表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕はただ強くなりたいだけなのに  作者: suger
6.フロイド
80/145

15.興味が湧いて仕方ないフロイド

 こんにちは、フロイドです!


 元気な方が印象がいいと知ったので、元気よく行きます。


 私は年を覚えていません。十万? まぁ、もうちょっとあるかな? です!

 はい、覚えていません。ごめんなさい。テヘペロ!


 ところで、テヘペロって何ですか? 何で私は知っているのでしょうね。

 まぁ、いいです。


 住所も分かりません。何か、どこかの島、コギト島? というところの地下にいます。目が覚めたらそこにいたのです。なぜかは知りません。それが当然という風に考えてしまいます。誰か原因分かりますか?

 趣味、はないです。仕事が忙しいですから。


 職業はダンジョン製作です。

 ダンジョンの階層製作やモンスターの作成・管理、新規ダンジョンの開拓など、業務は様々です。

 そのため、ダンジョン内で発生するイレギュラーに関しては見逃してください。お願いします。本当にワンオペって難しいのです。二人体制とかにしても、操作できるパネルは一つしかないため、意味がないのです。


 私は何者なのか分かりません。気付いたらここにいたので、当然のことです。

 但し、気付いたら、何をするべきなのか、どうやってやるのかが頭の中に入っていました。

 最初は真面目に業務をこなしていました。私に与えられた役目であると、張り切っていたのです。


 しかし、途中で、飽きてしまっていました。


 そもそも、ダンジョンの存在目的は娯楽。もしくはゲーム会場。

 四~七割が攻略されており、残りが攻略できていないくらいの施設を目指せ、と言われました。誰からの言葉か分かりません。


 同時に最難関ダンジョンも設置しました。こちらは攻略者の最上位一パーセント未満が攻略できるようにするタイプのもの。何千年経っても完全攻略者が現れませんでした。

 一般的な迷宮の方が三つ四つと完全攻略をされていく中、最難関の方は、二層目の攻略すら進んでいませんでした。


 暇。圧倒的な暇。暇すぎて、管理が杜撰となってしまい、ダンジョン発生から七千年後、ダンジョン外にモンスターが出ていってしまいました。気付いたのはそこから百年後。もうモンスターの繁殖が始まり進んでおり、手遅れになっていました。

 ダンジョン外に出て行かないように設定したうえで、モンスターを生成、配置することにしました。だって、もうどうにもできないんですもの。


 しかし、これが功を奏しました。地上の民の戦闘能力が向上したのです。

 一般的ダンジョンの完全攻略数は増えていきました。私は少し難易度を上げたダンジョンをいくつか製作しました。それらもどんどん攻略が進んでいきます。最難関ダンジョンの攻略も少しずつですが、確実に進んでいきました。それでも完全攻略には程遠いです。

 もしかしたらモンスターの強さではなく、広さが遅さの原因なのかもしれないと思った記憶があります。迷路系のダンジョンも設置しました。これで頑張ってください。


 一万年も過ぎて行けば攻略が進んでいきました。それでも私の元まで来る者はいませんでした。

 最難関迷宮に来る者は、基本強さを求めていません。だいたい八割か九割の者が求めていませんでした。

 最初は強くなりたい者が来ていました。しかし、それ以外の有用性を見つけられ、あまり降りてこなくなりました。

 三層目までで、レアな鉱石や素材が取れるのです。四層目にまで降りてくる人がいません。


 ここに来る者は、富と名声や宝と素材など、強さを求めていないのです。


 四層目以降に来る者は、まず間違いなく強さを求めています。むしろ、強さしか求めていないと言ってもいいでしょう。

 強さが目的となっている者ばかりです。一番攻略を進めている拳闘士もそうです。強くなることだけを求めています。

 そうだというのに、私の元まで辿り着けていません。


 それだけです。その程度。私の暇は終わりません。


 そこで、私は一つの制約を付けました。初めてこの部屋にやってきた者にテストをします。その際、興味が湧いたのなら、その者についていきましょう。湧かなければ殺します。そして、次来た者をテストします。


 そう決めて早数年。初めての来訪者は拳闘士ではありませんでした。


 私には強くなりたいという心理が分かりません。それでもこの男児は強くなりたいと願っています。

 そして、男児と戦うことになりました。この男児も強くなることを目的にしていました。


 戦いの中、男児は思考を放棄しました。目的を何も持たず、ただ空虚な存在。

 それでも、男児の動きが変わってきました。それでも目的はありません。この方には負けないでしょう。

 そう思っていました。彼にはある瞬間に何かが見えたようです。

 血を大量に流し、体がボロボロ。虫の息。そのはずだったのです。


 彼は息を吹き返したのです。


「僕は、待っているアイツ等の元へと行くんだ!」


 私の顔を殴ってきました。

 目に光が戻っています。いえ、光が強くなったと表現してもいいかもしれません。


 私は嬉しくなってしまいました。完成した、成ったのだ、と思いました。

 彼は目的を手に入れたのです。興味湧き度が負から正へと振り切れました。針が飛んで、バネがビョンビョンとしています。


 さて、これ以上暴れられると困ってしまいますため、彼を早々に気絶させましょう。

 私は右手で彼の顔面を掴み、魔力を流して気絶させました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ