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そのさん サプライズゲストと鼻血ぶー

今回は短いような気がします。


「・・・・じゃんけんぽん!」


鬼ゴッコはたいていじゃんけんで決める事が多いだろうなぁ。そして僕はじゃんけんがめっぽう弱い。


「あ、私が勝ちました!」

この鬼ゴッコは特殊な物で、勝ったほうが鬼がいいか逃げるほうがいいか決めれるらしい。


「じゃあ、私は鬼でいいですよ!」


『シスウェル選手が鬼のようですね。そして時雨選手と瀬里奈選手が逃げるようです!』


「じゃあ私は右から逃げるからね?」

戦場は地下ではなく近くにある学校である。


「・・・うん、じゃあ僕は左から逃げるから。」


『なお、鬼を迎撃して結構です。』


なんてルールだ。


僕の耳元で天使が喋る。

「じゃああのペッタンコを早いとこ迎撃しちまおうぜ?」


勿論僕はその申請を却下する。


「駄目だよ。そんなことしちゃあ。」

天使は少し恐い顔になり僕に話始めた。


「時雨、お前はいつもそうだ。真面目に戦おうとしない。・・・・言っておくが身体はお前一つの物ではないんだ。お前が傷つけば俺も痛いんだ!タンスで小指をぶつけた時は身もだえしていた。今度からお前が傷つけられそうになったら悪いが身体は使わせてもらうからな!いいな?」


確かに、僕は一度も真面目に相手を傷つけようとしなかった。


「・・・わかったよ、そのかわり相手は絶対傷付けないでね?」

ヤレヤレといった感じに首を縦に動かす天使。


「・・・いいだろう。それじゃ身体を借りるぞ?」


僕の意識はブラックアウト。その後なにが起こったかさっぱりわからなかった。







「・・・・時雨君!起きて!」


誰かが僕を呼ぶ声が聞こえる。辺りからは歓声が聞こえる。


『・・・・信じられない。大会新記録だなんて・・』

ついでにアナウンサーのお姉さんの困惑した声が聞こえる。


「う、うーん?」


段々はっきりする僕の脳みそ。辺りを見渡し、どうやら廊下に座っているようだ。隣に瀬里奈さんが居て僕の目の前にはシスウェルさんが倒れている。


何があったのだろう?

「ビックリしたよ!時雨君があんな事言い出すなんてさぁ。」


瀬里奈さんに話してもらった。


いきなり倒れた僕はすぐに立ち上がったらしい。だが顔付きが変わっていた。


『すまないが、追加ルールを付けてくれないか?』


僕はそういったらしい。アナウンサーさんが許可をだすと僕は追加ルールを注文したらしい。


『相手を気絶させるもしくは立てなくしたら勝ちにしていいか?』


新しいルールで始まった鬼ゴッコは直ぐに終わったらしい。・・・・なぜなら天使が僕の身体を使いいたずらしたからだ。


開始十秒、まず天使は鬼のシスウェルさんの後ろに回り込みあれを揉みまくったらしい。・・・なにやってんだ。


抵抗出来ず膝がガクガクなってしまったシスウェルさんはその後、天使(僕)に足カックンをされ廊下にダウン。審判が出てきて十秒数えて終了。天使(僕)はそのままぱたりと倒れたらしい。


「時雨君があんな大胆な事するなんて・・・・」


かなり誤解される運命にあるかな?

「だけど私の為に本気出したんでしょう?」


・・・・本気、確かにそうだろう。


一応頷いた。・・・しかしいっこうに救助班が来ない。


「ねぇ、なんで救助班がこないの?」


『救助はセルフサービスですよ。助けてあげたいなら自分で助けてあげてください。』


僕は黙ってシスウェルさんを抱き上げ、瀬里奈さんを背中に装備し、マンションに帰った。


せめて、管理人さんと瀬里奈さんには天使の事を話しておいたほうがいいだろう。

「あ、試合見てましたよ!やりましたね、時雨さん、瀬里奈さん。」


管理人さんははしゃぎながら僕たちを迎えてくれた。


「テレビに最後まで出てました!かっこいいですね?相手を助けるなんて普通誰もしませんよ!」


「管理人さん。シスウェルさんをベットに寝かしていいですか?後大事な話しがあるんです。」






僕の部屋にシスウェルさんを寝かして、既に床に座っている二人の元に行く。

「・・・・実は僕、二重人格者みたいなものなんです。」


口を開ける二人。当然だろうなぁ。だが、僕は話しを続ける。


「片方は戦闘になったらでてくるんです。・・・つまり、本気をだしたのは彼です!僕は暗い記憶しかないんです。言い訳かもしれないけど信じてほしいんです!」


必死の弁明。二人共頷いてくれた。


「時雨君が嘘つくわけないから信じるよ。」


「そうですね、時雨さんは優しそうな目をしてますからね。・・・・ところで、先程寝かせたあの人はどうするんですか?」


シスウェルさんはどこか怪我した訳ではなく、気絶しているだけだから心配することはないかな?

「・・・・時雨君、もしかしてさぁ、朝言ってた夢に出てきた人はシスウェルの事なのかな?」


黙って考え事していた瀬里奈さんが僕に聞いてくる。


「はい、地獄で彼女と鬼ゴッコしました。」


頷く瀬里奈さん。一人話しが分かっていない管理人さんに夜の出来事を話した。地獄の事、彼女と命を賭けた鬼ゴッコをした事。

「もしかして、彼女は地獄を監視している門番ゲート・キーパーではないでしょうか?」


そういう管理人さんに頷く瀬里奈さん。


門番・・・・・ある使命を守る為に頑張る魔族。住む場所で力が変わり、地獄に住む門番は悪魔並の力をもつ。


うーん、確か何かの本に書いてあったと思う。


僕の部屋の扉が開き中からシスウェルさんがでてきた。


どのような顔をすればいいのだろう。


「あ、おはよう!」


・・・・・まずは挨拶からしてみよう。


じーーーーー


うわっかなりこっち見てるよ。穴があくほどみられてる。


「・・・・君って以外に大胆なんですね?」


とうとう触れてきたか。

「誤解です、シスウェルさん!僕は揉みたくて揉んだ訳ではないんです!」

シスウェルさんの顔がしかめっつらになる。


「・・・私のでは不十分ですか?」


「いえす!ざっつらいと!」


今の発言は天使であり、ぼくではない。


「そういう意味じゃなくてですね。」


天使が耳打ちする。


「俺が直接みんなに説明するよ。」


ややこしくなるから止めてほしかったが身体が乗っ取られる。



本日二度目のブラックアウトから復帰すると自分のベットに寝ていた。


扉が開き、瀬里奈さんが入ってくる。


「・・・・あ、起きた?時雨君かなり大変な目にあってるね。」


どうやら天使が僕の過去をばらしたらしい。だが僕にあまり記憶は残っていない。


「・・・・すいません、瀬里奈さん実は僕記憶があまりないんです。」


ビックリする瀬里奈さん。

「え、嘘!昔の登場人物忘れたの?」



「はい、顔をみればある程度なら分かりますが名前だけではよくわかりません。」


なんとも中途半端な記憶喪失である。

瀬里奈さんは僕に色々試してみた。


「だっちゅ〜の!」


「胸ないやつがしたって一緒だろっ!」


「・・・・・古いですよ瀬里奈さん。」

「じゃ、これは?お帰りなさいませ!ご主人様!」


ズキン!


・・・・なんだ?この痛みは?僕は何か知っているのか。


何かが頭の中で繋がり出したがまだもやもやしている。


「時雨さん!本日の料理のお勉強の時間ですよ。」


隣のへやからそんな声が聞こえる。


瀬里奈さんも僕が起きようとするのを手伝ってくれた。・・・胸があたっていた事は黙っておこう。


管理人さんの部屋に入るとシスウェルさんが座ってお茶を飲んでいた。


「・・・天道時君、私は今日からここの門番になります。」


「あ、時雨でいいですよ。へぇ、今日から門番?ですか。・・・具体的になにするんですか?」


門番だから留守番みたいなものかな?


「・・・住民の安全を守ったりします。」


ぼでぃーがーどというやつか!

「頑張って下さい!応援してますよ!」


「ありがと、天・・・いや時雨からそういわれるとうれしいな。・・・まだ夜の事を覚えているかな?またいつか鬼ゴッコしましょうね?」


できれば危険じゃない鬼ゴッコがいいなぁ。



今日は包丁の使い方を教わり林檎の皮を剥いた。間違って僕の指の皮を剥きそうになりヒヤッとした。


部屋に帰り、剥いてきた林檎を瀬里奈さんの前にだしてみた。


「・・・どうかな?」


「うーん、まぁ初めてにしてはいいほうじゃない?」

そういって林檎を口にいれた。


「うん、おいしい!」


おいしい食べ物を食べた時の瀬里奈さんの顔はかなり可愛くなる。


見とれていたら瀬里奈さんと目があった。


「・・・・恥ずかしいから見つめないでよ!」


「すいません!つい・・・・。」


気まずい雰囲気を破ったのはインターホンだった。 僕は玄関の扉を開ける。そこにはどこかであった気がする人が立っていた。


「やぁ!時雨君。久しぶりだね?覚えているかな、君の親友剣治だよ。」


けんじ?・・・・・?



ペカーン!


記憶のピースがはまる感じがした。

「け、け、け、剣治!何しにきたの!」


やれやれと首を振る剣治。

「一回選突破を記念して記念品をもってきたんだ。・・・・瀬里奈姉さんとラブラブだったところを邪魔してすまなかったね。」


そういって僕に渡してくれたものは大きな箱だった。


「剣治、あがらないの?」

僕が尋ねると剣治は頷いた。


「・・・・この部屋にいると色々憑かれそうだからね。」


「疲れる?」


「・・・・いや、憑かれる。この部屋には何かあるよ。・・・多分君だけにしかわからないよ。念のため僕はあがらないのさ。」

そういって剣治はくるりと後ろを向き帰ろうとしたが。


「・・・・あ、そうそう。この大会には裏がありそうだから気をつけなよ。箱の中身は君を助けるかもしれないものだし、君に襲い掛かるものかもしれない。・・・・パンドラの箱を開けるのは君だから!」


そう言って帰っていった。後に残ったのはパンドラの箱とそれを持った僕であった。

中に入り扉を閉めようとして驚いた!箱が動いたのだ!


「・・・・・・・!?」


開けようかな?


「時雨君!早く戻ってきなよ!誰がきたの?」


瀬里奈さんに呼ばれ僕は箱を抱えて彼女のもとに少し急いで持っていった。



瀬里奈さんに剣治がきたこと、そして剣治がいった事を話した。

「ふむむ・・・一回選を勝ったから賞品をもってきたのかぁ。・・・開けてみる?」

開けちゃおうかな?


「・・・瀬里奈さん、中に入ってるの多分生物ですよ。さっき動きましたから。」


ゴクリ


「・・・・今日はやめようか?」


「・・・・そうですね。」

この部屋に何かある事は言わなかった。剣治が言うには瀬里奈さんには問題ないらしいから。

「・・・じゃあ私はシャワーを浴びてくるよ。時雨君、覗かないでね?」


当たり前のように頷く僕。瀬里奈さんがいなくなり僕一人になった。(隣では謎の生物が入っているらしいダンボールがあるが・・・)僕は結構気絶していたらしい。すでに外は暗い。・・・・シスウェルさんが鬼ゴッコをしに来るかもしれないので悪いが寝させてもらおう。


少し疲れたな。

ダンボールの隣で寝たのがいけなかったかな。


・・・・・開けてしまう夢をみました。




ダンボールの中からでてきたのは軟体動物みたいな生命体・・・。


「ぱーぱ!」


「うわあ!僕はぱぱじゃないよ!」


『時雨君!時雨君!』


瀬里奈さんの声が聞こえてくる。


『・・・・起きないわね。じゃあ、王子様がお姫様を起こしてあげましょう!』

王子様が?


『ん〜〜〜〜〜。』


そこで夢から覚めた。代わりに目の前に瀬里奈さんの顔が迫って来ている!


「あのう、起きましたよ?瀬里奈さん。」


目を開け瀬里奈さんは舌打ちをした。


「ちっ、あとちょいだったのに・・・・眠り薬を買ってこようかな?」


・・・・・恐っ。


「それより時雨君うなされてたよ。」


夢を思い出す。かなり恐い物が入っている気がする。

「慌てて飛び出してきちゃった。」


え、ええっ!


「あ!しまった!なにもつけてない!」


僕は鼻血ぶーでその場にバタンキュー。


「・・・やれやれ、この身体で鼻血だすなんて・・・・・。可愛いっ!時雨君。」

夢?の中で僕は天使に説教されていた。


「・・・・全く!あれほどで鼻血だすなんてなにやってんだか!」


「・・・ごめんなさい。」

「あんなお子様の身体で気絶なんて俺は恥ずかしい!」


「・・・・すいません。」

「千夏がいたらまずお仕置きはあっただろうな?」



僕が起きるまで説教は続いた。 眼が覚めると明るかった。


「・・・・?」


いつかのような重さが僕の上にのっている。またお化けみたいなやつかな?


「・・・・うーん、時雨君ぶちゅー。」


瀬里奈さんが僕の上に乗っている。あれから瀬里奈さんも眠ったらしい。(身体にはバスタオルが巻かれていた) 隣にはダンボールが未だに置いてあり、蓋は閉じたままであった。


「あれっ?」


横隅のほうに小さい字で何か書かれている。


『原点復帰を目指しまして、この中には時雨様が好きな職業をいれました。 執事。』


執事?ひつじ?ひつぎ?・・・・・!?


天使が笑う。

「なーるほど!俺にはこの中身がわかった!・・・・・・やるじゃないか、あの執事さん。時雨!朝起きたら扉の向こうに何がいたかわかるか?執事さんがお前の要望を取り入れた後だ!」


思い出した!じゃあ、まさかこのなかに入ってるのは・・・・・。


僕は固まり、ずっとダンボールを眺めていた。

すいません今回かなりみじかかったようです。さて、今回は時雨君が本気だしました。(天使でしたが。)実は時雨君がやろうとしたら簡単にできるんですよ。そして最後にでてきたダンボール!昔の見てたら何が入ってるかわかると思います!これからも応援よろしくおねがいします。

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