさんにどいてもらいイクスさんを寝かせた。時折、寝言をいうから大丈夫だろう。
「・・・やらせはせん、やらせはせんぞ・・うーん。」
瀬里奈さんとイクスさんはおいといてシャドさんメイさんと一緒にテレビを見ることにした。
『・・・・いやー次で優勝決まりますね?』
『そうですね、次回はとうとうプリンセスが決まります!』
いつものアナウンサーとゲストは・・・・剣治?
『剣治さんは今日、巨大迷路の中まで行ってましたが大丈夫でした?』
『はい、大丈夫でした。僕の友人が頑張ってくれたから僕は嬉しいですね。』
しかし、なんで剣治は迷路にいたんだろう?
『次回は優勝候補の二人目ベリル選手と新人の瀬里奈選手ですね。』
『ベリル選手は美しいと評判ですが、僕には必要ありませんね。』
多分、剣治には家にあるフィギュアがあれば何もいらないんだろうな。
だが、剣治は途端顔を曇らせていった。
『・・・次のお題は実力でしょう?魔界が吹き飛ばなければいいですが。』
・・・・そんなにベリルさんという人は強いのか?
『確かにベリルさんは神様ですからね。』
ここでゴッドがでてきたか・・・・。
『大会に出ている人達の中で一番美しく強いそうです。ファンクラブまで出来たそうです。』
す、すげぇ。
「・・・時雨殿、必ず勝ってください!」
「そうです!偉ぶっている神様なんかいてこまして下さい!」
「う、うん努力はするよ。」
二人の応援され(二人のほうがかなりやる気が出ている。)僕は頑張る事を誓いました。
神様はいるのだろうか?そして僕が(瀬里奈さん)が優勝すれば人間界に僕は帰れるのだろうか?
「ま、今度の相手は神様だ。・・・・気を引き締めないと消されるかもしれないな。悪いが始めから本気でいこうか?」
天使が真面目に言っているんだから間違いないだろうな。・・・しかし、どんな顔しているんだろう。
僕は紙に書いて二人に見せた。
「・・・時雨殿は絵がうまいな。」
「確かにうまいですね。だけど・・・・相手は女性ですよ?」
僕が書いた絵はお爺さんの神様であった。その後、三人で絵を沢山かきまくりファックス(シャドさんがどこからかもってきた。)であるところに送った。
『あ、今ファックスが送られてきました!』
『誰からですか?』
『ペンネーム、ジアメさんから神様へのお便りです。・・・・似顔絵まで書いてくれてますね。』
『・・・確かに書いてくれてますがこんな顔ではありませんね。・・・・・犯人はわかりました!』
早速ばれてしまった。
「時雨様、大丈夫ですよ。別に悪い事はしてません。」
「そうだ、時雨殿は何もしてないからな。」
『犯人は誰ですか?』
『・・・・明日、優勝者が決まったらいいますよ。』
そして最後に剣治はぼそりとこういった。
『・・・・ジアメ君、負けたら帰れないからな。』
やはり明日は本気でやらないと僕に未来はないのかもしれないな。
今夜は僕が料理をすることにした。(まだ、包丁とフライパンしか扱えないし基本を教えてもらっただけだ。)
結果、食卓から声がしなくなった。
「・・・・まぁ、時雨殿、そのなんだ食べれないことはないな。」
「そうですね。頑張れば食べれますよ。」
それは慰めだろうか?この二人はまだよかった。先程起きてきた二人は酷い事を言う。
「・・・時雨君、何これ?悪いけどへたっぴだわ。」
「・・・全く、こんなまずいものは初めて食べました。棄てていいでしょうか?時雨さん。」
「あははぁ、ご自由にどうぞ!」
ショックだ。かなりショックだ!だが、仕方ないのである。こうしないといけない理由があるのだ。
ピンポーン!
メイさんが席を立つが僕のほうがはやい。
「ちょっと友達が来たみたいだから僕は外にでてくるね?」
僕は振り返らずに外に出た。外にはやはり剣治が立っていた。
「・・・・ご苦労だね、わざとみんなに嫌われる真似をしてるのかい?明日で君はいなくなるから・・・・・だが、もし君が負ければ帰れないんだよ?」
図星だ。剣治に隠し事は出来ない。僕が黙っていると剣治は更に続けた。
「優勝候補のベリルはかなり強い。間違いなく瀬里奈姉さんは足手まといになる。」
何を言っているんだ?
「・・・明日の優勝決定戦でのお題は何だと思う?」
うーん、またろくでもない方法だろうな。
「・・・ポケ○ンバトルかな?」
「・・・ハズレ、答えは実力行使の椅子取り大会。」
なんだろうそれ?
「ルールは簡単、相手を先頭不能にした後に椅子に座れば勝ち。」
「ということは相手を必ず倒さないといけないのか。」
なんとも厳しいルールだ。
「・・・・ちなみに発案したのは僕だ。」
なんとも酷い友人だ。
「まぁ、明日は頑張るよ。」
剣治は歩いて夜の街に消えていった。
「・・・時雨。」
「・・・なあに?」
「近頃面白い事やってないな。コメディーじゃないぞ。」
「・・・・そうだね。」
部屋の中ではお酒を飲んでいる人達が沢山いた。・・・・いや、全員だ。なぜか管理人さん、シスウェルさんまでお酒を飲んでいる。
「・・・時雨君、あんなまずい飯つまみにもならなかったぞ!」
瀬里奈さんが小さいまんま僕に野次をとばす。
『そうだそうだ!』
周りの人達も同意する。
「ドッグフードの味がしたぞ!」
・・・・鋭い。まさかばれるとは思わなかった。瀬里奈さんはドッグフードを食べたことがあるのかな?
「ついでにキャットフードの味までしやがったぞー!」
ば、ばれた!
『そうだ!猫の味がしたぞ!』
なんか勘違いしてるような気がするがやばい!(中身を知っている僕は料理を食べる事が出来なかった。)あと、入れたものは・・・・。
「時雨殿、林檎のしんをいれたら駄目だぞ!」
やはりシャドさんにはばれたか。
「あはは、じゃあ僕は寝るね?みんなお休み。」
しかし誰かに裾を掴まれた。
「・・・時雨さん、いきなり契約とか言いながら本当は私とキスしたかっただけじゃありません?」
酒瓶を片手にもちイクスさんが聞いてくる。
「い、いえ滅相もない!あれは時間がなかっただけです!」
まだ他の人がドンチャン騒いでいるのでみんなには気付かれていない。
「・・・ふーん、そうですかぁ。あれは仕方なくですかぁ?じゃあ・・・今度は私からしてあげましょう!」
ブンブン首をふり否定する僕。
「い、いえ、結構ですイクス様!僕は貴女からそんな事をされる程僕は何もしてません!」
妖しく笑うイクスさん。
「ふふふ。私は嬉しかったんですよ?まだ助けてもらったお礼をしてあげません!」
「いえ、結構ですよ!そうです、僕はただたんに剣治と・・・・ってうわっ!」
押し倒された!やばい動けない!まるで蜘蛛に捕まった虫みたいだ!
「ふふふ、ありがたく思いなさい?」
「うわぁあ!んー!」
情けない事に僕は気を失った。最後に天使の声が聞こえたのは覚えている。
「・・・やれやれ、お前は本当にへたれだな。」
余計なお世話といいたかった。
そして朝。起きたらみんな寝ていた。グッスリと眠っている。多分昼過ぎまでは起きないだろう。だが、瀬里奈さんは連れていかないといけない。僕はまだ寝ている瀬里奈さんを背負い、最後に手紙を書いた。
『今までありがとう。またいつか戻ってくるかもしれません。 時雨』
「うーん、頭いたーい。」
大会本部の前で瀬里奈さんは起きたがかなり苦しそうだ。二日酔いかな?
「大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ。」
声は今にも死にそうである。 しかし大会本部の人達は瀬里奈さんに見学を言い渡した。つまり、神様と一人で戦わないといけないという事である。
『さぁ、選手入場です!まずは神様、ベリル選手です!』
観客席は凄まじい歓声である。(特に男達からの歓声が多い。)出てきたベリルさんは確かに美しかったが、僕は興味はなかった。
『次に瀬里奈選手ですが二日酔いの為、出てません。』
途端ブーイングが鳴り響く。
『そして常にビックリな行動をする時雨選手!』
歓声はベリルさんに負けてしまうが僕には嬉しかった。(どこかのおじさんが愛してるぜ!と言ってくれたのでぞっとした。)
僕がベリルさんの前に立つとベリルさんは喋りだした。
「ふーん、弱そうな顔してるわね?」
「うーん、昨日へたれって言われました。」
まぁ、仕方がない発言である。
「今まで勝てたのも偶然ね?」
「はぁ、確かにそうかもしれませんね。」
キッ!と睨まれた。何故に?
「この男、気にいらないわ!一発で倒してあげる!」
歓声が辺りに響き渡る。静かになったところで更に僕に聞いてきた。
「私は綺麗かしら?」
「・・・確かに綺麗ですね。」
再度歓声がなり響き、ベリルさんは満足そうな顔だ。
「どう?私を好きになった?」
「いえ、綺麗だけど嫌いだと思います。」
僕は即答した。辺りに静寂がおとずれたが、笑い声が響き渡った。
「がはは!よくいったぞ!」
さっきのおじさんである。ベリルさんの顔は怒りに歪んでいる。
「・・・すぐに消してあげるわ。」
日頃のストレスか僕は自分を見失っていた。(牛乳を飲んだらなおるだろうか?)
「・・・・出来るならやってください。」
そして始まりのアナウンスが流れる。
『それではっ!始めっ!』
『我は、怒りに自分を忘れし天使。』
さっさと天使化して相手のふところに入り一撃を繰り出す。・・・・ハリセンで。
すぱぁぁぁあん!
上空にベリルさんが吹っ飛ぶ。
「よくもやったわね!」
剣を取り出し僕に向ける。上からの攻撃をハリセンでたたき落とす。
すぱん!
剣に衝撃を送り込み一瞬だがベリルさんの動きが止まる。見逃す程今日の僕は甘くない。
すぱぁぁぁん!
もう一度ベリルさんがちゅうを舞う。僕も吹き飛んだベリルを追い掛け空に飛ぶ。そして地面にハリセンでたたき落とす。これを喰らったら流石の神様でも昇天である。
渾身の一撃を繰り出し、ベリルさんに振り下ろす。
「時雨やめろ!」
天使が僕を止めた。
「もういいだろう?お前の勝ちだ。」
地上に落ちていくベリルさんを助け、僕も地上におりた。
グサア!
剣が僕を貫いた。たまたま落ちてきた所に僕がいたからである。しかし、僕が避けたらベリルさんに当たっていた。だが心配しないで欲しい刺さった所は僕の羽である。
「・・・うんが良かったな。」
「まぁ、たしかに。」
僕はそのまま椅子に座った。これで全てが終わった。
歓声が聞こえる。
「いいぞ兄ちゃん!俺と結婚しようぜ?」
僕は大声で叫んだ。
「遠慮します!」
えー実は次で終わりです!ごめんなさい!優勝したのは時雨君みたいですがきちんと瀬里奈さんになっています。さて、いろいろ大変ですが最後に見てくれてありがとうございます。次回はエピローグです!短くなると思います。