第四話「幕間での独り言」
生徒部部長を完膚無きまでにぶっ潰したわけで、本当にこの部活動モドキ(部活ではあるのだが僕は認めない)の存在に疑問を抱き始める今日この頃だった。 というわけで(どういうわけだろう)、後日談、もとい事の顛末を書いておこう。 正直、書くのは蛇足でしかないように見える気がする。だが、この後に起こる、「今」に当たる状況。この事から逃避する、気持ちを整理する意味を込めて後日談をここに記しておく。
あの後、生徒部部長、河原田望は、当然の如く失脚した。あれだけスキャンダラスな写真を人通りの多いところにばらまかれたのだ。写真の真偽はともかく、学校での地位は圧倒的に下がるだろうことは、校内の誰しもが予測出来るだろう。
河原田部長は、生徒部部長を強制辞職。生徒部から追放されたと聞いている。 生徒部部長を辞めさせられる。この学校においてそれは、社会的に死ぬのと同じ位である。
以前部活に公式非公式があることは話した通りだが、学校側は非公式をある種黙秘しているきらいがある。今の政治のように自分の都合の悪い存在はもみ消そうとするのだ。 学校側は、問題児が出るとその存在をもみ消そうとする。
具体的には、その問題児を「在籍していなかった」ことにするのだ。
生徒簿から登録を抹消し、登校義務を剥奪する。とは言えど、登校はできるが、教師、公務員に至るまで、その問題児の存在を無視する。卒業することになっても、卒業証書は与えられないのである。
一言でいってしまえば、黒歴史である。
つまり、つい先日まで生徒のトップだった彼女は、あの一件だけで、学校から存在を消されてしまったのである。
現在、河原田望の消息は一切途絶えている。一部では、転校したとか、自殺したとか、さまざまな噂が流れている。
そういえば、次の生徒部部長の話がまだだった。
次の生徒部部長は、最近転校してきた女の子だった。僕のとある友人は、なぜかその子のことをよく知っているらしいが、真面目で良い子であるんだとか。真面目云々はともかく、その女の子が可愛い可愛いと連呼してたな、あいつ。
まあ、確かに、そそっかしいところがあるが、ちゃんと生徒のことを考えている。少なくとも前よりはマシだ。 以上が、事の顛末である。特にこれ以上、あの一件で語ることはない。
そういえば、奇怪研究部部長に、今回のこれはやり過ぎなのでは?とあの後聞いてみた。その時、部長はこういった。
「あれくらいやった方がいい。奴は生徒間でもやり過ぎだと言われているからな…。それに、我が部のモットーにこんなものがある。『奇怪研究部に仇なすものは塵も残さず潰せ』…とな」
過激思想この上なかった。因みに、歴代はもっと凄かったらしい。恐るべし、歴代奇怪研究部…。
本当に書くことがなくなってしまった。そろそろ、本当に、現実、現状に目を向けねばならなくなってしまった。
ああ、出来ることなら、こうやって書き続けられればいいのにと強く思う。だけど、時間はそれを許さない。許してくれない。逃がさない。逃がしてくれない。
ある種、この部活のモットーは、その性質故に現在をこのようにした。
河原田望を失脚させた。この事実は、深くは関わってない。だが、きっかけとなってしまった。
パンドラの箱を開けた人はこんな気分なんだろうか。これほど自分の好奇心を恨みたくなったことは、今までで一度もない。
…あまりだらだら書いていても、はっきりいって無駄だ。僕はペンを置いて、机から離れた。
どうでもいい蛇足情報。友人から指摘されたことに対する返答。
Q1.段落ごとに一個空けた方がいいよ!
A.いつも空けてるつもりが空いていない。どうやったら空けれるんだろうね。Q2.三点リーダーは偶数の方がいいよ!
A.今後は改善していくのだぜ。
Q3.登場人物のゆーこちゃんは、先輩なの?区別がしづらい。
A.あだ名に先輩をつけると、桃ちゃん先輩みたいになるでしょうが。あと先輩だぞ、多分……。き、きっとあれだ!年上だけどちっちゃいんだよ!
以上。