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そのろく 真面目な時雨!


今日の晩御飯はマカロニの入ったスープである。(ちなみにシャドさんは林檎を沢山食べている。)


「・・・へぇ、やっぱりメイさんは料理がうまいですね。」


食べながら感想を口にだす。


「ありがとうございます!時雨様にそういってもらえるとうれしいです。」


そういえばマカロニを食べて思い出した。


「誰かえーっとなんて名前だったかな?イクス・・・・・なんとかマカロニって名前の魔法使い知っている人いるかな?」

天使が僕に話し掛け、訂正を促す。


「イクス・リベナ・マッカローにだ!お前だってじあめとか呼ばれたら嫌だろう?」


確かに嫌である。


「じゃなかった。イクス・リベナ・マッカローにだった。」


瀬里奈さん、シャドさん、そしてメイさんが頭をひねる。


「うーん、知らないなぁ。」


「私も知らないな。」


「私は記憶がないのでサッパリですね。」


ピンポーン!


誰か来たみたいだ。メイさんが走って行き帰ってきた。

「剣治さんと申す人が時雨様にようがあるそうです。・・・・どうしますか?居留守使いますか?」


「いや、いいよ。じゃあちょっと行ってくるね?」


コップに入っていた飲み物を少し飲み、僕は剣治に会いに席を立った。




「・・・私は喉がかわいたな。少し飲み物がのみたいから何かくれないか?」


「すいません、いまちょうど切らしたところです。」

「え、私も何かのみたいなぁ。もう残ってないの?・・・・あ!シャドあんた時雨君の飲もうとしてない?」

「別にいいだろう?時雨殿はまだ帰ってきてないからな。それに時雨殿は優しいからそのぐらいで怒るはずがないだろうに?」


「時雨君に甘えないでよ!彼は私の物よ!」


ギャーギャー!




僕は外に出て剣治に会った。


「・・・時雨君、どうやら君は魔法使いに会ったみたいだね?」


「うん、なんか『私は偉いぞ』オーラが身体から滲み出ていた気がしたよ。」

うんうん頷く剣治。


「イクスはお高いところがあるからね、彼女は魔法使いの中でも屈指の実力を持っているんだ。大会優勝候補の一人だよ。マダン○も使えるそうだ。彼女は異名をもってのさ。」


「異名だって?」


「ああ、『五月雨の蒼い月』という異名さ。」


「・・・無駄に長くないかな?」


剣治は最後に僕に注意した。


「・・・彼女を必ず立ち直れない程ボコボコにしてくれ!絶対だぞ?もし守れないなら人間界を潰してナマコの世界にするからな!」

「なんでそんなに怒ってるの?」

かなり珍しい現象である。剣治は普段かなり冷静だし、隠れた優しさを持っている。


「・・・彼女の為だ。少しお高くとまりすぎだ。ナマコ世界にした後は大罪人になってでも彼女をこの世から葬り去る!」


「・・・お化けになったら?」


「念仏唱えて消えてもらう!奴は一度心に傷をおうべきだ!」


そういって走り去った。

部屋の中ではまだ乱闘が続いていた。


「・・・よこしなさいよ!それは私が飲むの!」


「嫌だ。時雨殿の湯飲みは私のものだ。」

「あわわわわっ!」


部屋の中は戦場だ!本やら包丁が飛び交っている。


「ちょっと二人共やめてください!時雨様が固まってますよ?」


僕は何となく穴があったら隠れたいなぁと思った。

戦場は散らかっている。

「し、時雨君これは誤解よ?飲み物を争ってたの!」

「そ、そうだ!飲み物が無くなってたから争ってたんだ!」


僕は溜息を出してもう一度外に出ることを決意した。

「・・・・メイさん僕、飲み物買ってくるよ。帰って来る前に出来れば片付けといてほしんだけど?」


「はい!時雨様、まかせてください!私は貴方のメイドだから頑張りまーす!」

僕は早速飲み物を探しに旅に出るのであった。




「メイ!あんた何時雨君に色めき立ってんの!」


「そうだ!何してんだ!」

「誤解ですよっ!ただ二人より頼りにされているだけです!」


ギャーギャーギャー! 夜道を一人歩いていると声がした。


「お一人で夜道を歩くと危険ですよ?時雨さん?」


声の主は空にいた。


「あ、イクス・リベナ・マッカローニさん!」


ほうきに乗って僕を見ている。その、スカートが風で動くたびに・・・白いパンツが見える。それに気が付いたみたいでおりてきた。


「・・・どこ見てんですか?」


「・・・その、何となく。」


ふん、と鼻を鳴らし僕に告げる。

「まぁ、いいでしょう。貴方達の今度の相手は私です。まぁ勝つ事は出来ないでしょうけど頑張って下さいね?」


おーほっほっほっほっほっほっほっほっほ


疲れないんだろうか?


ほっほっほはぁ。


やっぱり疲れるだろうな。


「・・・あの、何か飲みます?ジュースぐらいならおごれますよ?」


「・・・まぁ、貴方がどうしてもっていうならもらってあげましょう。」


声がかれている。

僕は近くにある自販機でジュースを買いに行った。

・・・・あの人はどんなジュースが好きなんだろう?えーい、直感を信じよう!

僕は目を閉じた。


・・・・・・・見えるっ!そこお!


ピッ!


ガタン!


出てきたジュースはレモンジュースであった。


取り出したらもう一つでてきた。


「・・・?なんでだろう?」


「オレの奢りだ。兄ちゃん、頑張りなよ?彼女が待ってるぜ。」


いきなり自販機が喋りだした?


「はぁ、ありがとうございます。」


「ふ、遠慮はいらねぇな。人呼んで、浜辺の切腹だぜ?覚えときな。」

一礼してイクスさんのもとに行く。


「はい、イクスさん!」


「イクス様とおよびなさい。」


「はいはい、わかりましたイクス様。(やれやれ。)」


「はいは一回。」


「はい。」


イクスさんは少し浮いたほうきに腰掛け飲み始めた。


「・・・私の好みを知っていたのか?」


どうやらレモンが好きらしい。上機嫌である。

「・・・ははっ。」


「時雨さんもレモンがお好きで?」


お高い雰囲気はなくなっていた。


「まぁ、大好きだよ。」


「そう、ありがたく思って、お礼を言ってあげますわ。」


素直じゃない人である。

「はい、ありがたい幸せです。」

「ふふっ。ありがとう!」

そういえばなんで剣治はイクスさんを嫌っていたんだろう?


「あの、一つ質問していいですか?」


「一つだけならな。」


「剣治との間に何かあったんですか?」


「・・・その質問は私に勝ったら教えてあげるわ。」

ほうきにまたがり去っていくイクスさん。今回はなかなかスカートの中身は見れなかった。

「・・・やっぱり白いな。」

「・・・うん、そうだね。」


僕は天使と男の友情を深めたのであった。それから飲み物(お茶)とおちゃっぱを買って家に帰り着く。

「ただいまぁ!みんな買ってきたよ?」


室内は完璧にピカピカ。どうやらみんなで掃除場所を分担したようだ。


「時雨君、私のした所はかなり綺麗だよね?」


「はい、綺麗ですね!いや〜凄いですよ。」


歩く度に転びそうになるぐらいすごい。 次はメイさん、やはり彼女はメイドさんだから掃除もすごくうまい。


「どうですか時雨様?」


「うん、流石だね。」


テカテカ光っていて眩しい!


そして最後にシャドさん。


「・・・すまん、時雨殿。あまり出来なかった。」


他の二人に比べるとあまり綺麗になってないが頑張ってやってくれたのは物凄く伝わってくる。


「いや、充分頑張ってくれたよ。さ、お茶買ってきたから飲もうか?」




そしてみんなが寝てしまった後、僕はなかなか寝れなかった。


「うーん、時雨殿。むにゃむにゃ。」


僕の隣ではシャドさんが寝ている。少しいたずらしたくなった。頬っぺたを突こうとして指を伸ばすと・・・・。


ガブッ!


「・・いっつ!」


ガジガジ。


「あだだだっ!」


ぺっ!


「うわあよだれまみれだ。」


悪い事はしてはいけないなぁ。僕は起き上がろうとしたができない。足がシャドさんの足に絡まっているような状態である。


「あれ?こうかな?」


なかなか離れない。


「時雨殿!危ない!ふにゃあ!」


がばっ!


「のわあ!」


シャドさんが上に乗り・・・・・完璧に起きる事は出来なくなった。目の前にはシャドさんの顔がある。吐息を感じてなんかやばいような気がしてきた。頑張れ!僕!


「時雨殿〜。」


がばっ。


「うわった!あたってるよ!シャドさん!」




それから朝になるまで僕は頑張った。気合いで。

だが、明け方になると天使に頼み気絶させてもらった。


「うーん、うーん、うーん、うーん。」


「時雨殿、朝だ!」


「うーん、あれっ?」


がばっ。


僕は辺りを見回してシャドさんの顔を見つけた。・・・・何かがおかしい。


「朝食が出来たから起こしにきたんだ。」


エプロン姿である。ぼーっと眺めていると不満げな顔を僕に向けた。

「そんなに似合ってないか?」


「いや、似合いすぎですよ。反則です。」


朝から貴重なものをおがましてもらったな。


「じゃあシャドさんが朝食作ったんですか?」


「ああ、そうだ。私が作ってみた。」


悪いが不安だ。まさかそのまんま林檎が出てくるかもしれない。 テーブル(いつの間にこんなものがあるんだろう)にはすでに残りの二人が座っていた。なぜか悔しそうである。


「悪いが二人には眠り薬を飲んでもらった。・・・・・今日の朝食を作る権利は私しかなかったのだ!」


「卑怯よ!シャド。」


「そうですよ!」


「負け犬がなんと言おうと負けは負け!おとなしく私が作った朝食をたべろ。」

朝食はかなり普通であった。パン、林檎ジャム、林檎ヨーグルト、林檎ジュース、林檎ウサギさんなんと全て手づくりらしい。

「昨日の掃除では不覚をとったからな。」


「へぇー頑張り屋ですね。」


「時雨殿に言われると照れるな。」


悔しそうな二人は味が美味しいので文句も言えないようだ。


大会の番組が始まる時間なのでテレビをつけると大会の番組がすでに始まっていた。

『さて、今回のゲストはイクス・リベナ・マカロニさんです。』


『・・・どうもイクス・リベナ・マッカローニです!』


『イクスさんは優勝候補ですが次回相手となる瀬里奈選手はどう見ますか?』


『まぁ、その子余裕かしら?』


パキッ!瀬里奈さんの箸が二つに折れた。


『じゃあ一緒に相手となる時雨選手は?』

『・・・・まぁ、大丈夫だと思いますが?』


プツン!


瀬里奈さんはテレビを消してしまった。


「時雨君、行くわよっ!あのお高い魔女っ子なんて私が白はた振らせてみせるわ!」


瀬里奈さんはかなり大切な事を忘れている。


「・・・瀬里奈さん、大きなまんまでいったら大会に出れないから小さい瀬里奈さんになってください。」

「あ、そうだね。ちょっと小さくなるから部屋にいってくるね。」


扉を閉めいなくなる瀬里奈さん。


「・・・どうやって小さくなるのかな?」


「スモール○イトじゃないか?」


「あー、有り得ますね。」


そんな事を話していると瀬里奈さんが小さくなってでてきた。


「時雨君おんぶして!」


「わかりました。早く行きましょう。」


「ふん、自分だって甘えてるじゃないか。」


瀬里奈さんはアッカンベーをして僕の背中に飛び乗った。

「瀬里奈!いっきまーす!」


手を振るメイさんに見送られて僕は大会本部に歩いていった。(いつものようにシャドさんはどこかに消えた。)


「久しぶりだね、時雨君におんぶしてもらうの。」


「そうですね、今は急成長しちゃったから無理ですね?」


途中、浜辺の切腹さんに会った。


「妹かい?ボウズ。」


「いえ、お姉さんです。」

「こりゃまたロリなお姉さんだ。これから遊園地かい?」


瀬里奈さんが不満そうに浜辺の切腹(自販機)をみている。

「まぁ、そんなもんです。」


「そうかい、またきなよ?おまけするぜ?」


「ありがとうございます!」





大会本部の前で瀬里奈さんは浜辺の切腹について聞いてきた。


「あれ、何?」


「浜辺の切腹さんです。昨日ジュースを買ったらおまけしてくれたんですよ。」

「ふーん。」




『さて、残り選手もかなり減ってきました!今回の試合は優勝候補同士の戦いです!お題は巨大迷路ですっ!』

巨大迷路?まぁ、とりあえず頑張らないと人間界はナマコの世界になってしまうんだっけ?


『妨害結構!その代わりふざけた真似したら覚悟してもらいますよ?それではスタート!』


瀬里奈さんは突っ走っていった。迷子にならなければいいけど。


「時雨さん、貴方には消えてもらいましょうか!」


不思議な杖?を取り出し僕に突き付ける。 今回は・・・・今回は必ず今の僕で勝ちたい!


「イクスさん、僕は貴女を傷付けずに必ず勝ってみせます!」


「いうじゃない、それじゃあ覚悟してもらいましょうか?」


イクスさんは呪文を唱え始めた。


「時雨、倒すなら今だ!早く天使化すれば一瞬で決着はつく!」


「・・・いや、僕は彼女を傷付けずに勝つ!」


「ならせめて天使化だけはしとくんだ!」


『我は、紅き悲しみの天使。』


『太古の洪水よ我の前に立ち塞がる愚かな者を流してしまえ!』

杖の先からめっちゃ変な顔の犬?が現れ、僕に襲いくる。


ずばっ!


僕は水の塊の犬を薙ぎ払う・・・・ハリセンで。


「やるじゃない、次いくわよ?」





これまでかなり変な顔の動物を切り捨てた。辺りは水びたしである。


「な、なかなかやるじゃない?そろそろ本気だしたげる!」

「・・・・そうですか、それでは僕も本気出しますよ。」


まず、僕の耳には彼女の唱える呪文が聞こえる。


『・・・全ての母、水。今ここに集まり判決を罪人にくだせっ!』


『我は、始まりの罪人、そして戦争の終わりを告げる天使!』


大きななんとも可愛くない竜が僕を飲み込もうとする。僕はハリセンを横におもいっきりたたき付けた。

バシャーン!


竜は洪水となりイクスさんを飲み込もうとした。彼女が慌てて逃げるが間に合いはしなかった。

「・・・時雨、いいのか?溺れ死にするぞ?」


天使がそういってくる。僕は黙って洪水を眺めていたが溺れ死にしそうなイクスさんを見て、やはりハリセンを振ってしまった。


水は上に吹き飛び、雨となった。イクスさんは迷路の真ん中で気絶していた。大量に水を飲んでしまったようだ。お腹を押すと口から水が出てくる。


「上等だよ、時雨君。君はよくやってくれた。」


どこからか剣治の声が聞こえる。

僕が黙っていると剣治はなお続けた。


「後は君の判断に任せるよ。なあに命なんかいらないから安心してほしい。・・・・早く助けないと彼女はドザエモンになってしまうよ?」


段々顔が青くなるイクスさん。だが、僕はなかなか動けなかった。


「・・・『悪魔は忠告はするが誰も助けはしない。』誰かに聞いた事があるかな?」


すると僕はイクスさんを助ける行為をした。何故身体が動かなかったかわからないが今はしなければいけない事がある。


心臓マッサージと人工呼吸だ!


僕は手慣れた感じで手早くそれを行った。身体がなれているみたいだ。


「ごほっ!」


口から金魚を出してイクスさんは息を吹き返した。 金魚は空に駆け上がり、消えた。


僕は濡れてしまったイクスさんの服を乾かす為にハリセンを振りまくった。

「は、はーくしょん!」


巨大迷路にイクスさんのクシャミが響き渡った。


・・・・・・多分、彼女は風邪をひくだろうな。僕の羽はまた紅くなった。なぜかはわからない。

なんかかなりコメディーじゃ無くなってるようなきがするのは僕だけでしょうか?さて、前回の後書きはかなり適当になってしまいました!ごめんなさい!今回は真面目な時雨君を書いてみました!どうでしたか?よければ感想を書いてくれるとかなり嬉しいなぁと僕は思います。(贅沢でありますな。見てくれるだけで僕は嬉しいです!)

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